まんてん – Wikipedia

連続テレビ小説
通番 題名 放映期間
第66作 さくら 2002年4月1日
– 9月28日
第67作 まんてん 2002年9月30日
– 2003年3月29日
第68作 こころ 2003年3月31日
– 9月27日

まんてん』は、2002年9月30日から2003年3月29日まで放送された『連続テレビ小説』第67作。

当時、グラビアアイドルとして人気を博していた宮地真緒がヒロインを務め、放送当時は大きな話題となった。

屋久島に住むヒロイン、日高満天(まんてん)が鹿児島でバスガイドになるために島を出るところから物語はスタートする。

その後、物語の舞台は大阪などに移り、次は気象予報士をするための勉強をする。

そんな中で漁船の遭難で行方不明になっていた父と再会するなどの出来事を通し、最終的には満天は宇宙飛行士になり、宇宙からの天気予報を伝えるようになる。「電子・光学などのセンサー全盛の時代に宇宙から人間が天気予報をすること」にどれだけの意味・値打ちがあるのかと作中でも疑問が提示されるが、満天が自分の言葉で惑星・地球の美しさを伝えようとしたこころが、日本の子供たちに確実に根付いていることを感じさせて、物語は終了する。

  • ヒロインオーディションには1,916人が応募した[2]
  • まんてんの住んでいた舟田集落は屋久島町吉田地区がモデルである。
  • 鹿児島県を舞台とした『連続テレビ小説』は本作が初めてである。
  • 前作『さくら』からの話数変更により、初めて9月・3月の「最終月曜日」に放送を開始した。
  • 放送中の2003年2月、スペースシャトル「コロンビア」の空中分解事故が発生し、本作品への影響が懸念された。その後シナリオは変更されず、コロンビアの乗組員を追悼するカットが挿入された。また、爆発事故発生日の放送では最後の「まんてん/製作著作NHK」のテロップを急遽「つづく」の映像に表示し、コロンビアの乗組員を追悼するテロップが最後に表示された。
  • 最終回では、現実に先駆け、2009年7月22日(日本時間)にトカラ列島を中心とした地域(屋久島も含まれる)が皆既帯となることで起きた皆既日食を[3]、まんてんが宇宙から、屋久島の人々が地上から、観察するシーンが登場する[4]
  • 1996年の朝ドラ『ふたりっ子』と同じく、放送当時よりも先の未来を描いた。

方言について[編集]

屋久島は集落ごとに独自の文化・習俗があり、方言の語彙も島内で微妙な差異がある。本作で使用された屋久島方言は、島内に23ある集落の言葉を、屋久島出身の鎌田道隆考証の下にまとめたものである。ことば指導に徳之島出身の桂楽珍が起用されたのは、鹿児島県本土よりも徳之島のことばのほうが屋久島に近い、との判断からであった[5]。しかし、徳之島方言は琉球語奄美方言に分類される方言であり、実際には県本土の方言の方が屋久島方言に近い[注 1]。方言についてはNHKへの問い合わせが多数あり、2002年10月22日に『南日本新聞』朝刊紙面上でNHK鹿児島放送局の担当者による回答が掲載されることになった。

キャスト[編集]

花山家・日高家・穂積家[編集]

黒田家[編集]

ウェザー・ウエスト[編集]

アカツキ重工[編集]

屋久島[編集]

NASDA[編集]

その他[編集]

スタッフ[編集]

  • 作 – マキノノゾミ
  • 音楽 – 川崎真弘
  • 主題歌 – 「この街」
  • 挿入歌 – 「満天島唄」
  • タイトル映像演出 – 樋口真嗣
  • 宇宙監修 – 毛利衛
  • 屋久島ことば考証 – 鎌田道隆
  • 屋久島ことば指導 – 桂楽珍
  • 大阪ことば指導 – 大原穣子
  • 漫画資料提供 – 古川真由美
  • 資料提供 – 藤谷美也子
  • 映像提供 – NASA、NASDA
  • 撮影協力 – 鹿児島県、上屋久町、屋久町、屋久島森林管理署
  • 語り – 藤村俊二(屋久島の屋久杉という設定)
  • 副音声解説 – 江原正士
  • 制作統括 – 小見山佳典
  • 制作 – 訓覇圭
  • 美術 – 石村嘉孝、青き聖和、室岡康弘
  • 技術 – 鈴木文夫、仲野善隆
  • 音響効果 – 嶋野聡、野下泰之、水谷明男
  • 編集 – 田中美砂
  • 撮影 – 松本剛、岡本哲二
  • 照明 – 堀籠功、堀武志、牛尾裕一
  • 音声 – 渡辺暁雄、福井清春
  • 映像技術 – 中本将人、椎野弘崇
  • 記録 – 藤澤加奈子
  • 演出 – 笠浦友愛、大橋守、柳川強/中寺圭木、福井充広、城宝秀則、山田隆子

オープニング[編集]

  • 本番組のオープニングは舞台である屋久島の風景が取り上げられる。

エンディング[編集]

  • 本番組のエンディングは、舞台の一つ・屋久島などに関連する写真や星や地球の動画をバックに宮地が「まんてん」とタイトルコールをした。なお、タイトルコールの言い方は回によって異なっていた。

放送日程[編集]

サブタイトル 放送日 演出[7]
1 こん目でみたかぁー 青い地球[1] 2002年
09月30日 – 10月05日
笠浦
2 負けんどぉー 運動会対決[8] 10月07日 – 10月12日 笠浦
3 ほんのこてー 兄ちゃんは潔白じゃ[9] 10月14日 – 10月19日 大橋
4 「大いなる一歩」をふみ出すとじゃ[10] 10月21日 – 10月26日 大橋
5 たまがったぁー なにわの女師範[11] 10月28日 – 11月02日 笠浦
6 ありがたかー 故郷の友[12] 11月04日 – 11月09日 柳川
7 がんばっどー 気象予報で大忙し[13] 11月11日 – 11月16日 柳川
8 大ピンチ! 宇宙へは行かれんとじゃ[14] 11月18日 – 11月23日 大橋
9 どげんなっとやろ? 十五夜の告白[15] 11月25日 – 11月30日 笠浦
10 よっしゃー 老舗ストアーを立て直すとじゃ[16] 12月02日 – 12月07日 柳川
11 ほっとけん! 柴田さんの秘密[17] 12月09日 – 12月14日 笠浦
12 ほんのこてー プロへの道はきびしかぁ[18] 12月16日 – 12月21日 中寺
13 どげんすっとじゃ! 風雲 花山家[19] 12月23日 – 12月28日 福井
14 うそじゃ! お父ちゃんが消えた理由[20] 2003年
01月06日 – 01月11日
大橋
15 永遠の別れじゃ お父ちゃん[21] 01月13日 – 01月18日 中寺
16 陽平さんが宇宙に行くとじゃ![22] 01月20日 – 01月25日 柳川
17 あきらめられん宇宙の夢[23] 01月27日 – 02月01日 笠浦
18 私、陽平さんと結婚します[24] 02月03日 – 02月08日 福井
19 二人一緒なら勇気百倍[25] 02月10日 – 02月15日 笠浦
20 こんまか命が生まれてくる[26] 02月17日 – 02月22日 柳川
21 二人三脚 初めての子育て[27] 02月24日 – 03月01日 城宝
22 めざせ! 宇宙からの天気予報[28] 03月03日 – 03月08日 山田
23 願いよ とどけ! 七夕の夜[29] 03月10日 – 03月15日 大橋
24 太陽の塔できっと会える 03月17日 – 03月22日 大橋
25
最終週
地球はホントに生きている 03月24日 – 03月29日 笠浦
本番組は2002年10月11日の放送で22.4%、2002年12月20日の放送で23.6%をマークするもその後視聴率は不振になり、平均視聴率20.7%、(関東地区、ビデオリサーチ調べ)[30] と振るわなかった。名古屋地区では本番組の視聴率が不調となった。
  • 2003年1月4日に30分の特別編「まんてんスペシャル」を放送した。番組は物語の前半の物語、並びに後半の見所の他、宇宙飛行士になるための道程の解説が放送された。
放送回 サブタイトル
第1回 青い地球をこの目で見たい
第2回 私は夢をあきらめない
第3回 宇宙への道は険しいけれど
最終回 夢に向かって二人三脚

関連商品[編集]

DVD
2004年4月23日に、NHKソフトウェアから、総集編の上巻、下巻及び上下巻をセットにしたボックスが発売された。なお完全版DVDは未発売。
関連書籍

注釈[編集]

  1. ^ 屋久島方言は県本土の方言と同じ薩隅方言に分類される。

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]