このミステリーがすごい! – Wikipedia

このミステリーがすごい!』は、1988年から別冊宝島で発行されている、ミステリー小説のブック・ランキング、またはそのランキングや覆面座談会・作品紹介の掲載されたミステリーのガイドブックのことである。略称は「このミス」。ランキングは投票形式で選ばれ、国内部門と海外部門よりそれぞれベストテンが選ばれる。2002年からは新人作家の作品を募集した『このミステリーがすごい!』大賞が創設された。公平を期すために宝島社は自社の作品を除外している。

キャラクターとして、黒猫探偵「ニャームズ」が登場している(2009年から)[1][2]

創刊編集者は石倉笑。石倉は、『週刊文春』の年末企画「傑作ミステリーベスト10」への違和感からこの企画を開始したという[3]

1988年版(創刊号)はブックレット形式で全60ページあまり、発行部数は2万部だった[3]。2001年版は全176ページ、発行部数は16万部[3]

各年のランキング[編集]

1988年[編集]

1988年12月発行、ISBN 4-88063-496-4、表紙イラスト:滑川公一、作品:1987年11月 – 1988年10月

1989年[編集]

1990年1月発行、ISBN 4-88063-765-3、表紙イラスト:河村要助、作品:1988年11月 – 1989年10月

※「1991年版」より、「表記の前年の年のベスト」が選考対象になったため、「1990年版」は欠番になっている。

1991年[編集]

1991年1月発行、ISBN 4-7966-0083-3、作品:1989年11月 – 1990年10月

1992年[編集]

1992年1月発行、ISBN 4-7966-0234-8、表紙イラスト:泉晴紀、作品:1990年11月 – 1991年10月

1993年[編集]

1993年1月発行、ISBN 4-7966-0523-1、表紙イラスト:高野文子、作品:1991年11月 – 1992年10月

1994年[編集]

1993年12月発行、ISBN 4-7966-0763-3、表紙イラスト:坂田靖子、作品:1992年11月 – 1993年10月

1995年[編集]

1994年12月発行、ISBN 4-7966-0898-2、表紙イラスト:いしいひさいち、作品:1993年11月 – 1994年10月

1996年[編集]

1995年12月発行、ISBN 4-7966-1052-9、表紙イラスト:喜国雅彦、作品:1994年11月 – 1995年10月

1997年[編集]

1996年12月発行、ISBN 4-7966-1170-3、表紙イラスト:みうらじゅん、作品:1995年11月 – 1996年10月

1998年[編集]

1997年12月発行、ISBN 4-7966-1293-9、表紙イラスト:佐々木倫子、作品:1996年11月 – 1997年10月

1999年[編集]

1998年12月発行、ISBN 4-7966-1451-6、表紙イラスト:唐沢なをき、作品:1997年11月 – 1998年10月

2000年[編集]

1999年12月発行、ISBN 4-7966-1676-4、表紙イラスト:森下裕美、作品:1998年11月 – 1999年10月

2001年[編集]

2000年12月発行、ISBN 4-7966-2043-5、表紙イラスト:とり・みき、作品:1999年11月 – 2000年10月

2002年[編集]

2001年12月発行、ISBN 4-7966-2528-3、表紙イラスト:細野不二彦、作品:2000年11月 – 2001年10月

2003年[編集]

2002年12月発行、ISBN 4-7966-3025-2、表紙イラスト:山下和美、作品:2001年11月 – 2002年10月

2004年[編集]

2003年12月発行、ISBN 4-7966-3766-4、表紙イラスト:おおひなたごう、作品:2002年11月 – 2003年10月

2005年[編集]

2004年12月発行、ISBN 4-7966-4406-7、表紙イラスト:山本英夫、作品:2003年11月 – 2004年10月

2006年[編集]

2005年12月発行、ISBN 4-7966-5033-4、表紙イラスト:古屋兎丸、作品:2004年11月 – 2005年10月

2007年[編集]

2006年12月発行、ISBN 4-7966-5577-8、表紙イラスト:寺田順三、作品:2005年11月 – 2006年10月

2008年[編集]

2007年12月発行、ISBN 978-4-7966-6146-1、表紙デザイン:H.Armstrong/CORBIS/amanaimages、作品:2006年11月 – 2007年10月

2009年[編集]

2008年12月発行、ISBN 978-4-7966-6716-6、表紙デザイン:上原由莉、作品:2007年11月 – 2008年10月

2010年[編集]

2009年12月発行、ISBN 978-4-7966-7520-8、作品:2008年11月 – 2009年10月

2011年[編集]

2010年12月発行、ISBN 978-4-7966-7959-6、作品:2009年11月 – 2010年10月

2012年[編集]

2011年12月発行、作品:2010年11月 – 2011年10月

2013年[編集]

2012年12月発行、作品:2011年11月 – 2012年10月

2014年[編集]

2013年12月発行、作品:2012年11月 – 2013年10月

2015年[編集]

2014年12月発行、作品:2013年11月 – 2014年10月

2016年[編集]

2015年12月発行、作品:2014年11月 – 2015年10月

2017年[編集]

2016年12月発行、作品:2015年11月 – 2016年10月

2018年[編集]

2017年12月発行、作品:2016年11月 – 2017年10月

2019年[編集]

2018年12月発行、作品:2017年11月 – 2018年10月

国内編
  1. それまでの明日(原尞)
  2. ベルリンは晴れているか(深緑野分)
  3. 錆びた滑車(若竹七海)
  4. 沈黙のパレード(東野圭吾)
  5. 宝島(真藤順丈)
  6. 碆霊の如き祀るもの(三津田信三)
  7. 雪の階(奥泉光)
  8. 東京輪舞(月村了衛)
  9. 凍てつく太陽(葉真中顕)
  10. 火のないところに煙は(芦沢央)
    グラスバードは還らない(市川憂人)

2020年[編集]

2019年12月発行、作品:2018年11月 – 2019年10月

2021年[編集]

2020年12月発行

国内編
  1. たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説(辻真先)
  2. 透明人間は密室に潜む(阿津川辰海)
  3. Another2001(綾辻行人)
  4. 法廷遊戯(五十嵐律人)
  5. アンダードッグス(長浦京)
  6. 楽園とは探偵の不在なり(斜線堂有紀)
  7. 欺瞞の殺意(深木章子)
  8. 名探偵のはらわた(白井智之)
  9. 暗約領域(大沢在昌)
  10. 不穏な眠り(若竹七海)

2022年[編集]

2021年12月発行

国内編
  1. 黒牢城(米澤穂信)
  2. テスカトリポカ(佐藤究)
  3. 機龍警察 白骨街道(月村了衛)
  4. 兇人邸の殺人(今村昌弘)
  5. 蒼海館の殺人(阿津川辰海)
  6. invert 城塚翡翠倒叙集(相沢沙呼)
  7. 忌名の如き贄るもの(三津田信三)
  8. 六人の嘘つきな大学生(浅倉秋成)
  9. 硝子の塔の殺人(知念実希人)
  10. 雷神(道尾秀介)

10周年ベスト・オブ・ベスト[編集]

10周年を記念して行われたベスト投票。1997年版までの9年間のランキングでベスト20に入った作品が対象。アンケート結果は1997年12月刊行の『このミステリーがすごい! ’98年版』で発表された。

20周年ベスト・オブ・ベスト[編集]

20周年を記念して行われたベスト投票。2008年版までの20年間のランキングでベスト20に入った作品が対象。アンケート結果は2008年2月刊行の『もっとすごい!! このミステリーがすごい!』で発表された。

キング・オブ・キングス[編集]

30周年を記念して行われたベスト投票。2018年版までの30年間のランキングで1位を獲得した作品が対象。アンケート結果は2018年12月刊行の『このミステリーがすごい! 2019年版』で発表された。

  1. ^ 株式会社 宝島社 編集者 下村 綾子さん|法政大学
  2. ^ 『このミステリーがすごい!』大賞
  3. ^ a b c 佐野眞一『だれが「本」を殺すのか』プレジデント社、2001年、353頁。ISBN 4-8334-1716-2。

関連項目[編集]

ミステリーのランキング

外部リンク[編集]