ヴェールを破るもの – Wikipedia
ヴェールを破るもの(原題:英: The Render of the Veils)は、イギリスのホラー小説家ラムジー・キャンベルが1964年に発表した短編小説。クトゥルフ神話の一つ。 クトゥルフ神話「第二世代」作家であるキャンベルの作品で、1964年にアーカムハウスから短編集『The Inhabitant of the Lake and Less Welcome Tenants』に収録されて発表された。キャンベル作品の邦訳は限られており、本短編は2012年にようやく日本で翻訳された。 翻訳者の尾之上浩司は当作品の前置きにて「クトゥルフ神話のパターンのひとつに「禁断のものに触れてしまい破滅への道に落ちる」というものがあるが、そういった作品のなかでよく使われる言葉がヴェールで――」と述べて内容へと続けている[1]。 キャンベルのブリチェスター・「グラーキの黙示録」物語群の一つである。主役である邪神ダオロスは、キャンベルが創造して本作品にて登場させた神であり、文献「グラーキの黙示録」(グラーキの啓示と邦訳されている)に記されている。ダオロスの異名「ヴェールを破るもの」は、他の二次資料では「ヴェールをはぎ取るもの」とも訳されている[2]。 東雅夫は『クトゥルー神話事典』にて「ダオロス召喚の恐るべき顛末を描く」[3]と解説している。 あらすじ[編集] ある大学で活動していた黒魔術の団体が、存在が明るみに出たことにより組織を解体され関係者は追い出される。ヘンリー・フィッシャーは運よく摘発を逃れ、中心人物が所持していた資料を入手する。
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