大阪シティエアターミナル – Wikipedia

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大阪シティエアターミナル(おおさかシティエアターミナル)は、大阪府大阪市浪速区湊町一丁目にある複合商業施設である。略称は「OCAT」(オーキャット)。

地下2階・地上6階建てで、地下1階にはJR難波駅、2階にはミナミにおけるバスターミナルとして長距離の高速バスや観光・ツアーバスの拠点となる『OCATバスターミナル』を併設している。

1994年9月4日に開港した関西国際空港(以下「関空」)へのアクセスを充実させるため、JR難波駅の再開発計画(通称:ルネッサなんば)の一環として1996年に開業した。経営母体は大阪市が出資する第三セクターの湊町開発センター(MDC)である。

開業当初は関空へのアクセス拠点としての色合いが強く、通常空港内で行っている出発便の搭乗手続きも行っていたが、利用が低迷し廃止された。関空快速の一部が昼間時地下にあるJR難波駅に1時間間隔で発着していたが2008年に廃止された。ラピートが発着する南海難波駅とは直線距離で500mほど離れている。関空との直通交通機関として、リムジンバスの運行がなされている[1][2]

バスターミナルの他、ビルにはオフィスやショッピングセンターとして多様な店舗が入居している。ミナミの繁華街から離れていることもあり、利用客は伸びていなかったが、2004年度決算で1996年のビル開業以来初めて、当期損益で1億6,300万円の黒字を達成した。入居店舗やバスターミナルなどの収入が好調だったためで、当初、2011年度を目標にしていた債務超過の解消も前倒しで実現した。

近年は、周辺開発が順調に進んでいることや関東・四国方面への高速バスが充実したことで利用客も増えており、2005年度以降2010年度まで単年度黒字を計上している。MDCの累積赤字は約307億円だったが、その後、資本金と資本準備金合計約307億円を減らして累積赤字を補填したため累積赤字がなくなった。

フロア構成[編集]

  • 屋上 – 屋上ガーデン
    • 中央エレベーターで直通。
  • 地上6階 – 事務所
  • 地上5階 – レストランとオフィスとなんば市税事務所のフロア
  • 地上4階 – 学習センターとオフィスのフロア
  • 地上3階 – 輸入食材、雑貨とリラクゼーションのフロア
  • 地上2階 – OCATバスターミナル
  • 地上1階 – 酒、ファッション、雑貨、レストラン、カフェのフロア
  • 地下1階 – カフェ、レストラン、ドラッグ、コンビニとJR難波駅のフロア
    • ポンテ広場、マルイト難波ビル・近鉄新難波ビル・サンケイビル・地下駐車場との連絡口
  • 地下3階・4階 – 医療法人聖授会 OCAT予防医療センター

ポンテ広場[編集]

OCAT(ポンテ広場)

地下1階、JR難波駅となんばウォークの連絡通路の間にある広場。

休日の昼間を中心に、ストリートダンスの練習のために多く若者が集まる人気スポットとなっている。

OCATのオープン当初から自然発生的に定着し、人気となった。ちなみにここで最初にダンスを始めたのは、関西のヒップホップチーム「Colors」。それを見たOCAT側も気をきかせて、練習に活用してもらおうと壁面に大型鏡を設置したところ、たちまち多くの若者が集まるようになった。

主な店舗[編集]

すべての店舗およびオフィスの一覧は、公式ホームページ を参照のこと。

5階

  • [アサヒビール|アサヒビヤレストラン スーパードライ]
  • [家族亭]
  • [鶴橋風月]
  • [グルメ杵屋|実演手打うどん 杵屋]
  • 【焼肉の店 ぜろはち】
  • [アジア料理 五・八・五]
  • しゃぶ扇
  • 上海縁
  • 中国酒家 朝陽閣
  • しきの花
  • 出汁鍋 門戸
  • なんば市税事務所

4階

  • 大阪市立難波市民学習センター
  • 占いハウス クィーン

3階

  • Studio an Rouge(スタジオ アン ルージュ)
  • リラクゼーション ゆうらり

2階

1階

・やまや
・グリーンカフェ
・犇屋
・マイアトリエ
地下1階

地下3・4階

  • 医療法人聖授会 OCAT予防医療センター

過去の主な店舗[編集]

5階
  • 梅の花
  • 丸善 なんばOCAT店
    2009年9月30日に閉店。跡地には近鉄百貨店系の「BOOK RANKING」(なんばOCAT店)を経て、「COMICS JUNKUDO」(難波店)が入居し、2016年9月25日に「COMICS JUNKUDO」も閉店[3]
  • Enchante(アンシャンテ)・・・跡地には、アンビエンテ・コロニカがオープン予定。
  • 祇園寿司 – 跡地には、しきの花が出店。
  • なんば義城苑(ぎじょうえん) ← ちんぐ亭 – 跡地には、なんば豚美人(とんびじん)が出店。
  • 小龍(シャオロン) – 跡地には、中国酒家 朝陽閣が出店。
  • 英國屋 – 跡地には、えびすカレーが出店。
  • いなば和幸 – 跡地には、同じ運営会社が「銀めし さちのや食堂」へ業態変更している。
  • 銀座ハゲ天 – 跡地には、レガロベリータがオープン。
  • アンビエンテ・コロニカ(旬・野菜料理)※2013年2月16日オープン – 2013年4月14日に、エブリディとしてリニューアルオープン
  • なんば豚美人 OCATモール店 – 跡地には、ぜろはち 難波OCAT店が出店。
3階
  • 日三家具
    地上3階の半分以上の区画に入居していたが、2009年5月で閉店。跡地には、2012年3月2日にフィットネスクラブが開業している。
  • 異人館(衣料・輸入雑貨) – 2012年11月17日閉店[4]
2階
  • カフェポート アゲイン – 2013年3月31日で閉店[5]。跡地には、おみやげ KIOSKがオープン。
1階
  • Lumiere(ルミエール)(フラワー&ナチュラルグッズ)- 2012年11月25日で閉店[6]

OCATバスターミナル[編集]

正式名称は「湊町バスターミナル」。乗り入れる運行会社ごとに異なる名称が使われているため、利用の際には注意が必要。

近隣には阪神高速1号環状線・15号堺線の湊町出入口がある[7] ため、梅田・大阪・新大阪駅発着の多くの路線がここを経由している。また、日本交通(および共同運行各社)は大半の便の起終点を梅田・新大阪駅から当地に変更した。

停留所名[編集]

複数社による共同運行の場合、運行会社によってこのバスターミナルの名称が違う事例もある。特に南海難波駅の5階にある『なんば高速バスターミナル』と混同される場合があるため、発車標などで注意喚起がなされている。

なお、このターミナルに立ち寄らない路線は南海バス(および共同運行各社)による一部の路線のみ。

過去に乗り入れていたバス会社

設備について[編集]

高速バスの利用者で、事前に乗車券を購入していない場合は、発券カウンターで当日券を入手することになる。

発券カウンターは日本交通・近鉄バス・南海バス・JRバスグループ[14][15] が運営しており、路線ごとに取り扱う窓口が異なることが特徴。営業時間は、いずれも5時30分から23時30分まで。

関空および大阪国際空港へのリムジンバスを利用時は、自動券売機で乗車券を購入する。

フロアにはキヨスクと売店(カフェポート アゲイン)が入居しており、軽食やお土産を販売している。売店は元々カフェを併設していたが、イートイン席は閉鎖されている(コーヒー・紅茶等の販売は継続)。この他、ヤマト運輸の観光案内所[16]、清涼飲料水の自動販売機もある。

のりば・おりば

  • のりば – 合計10面あり、西半分に1番から6番、東半分に7番から10番が割り振られている。
    • 団体貸切バス(観光・ツアーバス(2013年7月31日昼行分まで)) ・新高速乗合バス: 1番 – 3番
    • 空港リムジンバス : 4番 – 5番
    • 新高速乗合バス以外の高速バス : 4番 – 9番
  • おりば : 9番 – 10番(9番は「のりば」と兼用)

利用可能な路線[編集]

空港リムジンバス[編集]

東北方面[編集]

関東方面[編集]

甲信越方面[編集]

東海・北陸方面[編集]

備考

  • 『シルクライナー』は上記の他に金沢駅東口や富山駅を経由するが、乗車のみの扱いのため、下車することはできない。

近畿(淡路島除く)方面[編集]

備考

  • 『舞鶴 – 大阪なんば線』は基本的に8番のりばから発車するが、20時30分発に限り9番のりば発となる(9番のりば発はこの1便のみ)。

中国方面[編集]

備考

  • 広島方面行と岡山方面行きの『リョービエクスプレス』は、昼行便と夜行便でのりばが異なるため注意。

淡路島・四国方面[編集]

備考

  • 『阿波エクスプレス大阪号』と『高知エクスプレス号』は、便によりのりばが異なるため注意。

九州方面[編集]

注釈・出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯34度39分59.1秒 東経135度29分43.2秒 / 北緯34.666417度 東経135.495333度 / 34.666417; 135.495333