疾走れ、撃て! – Wikipedia
『疾走れ、撃て!』(はしれ、うて!)は、神野オキナによる日本のライトノベル。イラストはrefeiaが担当。MF文庫J(メディアファクトリー)より刊行された。 ストーリー[編集] 世界に脅威をもたらす敵(日本ではその容姿から「ダイダラ」と呼ばれる)の存在に対応するために、中学校を卒業した者は学生兵士(通称「学兵」)として徴兵される近未来の日本。田神理宇は友人たちと共に厳しい訓練期間を過ごし、その期間も終了が近づいた頃、突然呼び出しを受ける。理宇に与えられた指令は、魔導士官・紫神虎紅の護衛士官になることだった。 ベトナム戦争期以降、巨人による襲撃を受けるようになった世界。陸上には導柱(ペナント)と呼ばれる巨大な柱が発生し、そこから不定期に巨人が出現する。海中にも導柱は存在するが、こちらは魚型の生物が出現し、また待ち伏せをしすぐには襲撃を行わないこともあるなど陸上より厄介な敵である。また魔法が存在するのも大きな特徴である。魔力を攻撃力へと変換・増幅する数式兵器およびその補助となる「杖」と呼ばれる契約者とともに魔法を操ることができる人間はその魔力に応じて魔導兵もしくは魔導士官として従軍している。 以下は日本以外の国についての描写が少ないため、主に舞台として描かれる日本について解説する。 ダイダラの襲撃を受けたために現実の日本とは異なる部分が多く存在する。政治体制については言及がないため正確には不明だが、戦いの始まった時期から考えても現実とほぼ同一のようである。経済力や生活レベルの面ではやや劣る程度であるが、物資不足は甚だしく、砂糖などの貴重な物資は代用品が用いられている。ただ医療技術をはじめ一部の技術は現実より進んでおり、一概に現実より不便な社会というわけでもない。大きく異なるのは軍事面で、国軍が存在し、徴兵制度に準ずる学兵制度が存在する。長年の戦いによる社会の歪みは大きく、いつ崩壊してもおかしくはないという状況となっている。国軍は陸海空の三軍が存在し、それぞれ中学を卒業した国民を男女とも徴兵する。戦前のそれ同様、大半は陸軍に召集され海空軍には志願者や優秀な人間が選抜される。戦時中ということもあり階級は戦功に応じて柔軟に昇級する模様。 陸軍は国土防衛の中心として多数の兵員を抱える。数式戦車を用いた魔導士官による攻撃が戦力の中心となっており、戦車や砲による攻撃はその補助となっている。 海軍は前述したように海中のダイダラは厄介な敵であり、また陸上と違い艦船の損耗が人命に直結していることもあって戦死率は高く、補充を繰り返した結果女性が男性を上回り6割以上を占めている。攻撃対象が水中ということもあり、現実の海自同様対潜戦闘に特化しており、加えて魔法陣や数式兵器が用いられている。兵学校は横浜に所在。また隷下部隊として陸上戦闘を行う海兵隊も保有していると思わせる描写がある。 空軍に関しては4巻の時点でほとんど描写されておらず詳細は不明。だが通常、陸・海軍(海兵隊)が運用している攻撃ヘリコプターやCV-22A1オスプレイ等の航空機も一括して運用している模様。 登場人物[編集] 陸軍[編集] 田神 理宇(たがみ りう) 本編の主人公。階級は陸軍少尉。当初は学兵として陸軍に配属されるが、虎紅直々の指名で七階級特進し彼女の護衛士官となる。 護衛士官となったことで初年兵ながら小隊長に就任。富士山麓で行われた演習中にダイダラの襲撃を受け、その戦闘中に虎紅から撤退命令を受け一旦は従うが彼女が囮となったことを知り、命令を無視し単独で虎紅の救援に戻り危機的状況に陥るが、虎紅と「杖」の契約を結んだことで難を逃れる。この行動は命令違反として軍法会議にかけられるが、この際に挙げた戦果により違反行為は不問とされている。 紫神 虎紅(さきがみ こべに) 魔導士官。階級は陸軍少佐。小柄な体格で見た目は理宇より年下だが、実は年上で17歳である。(2巻現在)
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