サイクロン号 – Wikipedia
サイクロン号(サイクロンごう)は、特撮テレビ番組『仮面ライダー』をはじめとする仮面ライダーシリーズに登場する架空のオートバイ。仮面ライダー1号と仮面ライダー2号の専用マシンである。単にサイクロンとも称される[1][2][3][4]。 日本初のテレビヒーロー『月光仮面』をはじめとして専用のマシンに乗るヒーローはそれまでも存在していたが、その多くは実車そのままの形状であり、マシン自体にキャラクター性を持たせヒーローの戦力の一部としたのは『仮面ライダー』が初とされ、その後の作品にも大きな影響を与えたとされる[7][8][9]。 テレビシリーズにおけるサイクロン号[編集] サイクロン号[編集] 第1話から登場。後継車種と区別する時には、旧サイクロン号(旧サイクロン)とも表記される[17]。仮面ライダー1号=本郷猛が緑川博士の計らいでショッカー基地から脱出する際に使用し[注釈 3]、以後の戦いでもライダーの力となり続けた。 低く姿勢を保つことで空気抵抗を減らして、走行スピードを上げて加速してある程度の速度に達した後、左ハンドルのクラッチ横のレバースイッチを押しこむことでヘッドライト周辺にカウル部分がせり出して板状のパーツが車体側面中央付近に現れて前に伸び、カウルと結合し、装甲を車体が覆うことで本郷の乗用バイクからフルカウル形態に変形し、同時にジェットエンジンが始動して急激に加速し、高速走行によって発生する風圧のエネルギーを取り入れることで本郷は仮面ライダーに変身する[19]。変身ベルトの左脇にあるサイクロン誘導装置を操作することで遠隔操縦も可能である。変形前でも小回りが利き高い機動性を発揮するため、高々度ジャンプや階段の登攀の際にはライダーに変身後も使用する[21]。 車体には立花レーシングクラブのエンブレムが施されている[2][3]。フロントのエンブレムの内側にはレーザーガンが隠されているが、劇中では未使用。メインエンジンはプルトニウム原子炉[注釈 4]。補助駆動力であるジェットエンジンを併用することでさらに加速する。排気を行う6本のマフラーからは、撹乱用の煙幕サイクロン・レインボーを噴射できる。 第11話ではゲバコンドルを倒すため、サイクロン号による空中での体当たり攻撃サイクロンクラッシャーが使用された。 テレビ作品中では製作者は語られておらず、書籍などでも以下のように諸説ある。 立花藤兵衛が製作[2][3]。これに対し、後述の新サイクロン号が藤兵衛の初めて手掛けたライダーマシンであるとする文献もある[23]。 緑川博士が製作[14]。ショッカーからの脱走用に密かに準備していた。 緑川博士の設計に基づき、ショッカー科学陣が製作。仮面ライダーとの連動をコンセプトとしていた。 『キャラクター大全』2書では藤兵衛・緑川・ショッカーの3説を挙げて詳細は不明としている。 本郷がヨーロッパに転戦する際には、仮面ライダー2号=一文字隼人に託された。その後は次第に劇中での出番を改造サイクロン号に譲っていくことになるが、第30話以降でも使用されているのが確認できる。1号が復帰エピソードである第41話で騎乗したのが、旧サイクロン号の最後の活躍となった。 サイクロン号の撮影車両[編集] ベース車両は外装ゆえに判断が難しく、関係者の間でも証言が異なっている。オートバイスタントの大橋春雄は、書籍『仮面ライダーSPIRTS 受け継がれる魂』のインタビューではスズキT20と記憶していると述べており、同書のサイクロン号考察でも大橋の証言をもとに、一貫してスズキT20が使用されたと紹介しているが、撮影車両の制作に携わった室町レーシング代表の室町健三が2017年のインタビューでこれを否定し、ホンダ・RC166を用いたと述べている(ただし写真を見比べれば明らかだが、実際は6気筒のRC166とは全くの別物なので室町の記憶違い)。そのほか、書籍『仮面ライダー大全集』『仮面ライダー怪人大全集』『仮面ライダー映画大全集』ではホンダCB400[32][3][33]、書籍『仮面ライダー画報』ではスズキT125と記載している[34]。 実際はダブルクレードルフレームの特徴からスズキ車、それもT20、T21、T125のどれかと思われるが、改めて実車の映像を見るとフロントブレーキが250ccクラスより目立って小さく(フロントフォークのフェンダー取付部により判別できる)T125と見て間違いない。
Continue reading
Recent Comments