ノルマンディー米軍英霊墓地(Normandy American Cemetery and Memorial)はフランスのノルマンディー地方のコルヴィル・シュル・メールに存在する第二次世界大戦においてヨーロッパ戦線で戦死した米軍兵士を祀る墓地及び同英霊への顕彰施設である。 米国陸軍第一軍は1944年6月8日、戦死した米国兵士のための仮墓地を建立した。これは第二次世界大戦において米軍がヨーロッパの地に建立した最初の英霊墓地である[1]。現在の墓地は戦後になって最初の設置地から東側の近距離の場所に移設されたものである。フランス政府は米政府に対し英霊墓地として使用される特別の恒久的租借地を無賃料・無税で提供してきた。同様の措置はその他のすべてのフランスに存在する第一次世界大戦及び第二次世界大戦の米軍英霊墓地にたいしても適用されている。本墓地は米国政府によって、すべての軍人および海外で雇用された文民を財政的に支援することを目的に定められた連邦法に依拠して維持管理されている。今日アメリカ合衆国の国旗が常に墓地の上空にたなびいている[1]。 墓地はノルマンディー上陸作戦で連合国が上陸した海岸であるオマハ・ビーチとイギリス海峡が見渡せる断崖の上に位置している。墓地の面積は70ヘクタールで、9,387人の米国兵士の英霊が眠っており、そのほとんどは上陸作戦とそれに引き続いた第二次世界大戦の軍事作戦において戦死した人々である。このほか、1942年初頭にフランス上空で撃墜された陸軍航空隊の兵士と数人の米国人女性の墓も存在する。国外米国軍人墓地に埋葬されているのは外国で戦死した兵士のごく僅かに過ぎない。仮の埋葬期間が過ぎた時に、決定を下す資格のある最近親者は、自分の最愛の者を米国内の恒久的な埋葬用の墓地に改葬するか、もしくは最も近い国外の墓地に埋葬するかを決断することになっている。 掲げられている米国旗 フランス側から展望したイギリス海峡 埋葬されている戦没者にはセオドア・ルーズベルト大統領の子息であるセオドア・ルーズベルト・ジュニア(英語版)を含む3名の名誉勲章の受勲者が含まれる。墓地が改修されたのち、ルーズベルト大統領のもう一人の息子で第一次世界大戦において戦死したクエンティン・ルーズベルト(英語版)の遺体は掘り起こされ兄の隣に改葬された。 著名な被葬者[編集] レスリー・J・マクネア大将 ジミー・W・モンティース中尉 プレストン・ナイランド少尉の墓 ロバート・ナイランド二等軍曹の墓 フランク・D・ペーゴリー二等軍曹の墓 フランク・D・ペーゴリーに与えられた名誉勲章 セオドア・ルーズベルト・ジュニア准将 クエンティン・ルーズベルト少尉 戦没者の顕彰施設[編集]
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