ギタリストの肖像 – Wikipedia

ギタリストの肖像』(原題:Time on My Hands)は、アメリカ合衆国のジャズ・ギタリスト、ジョン・スコフィールドが1989年11月に録音・1990年に発表したスタジオ・アルバム。ブルーノート・レコード移籍第1弾アルバムに当たる[1][2]

本作よりスコフィールドのグループに加入したジョー・ロヴァーノは、1970年代初頭にバークリー音楽大学でスコフィールドと親しくなり、1993年にスコフィールドのグループを離れてからも、スコ・ロ・ホ・フォ名義のアルバム『oh!』(2002年)で共演するなど親交を保っている[3]。また、チャーリー・ヘイデンは本作でスコフィールドと初共演を果たした[4]

なお、スコフィールドは本作のレコーディング終了から間もない1989年11月27日、マッコイ・タイナーのアルバム『昔はよかったね』(1990年発売)収録曲のうち3曲を、タイナーとのデュオで録音した[5]

反響・評価[編集]

アメリカでは、『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートで自身初の1位獲得を果たした[6]

Michael G. Nastosはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「ここでの最も大きな心機一転は、かつてスコフィールド自身も会得した、初期フュージョン・ムーヴメントの定番パターンから脱却してみせたことだ。特に、よりハード・バップの血脈を引き継ぎつつ、カントリー的な弦の響きとオーネット・コールマン風のユニークなボイシングの両方からの影響を反映した”Farmacology”が好例である」と評している[2]。また、『CDジャーナル』のミニ・レビューでは「これまでのジャズ・フュージョン的方向から更にモダンでジャジーな演奏になったと言えばいいだろうか」と評されている[1]

トラック・リスト[編集]

全曲ともジョン・スコフィールド作曲。9. – 11.はCDボーナス・トラック[2]

# タイトル 作詞 作曲・編曲 時間
1. 「ワバシュIII – Wabash III」    
2. 「シンス・ユー・アスクト – Since You Asked」    
3. 「ソー・スー・ミー – So Sue Me」    
4. 「レッツ・セイ・ウィ・ディド – Let’s Say We Did」    
5. 「フラワー・パワー – Flower Power」    
6. 「ストレンジャー・トゥ・ザ・ナイト – Stranger to the Light」    
7. 「ノクターナル・ミッション – Nocturnal Mission」    
8. 「ファーマコロジー – Farmacology」    
9. 「タイム・アンド・タイド – Time and Tide」    
10. 「ビー・ヒア・ナウ – Be Hear Now」    
11. 「ファット・リップ – Fat Lip」    

パーソネル[編集]