マグリブ – Wikipedia
この項目では、北アフリカの地域名について説明しています。イスラム教の日没後の祈りについては「マグリブ礼拝」をご覧ください。 マグリブを表す地域 マグリブ(Maghreb、アラビア語: المغرب al-Maghrib)は、アラビア語で「沈む」「日没する」という意味の動詞「غرب」に場所を表す「م」を冠するもので、「日が没すること、没するところ」を原義とする語。フランス語・英語ではマグレブと言うが、日本語でもマグレブが頻繁に用いられる。「西方」の意味を持ち、地域名としても用いられる。また、ムスリム(イスラム教徒)の義務である一日五回の礼拝(サラート)のうちの一つである日没時の礼拝を指す言葉でもある。ここでは、地域名としてのマグリブについて記す。 地域名としてのマグリブ[編集] 地域名としてのマグリブは、マシュリク(日の昇るところ、東方)に対して西方、すなわちモロッコ、アルジェリア、チュニジア、西サハラの北アフリカ北西部に位置するアラブ諸国を指し、場合によってはリビアやモーリタニアも含められる。 イスラム教とともにアラブ人が入ってくるまでは、ベルベル人の居住する地域であった。現在も多数派となったアラブ人に混じってベルベル人が残っている。 1989年にマグリブ5か国は、ヨーロッパ連合にならって経済統合を促進するためにマグリブ連合を結成したが、アルジェリア情勢の不安定などから地域統合を進めることができず、連合としての活動はあまり見られない。 なお、モロッコのアラビア語による通称は定冠詞入りのアル・マグリブ(المغرب、al-Maghrib)である。正式な国名はアル=マムラカ・アル=マグリビーヤ(المملكة المغربية、al-Mamlaka al-Maghribiya, マグリビーヤはマグリブの形容詞形)といい、直訳すれば「マグリブ(日の没する地)の王国」という意味である。 食文化[編集] 代表的な食べ物にクスクスとバスティラとタジン鍋がある。主にクミン、ターメリック、サフラン、シナモンなどの香辛料を用い、味付けは香り高くマイルドだが、チュニジアではハリッサという唐辛子のペーストもよく使われる。イスラム教の教義に従って豚肉を食べることはまずない。イスラム教では酒を飲むことが禁止されているが、宗主国であったフランスの影響で、ロゼワインを多く産出する。ノンアルコール飲料の中では、ミントと砂糖を入れた緑茶はとても人気がある。モロッコ料理は特に美食で名高い。 著名なマグリブ出身者[編集] 関連項目[編集] ウィキメディア・コモンズには、マグリブに関連するカテゴリがあります。
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