酸化モリブデン(VI) – Wikipedia

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酸化モリブデン(VI)(さんかモリブデン ろく、英: molybdenum(VI) oxide)または三酸化モリブデン(さんさんかモリブデン、英: molybdenum trioxide)は化学式MoO3で表されるモリブデンと酸素の化合物である。酸化モリブデン(VI)はモリブデン化合物の中では最も大規模に生産されている。天然には希少な鉱物モリブダイト(en:molybdite)として産出する。主な応用として、酸化反応の触媒、金属モリブデンの原料がある。含まれるモリブデンの酸化数は+6である。

辺を共有する八面体からなる鎖の一部。鎖の手前と奥とにある酸素原子で他の鎖と結びつき、層をなしている[2]
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気相では、3個の酸素原子はモリブデン中心との二重結合を有している。

固相では、無水物は、斜方晶系に属し、歪んだMoO6八面体の層を構成する。八面体は辺を共有して鎖を構成し、さらに酸素原子で他の鎖と結びついて、層をなしている。モリブデン中心は、架橋していない酸素原子との間に、1本の短いMo-O結合をもつ[2][3]

合成と主な反応[編集]

工業的には、MoO3はモリブデンの主要な鉱物である二硫化モリブデン(輝水鉛鉱)の焙焼によって生産される。

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