大相撲平成26年11月場所 – Wikipedia

大相撲平成26年11月場所(おおずもうへいせい26ねん11がつばしょ)は、2014年11月9日から11月23日までまでの15日間、福岡国際センターで開催された大相撲本場所である。

幕内最高優勝は、横綱・白鵬翔(14勝1敗・4場所連続32回目)。

場所前の話題など[編集]

前場所で31度目の幕内最高優勝を果たした横綱白鵬は、この場所で優勝すれば大鵬の持つ最多記録に並ぶ32回目の幕内最高優勝となるため、白鵬が大鵬の記録に肩を並べられるのか注目された[1]

新三役の逸ノ城は、幕下15枚目格付出での初土俵から6場所目で関脇に昇進した[2]。所要5場所での三役昇進は史上最速で、新入幕翌場所での関脇昇進は史上初の記録だった[2]。逸ノ城は場所前に行われた秋巡業中、「どこに行っても周りは黒山の人だかりで、食事もろくにできない状況」だったという[3]

番付・星取表[編集]

幕内

十両

赤文字は優勝力士の成績。

優勝争い[編集]

中日終了時点で全勝は鶴竜のみ[4]。1敗で白鵬、稀勢の里、旭天鵬の3人が追いかける展開となった後半戦に突入した[4]

9日目は全勝・1敗の4人は揃って白星[5][6]

10日目、全勝鶴竜と1敗白鵬は勝利したが、旭天鵬と稀勢の里は敗れて2敗に後退した[7]。鶴竜を追う1敗勢は白鵬だけになった[7]

11日目、全勝の鶴竜は2敗の稀勢の里に敗れて1敗に後退[8]。白鵬は1敗を守った[8]。これにより、両横綱が1敗で並走して2敗で稀勢の里と栃ノ心が追いかける展開に変わった[8]

12日目、1敗の白鵬と2敗の稀勢の里が対戦して白鵬が勝利[9]。1敗鶴竜と2敗栃ノ心も勝利した。

13日目、2敗栃ノ心は逸ノ城に敗れて3敗に後退[10]。1敗鶴竜も日馬富士に敗れて2敗に後退し、1敗を守った白鵬が単独で優勝争いの先頭に立った[10]

14日目、1敗白鵬と2敗鶴竜は揃って勝利し、千秋楽は両横綱の直接対決が組まれた[11]。白鵬は勝てば優勝決定、鶴竜は勝てば優勝決定戦に持ち込める逆転のチャンスであったが、白鵬が勝利して4場所連続32度目の幕内最高優勝を果たした[12]

トピック[編集]

三賞は、白鵬・日馬富士の2横綱から金星を獲得した髙安が殊勲賞を獲得[13]。再入幕で2桁白星を挙げた栃ノ心は無条件で敢闘賞の受賞が決定[13]。昭和以降幕内では最年長となる40歳2か月で勝ち越しを果たした旭天鵬は、千秋楽の取組に勝った場合との条件付きで敢闘賞受賞と発表され[14]、旭天鵬は千秋楽の取組に勝ったため敢闘賞を受賞した[13]。40歳での三賞受賞は史上最年長記録である[13]。技能賞は該当者がいなかった[13]

3日目、横綱日馬富士は髙安戦で勇み足をしたため敗北し、金星を配給した[15]。横綱が勇み足で負けるのは1996年5月場所8日目の曙(対戦相手は関脇貴闘力)以来だが、平幕力士相手に勇み足をし金星を配給した事例は、1972年3月場所7日目の北の富士(対戦相手は貴ノ花)以来、42年ぶり4例目だった[15]

6日目、横綱白鵬は髙安に敗れて金星を配給した[16]。白鵬は対平幕戦連勝記録が史上1位の82まで伸びていたが、この敗北によりストップ[16]。中日勝ち越しの連続記録も史上1位となっていたが10場所で止まった[16]

中日、白鵬の8年連続8回目の年間最多勝が決定[4]。白鵬は最終的に81勝まで星を伸ばした[17]

40歳2か月の旭天鵬は、1935年5月場所の能代潟の記録を抜く、昭和以降最年長での幕内の勝ち越しを9日目に決めた[6]

琴奨菊、豪栄道の両大関は15日間皆勤して負け越した[18]。複数の大関が皆勤負け越しとなるのは2000年7月場所の雅山・武双山以来14年ぶり[18]。2人とも次の場所は角番になる[18]