交響曲第35番 (ハイドン) – Wikipedia

交響曲第35番 変ロ長調 Hob. I:35 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが1767年に作曲した交響曲。祝祭的な明るい音楽である。

この交響曲には1767年12月1日の日付を記した自筆楽譜が残っている。珍しく日付まで記しているのは、主君であるニコラウス・ヨーゼフ・エステルハージ侯爵の命名日(12月6日)を祝うために作曲されたためという推測がある[1]

オーボエ2、ホルン2、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、低音(チェロ、コントラバス、ファゴット)。

ホルンは高音のB管を使用し、甲高い音を響かせる。

曲の構成[編集]

全4楽章、演奏時間は約25分。

  • 第1楽章 アレグロディモルト
    変ロ長調、4分の3拍子、ソナタ形式。
    弦楽器のトレモロの後に出現する第2主題は、第1主題の変形になっている。展開部の冒頭に9小節にわたる長いホルンの伸ばしがある。再現部のホルンの3連符が目立つ。
  • 第2楽章 アンダンテ
    変ホ長調、4分の2拍子、ソナタ形式。
    弦楽器のみによる。提示部の後半は不思議なシンコペーションのリズムを持つ。再現部は低音楽器によって始められる。
  • 第3楽章 メヌエット:ウン・ポコアレグレット – トリオ
    変ロ長調 – 変ホ長調、4分の3拍子。
    メヌエット主部は3拍目に3連符を、1拍目にトリルを持つ。トリオは変ホ長調で、弦楽器のみにより、3連符の連続で旋律が形作られる。
  • 第4楽章 フィナーレ:プレスト
    変ロ長調、4分の2拍子、ソナタ形式。
    3つの音符からなる上昇音階ではじまる軽快な音楽。最初の3音が曲の最後にも出現する。
  1. ^ Elaine Sisman (2012). “Fantasy island: Haydn’s Metastasian “reform” opera”. Engaging Haydn: Culture, Context, and Criticism. Cambridge University Press. pp. 15-16注13 

外部リンク[編集]