フジトランスポート – Wikipedia

フジトランスポート株式会社は、奈良県奈良市に本社を置く運送会社。1978年(昭和53年)設立。旧社名は富士運輸株式会社

従業員数は2021年6月末日時点で約1800名、車輌は約1700台保有し、グループ企業を含めると2021年8月1日時点で従業員数が2700名、車輌は2350台保有する運送会社である[1]
日本国内の東北地方から九州地方(沖縄を除く)にかけて60箇所以上の支店などの拠点がある[1]
長距離幹線輸送をメインとしたトラック物流会社である[2]
航空貨物・郵便輸送・精密部品・冷凍食品・家具・路線便が輸送の中心。
航空貨物仕様の特殊車輌や空調車は全国的に見てもシェアが高い。
[要出典]

運送会社の事業者数全国68000社のうち保有車両台数が1000台を超える事業者は0.1%であり[3]、富士運輸は上述の通り保有台数が1700台となることから、車両の保有台数では上位0.1%に入る規模である。

2022年1月1日付で、商号を富士運輸株式会社からフジトランスポート株式会社へ変更した。同時にグループ会社においても社名変更を行う予定である[4][5]

沿革[編集]

  • 2013年9月 NHKの番組「突撃!アッとホーム」の幸せサプライズの企画にて、「長距離トラックの運転手として働く父」として福岡支店の社員が主人公となり番組で放送された。
  • 2014年7月 日本初の[要出典]長距離トラックにネスレのコーヒーメーカーであるバリスタを搭載し、乗務員がいつでもコーヒーをトラックで飲めるという企画を行った[7]
  • 2014年10月 ネスレが提供する原宿ブックカフェのスペシャルCMに富士運輸が採用されている[8]
  • 2017年2月 ダブルデッキトラックの運行を開始する[6]
  • 2019年10月 車両架装部門を「セノプロトラックス株式会社」として分社化[9]

M&A関連[編集]

フジトランスポートは運送会社の中でも比較的M&Aに積極的で、2010年代に入って多くの運送会社から営業や株式の譲渡を受け傘下に収めている。

  • 2009年 秋にJALカーゴサービス社の運輸部門の全車両売却により、全てのトラックを富士運輸で買い取り業務を引き継いでいる[要出典]
  • 2011年10月 持株会社として「フジホールディングス株式会社」を設立し、富士運輸はその完全子会社となった[6]。以後同社を中心とした物流グループを「フジホールディングスグループ」と称している[1]
  • 2012年11月 針生運送(宮城県)がグループ入り[10]
  • 2014年10月 県運(高知県)を傘下に収める[10]
  • 2016年5月 静岡運送(静岡県)がグループ傘下に入る[11]。グループ代表に松岡弘晃が就任。
  • 2019年12月 トレーラージャパン株式会社を設立[6]
  • 2020年6月 東和運送とそのグループである小田原興産、木下運送店がグループ傘下に収める。
  • 2020年9月 川西倉庫から関汽運輸(大阪府)を買収[12]
  • 2021年2月 FLP(カロッツェリアオート)を買収し、関東トラック整備株式会社に社名変更[6]
  • 2021年3月 埼北モータースの車両整備部門を譲受。
  • 2021年6月 ひばり商事を買収し、北陸トランスポート株式会社に社名変更。
  • 2021年7月 有限会社日向商運を買収し、日向商運株式会社に社名変更

ITなどの取り組みついて[編集]

2009年に経済産業省の主催による「中小企業IT経営力大賞2009」のIT経営実践認定企業に認定されている[13]

車両の見える化[編集]

「車両の見える化」に取り組んでおり、全車にGPSを装着しWEBサイトで現在位置を確認出来るようになっている等の先端技術を使用している[14]

富士運輸公式ウェブサイトの車両検索ページから全保有台数のトラックの詳細情報が確認可能なシステムになっており[15]、これは富士運輸独自のシステムである[要出典]

また、車両車両位置検索を行うと、その車両の位置情報が地図で出るようになっている[15]

これはNTTドコモ社のかんたん位置情報というサービスを応用し、車両位置検索を行うとその車両の位置情報がGoogleマップ上に表示され、ストリートビューにも切り替える事ができる。2017年8月に本システムを開発した部署をフジホールディングス傘下のグループ会社「株式会社ドコマップジャパン」として独立させ、車両位置情報システムを「DoCoMAP」として運送業界全体の効率化を目的に販売、各運送会社の空車情報をポータルサイトにて共有、業界全体の空車回送率を減らす試みを行っている[16]

企業広報[編集]

TwitterなどのSNSやYouTubeなどを活用した企業広報を取り入れており、会社の公認YouTuberとして活動する社員も在籍する[17]

支店・営業所[編集]

前述のとおり北海道と沖縄を除く日本全国に60以上の拠点がある。
また、グループ会社の拠点も含めると115拠点となる[1][18]

関連会社[編集]

  • フジエアカーゴ株式会社:大阪府泉佐野市りんくう往来北2番地の21 りんくう国際物流センター503号室
  • リンクネットワーク株式会社:奈良県奈良市北之庄西町1丁目7-1
  • 株式会社県運:高知県吾川郡いの町内野南町88番地
  • 静岡運送株式会社:静岡県焼津市利右衛門1185
  • トレーラージャパン株式会社:大阪市住之江区新北島5丁目1-14
  • 東和運送株式会社:大阪市西区江戸堀1丁目26-28
  • 関汽運輸株式会社:大阪市住之江区南港北2-1-10
  • 北陸トランスポート株式会社:富山県射水市鷲塚142-9
  • 有限会社サンコー運輸:和歌山県岩出市中迫239番地
  • 日向商運株式会社: 宮崎県日向市日知屋17371-15
  • SENOPRO TRUCKS株式会社:奈良県奈良市西九条町4-1-2
  • 総合不動産開発株式会社:大阪府和泉市王子町1020-4 トーホービル4階
  • 保険管理センター株式会社:奈良県奈良市北之庄町723-13
  • 安全マネジメント株式会社:奈良県奈良市北之庄町723-13

富士車輌整備工場[編集]

整備部門である富士車両整備ではグループの車両の車検・整備を行う工場が下記の10箇所ある。

  • 奈良整備工場(指定): 奈良県奈良市西九条町4-1-2
  • 岩手整備工場(認証):岩手県胆沢郡金ヶ崎町六原七里3-3
  • 栃木整備工場(認証): 栃木県河内郡上三川町しらさぎ2丁目23-2
  • 羽生整備工場(指定):埼玉県羽生市上手子林1316
  • 関東トラック整備株式会社(認証): 埼玉県入間郡三芳町上富594-4
  • 成田整備工場(指定): 千葉県富里市七栄650-85
  • 長岡整備工場(認証): 長岡市中之島1781-27
  • 静岡整備工場(認証):静岡県焼津市利右衛門1185
  • 高松整備工場(指定): 香川県高松市勅使町字東河原1157
  • 福岡整備工場(指定): 福岡県糟屋郡須恵町大字上須恵字桜原1515-97

受賞や認定など[編集]

  • IT経営実践企業 2009年 経済産業省-「中小企業IT経営力大賞2009」[13]
  • ユニークビジネスモデル賞 2015年 船井総合研究所 – 「グレートカンパニーアワード2015」[19]
  • 平成28年度交通関係環境保全優良事業者 2016年 国土交通省近畿運輸局[2]
  • 働きやすい職場認証 2021年[22]

ISO9001の認証は本社で2002年に取得している[6]これは運輸業界ではかなり早期の取得であった。[要出典]

すべての管理システムをいち早くデジタル化しデジタルタコグラフ・ドライブレコーダー・GPSを業界の中でもいち早く導入し、常に先駆者的な存在となっている[要出典]

三菱ふそうトラックの販売店としてトラックの販売も行っている[要出典]

2016年から「セノプロ」ブランドとしてトラックの二次架装やドレスアップも行っており、2018年9月にはドイツ・ハノーバーで開催された商用車展示会IAA国際モーターショーに自社でドレスアップした日野自動車のプロフィアを出展している[23]

トラックの荷台の温度を一定にし、輸送可能となる空調トラックを80台保有し、うち「ターンオーバー(天井開放ウイング)」を5台保有し、全国でも空調トラックの保有台数は最多である。

マイナス5℃~25℃までの温度設定が可能な空調車は医薬品、医療機器、精密機器等、マイナス30℃~15℃までの温度設定ができる冷凍車両は食品や医薬品の輸送で活躍している。大型空調車・冷凍車あわせて現在計200台以上を保有している。

医薬品、医療機器、精密機器等の輸送で活躍し富士運輸の強みとなっている。

2013年3月に大型天然ガス(CNG)トラックを10台導入し長距離輸送を開始している。天然ガストラックはアメリカの「シェールガス革命」の影響で今後増加すると予想されている。

2017年にもいすゞ自動車が発売する「GIGA・CNGトラック」を2台導入している。

2021年に、ULDコンテナを積載するため荷台内高を3m確保した航空バンを導入し、航空貨物の輸送で他社との差別化を図っている。

2021年9月、三菱ふそうより2021年モデルスーパーグレートを導入。低床4軸ショートキャブ、荷台10mを確保し、排気量10.7ℓエンジンを搭載するため富士運輸の要望を取り入れ新規に開発された車両。

航空コンテナ搭載特装車[編集]

2016年9月時点で国際規格の航空コンテナ積載可能である特装車を230台保有し[24]航空コンテナ輸送業界では日本最大の保有台数である[要出典]

外部リンク[編集]