ドイツの地方行政区分 – Wikipedia
ドイツ連邦共和国は、16 の州 (Land) から構成される連邦国家であり、各州は、単に法人格を持つ地方公共団体ではなく、それぞれが主権を持ち、独自の州憲法、州議会、州政府および州裁判所を有する国家 (Staat) である[1]。州こそがドイツ地方行政の要である。今日の Land は、ヴァイマル共和国時代から第二次世界大戦終結前(1920年から1945年)の間、Bundesstaat と呼ばれていたためか正式名称とは別に Bundesland (連邦州)と呼ばれることもある。
地方行政のピラミッド[編集]
州政府の行政組織は州首相府、財務省、内務省、法務省、環境・自然保護・農業・消費者保護省ほか総数で10数省があり、各省の監督下にRegierungsbezirk (「行政管区」あるいは「県」とも訳される)、その下位のLandkreis (「郡」)、郡から独立した Kreisfreie Stadt (「独立市」)、郡の下位の Gemeinde (「市町村」)の階層毎に州行政が執行される。
首都ベルリンや中世以来の自由都市を起源とするハンブルクは各々単独で州としての行政権限が認められ、また同じく自由都市を起源とするブレーメンはその外港ブレーマーハーフェンと併せて一つの州として認められている。この3市は都市州 (Stadtstaat) とも呼ばれ、下位の行政区分として Stadtbezirk(「区」)がある。
都市州以外の州は以下の行政区分に細分される。
連邦州の一覧[編集]
以下に16 ある連邦州の基本情報を示す。数字は地図の番号。
州名 | 面積 (km2) |
人口 | 人口密度 (人/km2) |
州都 | |
---|---|---|---|---|---|
01 | 35,751.65 | 10,717,419 | 299 | シュトゥットガルト | |
02 | 70,549.19 | 12,443,893 | 177 | ミュンヘン | |
03 | 891.75 | 3,387,828 | 3,812 | ― | |
04 | 29,478.63 | 2,567,704 | 87 | ポツダム | |
05 | 404.23 | 663,213 | 1,642 | ブレーメン | |
06 | 755.16 | 1,734,830 | 2,310 | ― | |
07 | 21,114.72 | 6,097,765 | 289 | ヴィースバーデン | |
08 | 23,174.17 | 1,719,653 | 74 | シュヴェリーン | |
09 | 47,624.22 | 8,000,909 | 168 | ハノーファー | |
10 | 34,083.52 | 18,075,352 | 530 | デュッセルドルフ | |
11 | 19,847.39 | 4,061,105 | 209 | マインツ | |
12 | 2,568.65 | 1,056,417 | 412 | ザールブリュッケン | |
13 | 18,414.82 | 4,296,284 | 233 | ドレスデン | |
14 | 20,445.26 | 2,494,437 | 121 | マクデブルク | |
15 | 15,763.18 | 2,828,760 | 179 | キール | |
16 | 16,172.14 | 2,355,280 | 145 | エアフルト |
- 人口は、2005年12月31日現在のもの。
数字は地図の番号。
- ^ 『ドイツの地方自治』(財)自治体国際化協会、2003年
- ^ バイエルン州には州旗が2種ある:
参考文献[編集]
- 大西健夫(編)、『ドイツの政治;連邦制国家の構造と機能』、早稲田大学出版部、1992年、ISBN 4-657-92311-0
- 木佐茂男(著)、『 豊かさを生む地方自治;ドイツを歩いて考える』、日本評論社、1996年、ISBN 4-535-51068-7
- 大西健夫、U・リンス(編)、『ドイツの統合;分断国家から普通の国へ』、早稲田大学出版部、1999年、ISBN 4-657-99310-0
- 片木淳(著)、『地方主権の国;ドイツ』、ぎょうせい、2003年、ISBN 4-324-07082-2
- (財)自治体国際化協会(編)、『ドイツの地方自治』(PDF版)、(財)自治体国際化協会、2003年
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