AMBITIOUS JAPAN! – Wikipedia

「AMBITIOUS JAPAN!」ロゴが貼られていた頃の700系(JR東海所有・C編成)、京都駅にて

AMBITIOUS JAPAN!」(アンビシャス ジャパン!)は、東海旅客鉄道(JR東海)がかつて行っていたキャンペーン、およびそのキャンペーンソングとして制作されたTOKIOの楽曲。通算28作目のシングルとして2003年10月1日にユニバーサル ミュージック(ユニバーサルJレーベル)から発売された[2]

オリコンチャート初登場で、前作『ding-dong/glider』に続く通算3作目、かつ2作連続となる首位を獲得した。

JR東海とのタイアップにより制作されたシングルである。文学者の中西進の紹介で作詞家のなかにし礼と会った当時JR東海社長の葛西敬之が、その場でなかにしに「新しい鉄道唱歌を作って欲しい」と依頼したことが発端となり、なかにしのプロデュースで制作されることとなった。本曲はリリースと同時にJR東海による東海道新幹線品川駅の開業および東海道・山陽新幹線のダイヤ改正を記念したキャンペーンのCMソングに採用された[2]。また、同線を走る700系電車のうち、JR東海が保有する編成の先頭車側面に、シールによる「AMBITIOUS JAPAN!」の文字が掲出された(300系電車は中間車両の円形ステッカーのみ[注釈 1])。本曲のミュージック・ビデオにも700系が頻繁に登場する。

2003年11月24日からは、JR東海が保有する新幹線車両の車内チャイムとしても使用されている(詳細は後述)[3]

キャンペーンは当初2003年末に終了する予定となっていたが、予想以上の反響があったことや、2004年に東海道新幹線が開業40周年を迎えること、また2005年には愛知県で「2005年日本国際博覧会」(愛・地球博)が開催されることなどから延長され、2005年9月25日まで続いた。なお、キャンペーンのキャッチコピーは当初「AMBITIOUS JAPAN! のぞみは、かなう」であったが、後に「AMBITIOUS JAPAN! のぞみはいつも、そこにある」に変更されている。

2003年10月1日にZIP-FMで東海道新幹線のダイヤ改正をPRする3時間程度の特別番組が名古屋駅から放送されたが、同局では当時ジャニーズ事務所所属のアーティストをはじめとするアイドルの楽曲は放送しない方針であったため、本曲はCM上を除いて一切放送されなかった。しかし、同時期の西日本旅客鉄道(JR西日本)エリアの旅行誘致キャンペーン「DISCOVER WEST」のキャンペーンソングであった鬼束ちひろの「いい日旅立ち・西へ」は幾度か放送されていた。

本シングルがオリコン1位を獲得したことで、作曲した筒美京平は歌手・プロデュースを含めてオリコン史上初となる「1960年代から2000年代の5年代に渡ってのシングルチャート1位」を達成した[4]

ジャケットが異なる初回限定盤と通常盤の2形態で発売された。初回限定盤のジャケットはメンバーが走り抜ける横顔を模したものになっているが、当時短髪だった長瀬智也は躍動感を演出するためウィッグを被って撮影した。このジャケットと同じ写真が当時のJR東海の宣伝ポスターや2003年秋期の『東海道・山陽新幹線時刻表』の表紙などに使用された。また、2021年4月28日に発売された氣志團による筒美京平のトリビュート・アルバム『Oneway Generation』のジャケットは、同写真のパロディになっている[5](ただし、本曲のカバーは同アルバムに収録されていない)。

2011年以降は東日本大震災の影響もあり、音楽特番などでは新曲とともに披露されることが多くなった。

リリースから10年経った2013年12月31日の『第64回NHK紅白歌合戦』や[6]、2015年12月2日にフジテレビ系列で放送された音楽特番『2015 FNS歌謡祭』、同月31日の『第66回NHK紅白歌合戦』[7]、2017年12月31日の『第68回NHK紅白歌合戦』でも披露されている[8]

2020年10月7日、筒美が誤嚥性肺炎のため死去(80歳没)し、2か月後の12月23日にはなかにしも心筋梗塞のため死去(82歳没)。同じ年に作詞者と作曲者がいずれも他界することとなった。

全曲 作詞:なかにし礼、作曲:筒美京平

  1. AMBITIOUS JAPAN!
    編曲:船山基紀
    • JR東海CMソング
    • 山口達也と長瀬智也のツイン・リードボーカルを中心に、メインコーラスを国分太一が担当している。また、サビ直前のコーラスを城島茂、大サビのラストのコーラスを松岡昌宏がそれぞれ担当している(ただし、音楽番組やライブでは大サビのコーラスパートも城島が担当している)。
    • JR東海が保有する新幹線車両の車内チャイムとしても使用されており、始発駅発車後と終着駅到着前に歌い出しの部分(約10秒)、途中駅到着前と発車後にサビの部分(約5秒)が流れる(音源はオルゴール調にアレンジされたものを使用している)。2018年4月に山口の不祥事が発覚した際、チャイムの継続使用の是非がJR東海社内で検討されたが、変更は行わないこととなった[9]
  2. 駅・ターミナル
    編曲:蔦谷好位置
  3. AMBITIOUS JAPAN!(Backing Track)
  4. 駅・ターミナル(Backing Track)

収録アルバム[編集]

AMBITIOUS JAPAN!

関連項目[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2001年に営業運転から外されて各種試験に供されていた試作車のJ1編成は除く。
  2. ^ ギタリスト・木島靖夫が、CARZOCKのヴォーカル・エリコと結成していたユニット。

出典[編集]

外部リンク[編集]