宮津市立前尾記念文庫 – Wikipedia

宮津市立前尾記念文庫(みやづしりつまえおきねんぶんこ)は、京都府宮津市にある記念文庫・資料館。

1973年(昭和48年)から1976年(昭和51年)まで第58代衆議院議長を務めた前尾繁三郎は与謝郡宮津町出身である。前尾が1981年(昭和56年)7月23日に死去した際の遺志で、遺族から前尾の蔵書約35,000冊と建設資金が宮津市に寄贈された[1][2]。宮津市は記念文庫の建設と銅像の設置を計画し、国や京都府からの援助も受けて、前尾の死去からちょうど2年後の1983年(昭和58年)7月23日に宮津市立前尾記念文庫が開館した[3]

宮津市立前尾文庫は1971年(昭和46年)7月に開館していた宮津市立図書館の南側に建設されており、東側には大手川が流れている。竣工式には林田悠紀夫京都府知事、鈴木善幸前内閣総理大臣などが列席している[3]。建物入口前には前尾の銅像が鎮座している[3][4]。2017年(平成29年)11月27日に宮津市立図書館が宮津阪急ビル3階に移転すると、前尾記念文庫の蔵書約29,000冊が宮津市立図書館の「前尾記念文庫コーナー」に移動・移管された[5]。「前尾記念文庫コーナー」には前尾の胸像があり、肖像が掲げられている。

経済学や政治学に加えて、歴史、思想、民俗学、芸術、古典文学、現代小説、児童書まで、さまざまな分野の文献を所蔵している[1][3]

明治元勲書簡[編集]

明治期(元勲)を中心として大正・昭和までの長期にわたる著名政治家の書簡原本224点を1983年の開館時から所蔵していたが、学術的な調査や整理がなされずに未公開の状態が続いていた[2]。2000年(平成8年)10月には宮津市が佛教大学に調査研究を委託し、研究会が組織されて調査を行った[2]。この書簡群は2004年(平成16年)に思文閣出版から『宮津市立前尾記念文庫所蔵 元勲・近代諸家書簡集成』(著者は佛教大学近代書簡研究会)として刊行されている[6]

  • 書簡の発信者 : 138人[2]
  • 書簡の受信者 : 108人[2]

利用案内[編集]

  • 開館時間 : 金曜・土曜・日曜の9時から17時[1]
  • 休館日 : 月曜・火曜・水曜・木曜日・年末年始[1]
  • 館外貸出 : 5冊まで、14日以内[1]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]