ウルフ・アリス – Wikipedia

ウルフ・アリス(英:Wolf Alice)はイギリス、ロンドンのオルタナティブ・ロック・バンド。2015年6月リリースのファースト・アルバム『マイ・ラヴ・イズ・クール』が全英チャート最高2位を獲得、NMEアワーズ2016で「最優秀ライブ・バンド」「最優秀トラック」(「Giant Peach」)の2部門を受賞した[2] 。2017年9月リリースのセカンド・アルバム『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』では全英最高2位、マーキュリー賞を受賞した。2021年にリリースしたサード・アルバム『ブルー・ウィークエンド』は全英最高1位に輝いた[3]

2010年〜2016年: 結成〜『マイ・ラブ・イズ・クール』[編集]

ウルフ・アリスはシンガーのエリー・ロウゼル(Ellie Rowsell)とギタリストのジョフ・オディ(Joff Oddie)のアコースティック・デュオとして2010年に結成された。グループ名はイギリスの作家アンジェラ・カーターの短編集『血染めの部屋』収録の短編小説のタイトルから付けられた[4][5]。やがて2人はバンドサウンドを求め、エリーの友人のSadie Clearyがベーシストとして、ジョフの友人のJames DCがドラマーとしてそれぞれ加入した。同年自主制作の1stEP『Wolf Alice』をリリース[6]

Jamesが2012年に手首を負傷すると、ジョエル・アメイ(Joel Amey)が代わりにドラマーを務め、後に正式メンバーとなった。同年、学業に専念するためClearyが脱退、代わりにセオ・エリス(Theo Ellis)がベーシストとして加入することになった[7]。同年、「Leaving You」をSoundCloud 上にフリー・ダウンロードでリリース。

2013年2月、初のフィジカル・シングル『Fluffy』をChess Club labelからリリース。5月にはセカンド・シングル『Bros』をリリース。10月には初のオフィシャルEP『Blush』をリリース。

2014年、Dirty Hitと契約しセカンドEP『Creature Songs』を5月にリリース。12月にはUKフェスティヴァル・アワーズの”Best Breakthrough Artist”に選ばれた[8]

2015年、2月にデビュー・アルバムからのファースト・シングルとして『Giant Peach』、4月にセカンド・シングルとして『Bros』[注釈 1]のリリースを経て、6月にデビュー・アルバム『マイ・ラブ・イズ・クール』をリリース。『マイ・ラブ・イズ・クール』は全英初登場2位を記録。同作は第58回グラミー賞(最優秀ロック・パフォーマンス部門)、ブリット・アワード2016(「最優秀ブリティッシュ・ブレイクスルー・アクト賞」)、マーキュリー賞[9] 、アイヴァー・ノヴェロ賞(最優秀ソング部門)[10] にノミネートされ、NMEアワーズ2016で「最優秀ライブ・バンド」「最優秀トラック」(「Giant Peach」)の2部門を受賞した[11][12]。収録曲「Silk」は2017年公開の映画「T2 トレインスポッティング」で使用された[13]

2015年8月、サマーソニック出演で初来日。

2016年1月、ジャパンツアー(東京・大阪)。同年、The 1975 のサポート・アクトとしてアメリカ・ツアー。[14]

2017年〜2020年: ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフでのマーキュリー賞受賞[編集]

2017年6月、セカンド・アルバムのリード・シングルとして『Yuk Foo』をリリース。その後『Don’t Delete the Kisses』『Beautifully Unconventional』『Heavenward』の3つのシングルリリースを経て、9月にセカンド・アルバム『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』をリリース。全英2位を記録。

10月、ジャパンツアー実施(東京・大阪)。

2018年は年間を通じてツアーを行い、フー・ファイターズやクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのツアー・サポート・アクトやリアム・ギャラガーのライブ・サポート・アクトを務めた[15]。8月にはサマーソニックに出演。

2018年9月、『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』でマーキュリー賞を受賞した
[16]

2020年1月、エリーがMura Masaの新曲「Teenage Headache Dream」にフィーチャリング参加。[17]

2021年〜現在: 『ブルー・ウィークエンド』[編集]

2021年2月24日バンドの公式YouTubeチャンネルでサード・アルバムのリード・シングル「The Last Man on Earth」のMVが公開。その後「Smile」「No Hard Feelings」「How Can I Make It OK?」のMVを公開した後、6月サード・アルバム『ブルー・ウィークエンド』を発売した[18]。本作は全英最高1位に輝いた[19]

2022年2月9日、ブリット・アワード2022において最優秀ブリティッシュグループ賞を受賞[20]

ディスコグラフィ[編集]

スタジオ・アルバム[編集]

  • 『マイ・ラブ・イズ・クール(My Love Is Cool)』(Dirty Hit、2015年6月22日)
  • 『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ(Visions of a Life)』(Dirty Hit、2018年9月29日)
  • 『ブルー・ウィークエンド(Blue Weekend)』(Dirty Hit、2021年6月4日)

EP[編集]

  • 『Wolf Alice』(自主制作、2010年)
  • 『Blush』(Chess Club、2013年10月7日)
  • 『Creature Songs』(Dirty Hit、2014年5月26日)

シングル[編集]

  • 『Fluffy』(2013年)
  • 『She』(2013年)
  • 『Moaning Lisa Smile』(2014年)
  • 『Giant Peach』(2015年)
  • 『Bros』(2015年)
  • 『You’re a Gem』(2015年)
  • 『Freazy』(2015年)
  • 『White Leather / Leaving You』(2016年)
  • 『Lisbon』(2016年)
  • 『Yuk Foo』(2017年)
  • 『Don’t Delete the Kisses』(2017年)
  • 『Beautifully Unconventional』(2017年)
  • 『Heavenward』(2017年)
  • 『Formidable Cool』(2018年)
  • 『Sad Boy』(2018年)
  • 『Space & Time』(2018年)
  • 『The Last Man on Earth』(2021年)
  • 『Smile』(2021年)
  • 『No Hard Feelings』(2021年)
  • 『How Can I Make It OK?』(2021年)

注釈[編集]

  1. ^ 2013年リリースのシングルを再録音

脚注[編集]