ヒトツ – Wikipedia

ヒトツ
欧字表記 Hitotsu
品種 サラブレッド
性別 [1]
毛色 鹿毛[2]
生誕 2018年9月11日(3歳・現地表記)[1]
モーリス[1]
Love Is Fickle[1]
母の父 Redoute’s Choice[1]
生国 オーストラリア[1]
生産者 Arrowfield Pastoral Pty Ltd[1]
馬主 A Kheir, K J Payne Et Al[1]
調教師 Ciaron Maher & David Eustace[1]
競走成績
生涯成績 7戦3勝[1]
獲得賞金 $1,881,750[2]

勝ち鞍

G1 ヴィクトリアダービー 2021年
G1 オーストラリアンギニー 2022年
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ヒトツ(英:Hitotsu)は、オーストラリアで生産・調教された競走馬。主な勝ち鞍は2021年ヴィクトリアダービー、2022年オーストラリアンギニー。
日本の競走馬モーリスがシャトル種牡馬としてオーストラリアで繋養されていた時に生産された産駒である。

競走馬時代[編集]

デビュー前[編集]

2020年ゴールドコーストで開催されるマジックミリオンセールので、馬主ケヴィン・ペインの代理として調教師ウェンディ・ケリーによって10万ドルで落札された[3]

2020/2021シーズン[編集]

調教師ケリーは、モーリスの繁殖が示唆するように「3歳でおそらく中距離の方が良いだろう」とする一方、当馬の早熟と競走の準備の出来ていることが示されたとして、コーフィールド競馬場の2歳重賞ブルーダイヤモンドプレリュードの牡馬・騸馬対象レースでデビューすることを決定した[4]。「ブルーダイヤモンド」がヒトツに短すぎることは分かっていたが、これは一流競走の重圧に慣れさせ、3歳となるための準備をさせることを目的としていたとしたという[5]

2021年2月6日、ブルーダイヤモンドプレリュード (C&G)英語版 (GⅢ)でデビューし、ブルーダイヤモンドプレビューから連勝した1番人気ジェネラルボウから3.2馬身差の7着に敗れた[6]

次いで2月20日にブルーダイヤモンドS(GⅠ)に出走し、重賞初挑戦のアルトリウスの10着に敗れた[7]

フレミントン競馬場で開催されるサイアーズプロデュースS英語版(GⅡ)にも出走したが、ライトセーバーの6着に敗れた。

2021/2022シーズン[編集]

馬主として、部分所有者のほか、「日本産馬の大ファン」というオジー・キールが加わり、以後ヒトツはキールの勝負服で出走することになる[8]。また、調教師が、3,635,650ドルを稼いだアウェイゲーム[9]やGⅠ2勝を挙げたエクスプローシヴジャック[10]などを手掛けたキアロン・マーハーおよびデーヴ・ユースタスへと変更された。

未勝利戦を勝って初勝利を挙げ。次いで出走したコーフィールドギニー(GⅠ)はアナモーの5着。
10月30日のヴィクトリアダービー(GⅠ)では1番人気に推され、後方からの追い込みで3番人気アレグロンを捉えて勝利し、G1初勝利を飾った[注 1][11]。コーフィールドギニーから直行してヴィクトリアダービーを勝ったのは1956年のモンテカルロ以来となる[12]。前の調教師ケリーは、自らは馬主ペインに対していつも「彼はダービー馬になるでしょう」と語ったと回想し、「非常に誇りに思う」とした[5]

続いて2022年3月5日のオーストラリアンギニー(GⅠ)に出走し、5番人気に支持される。最内枠からラチ沿いで脚を溜め、直線では粘るライトセーバーを交わし、G1競走2連勝を飾った[13]。Soft6の重馬場で行われたため、鞍上ジョン・アレン騎手は「彼は馬場に少々苦労していた」[13][注 2]としながらも、「明らかにトップ(コンディション)の馬場の方がいいと思うけど、彼のタフネスがゴールにたどりつかせたし、他の馬より最後まで余力があったよ」[13][注 3]と語った[14]。なお、2500mのヴィクトリアダービーから1600mのオーストラリアンギニーへ直行して連勝を果たしたのは史上初であった[13]

競走成績[編集]

以下の情報は、Racing Post[1]、RACING.COM[2]による。

競走日 競馬場 競走名

人気 着順 騎手 距離馬場 タイム 着差 1着馬(2着馬)
2021. 02.06 コーフィールド ブルーダイヤモンドプレリュード (C&G)英語版 G3 11 05 10 07着 C.ニューイット英語版 芝1100m

(Good4)

3 1/4 General Beau
02.20 コーフィールド ブルーダイヤモンドS G1 14 11 13 10着 D.ストックハウス 芝1200m

(Good3)

5 1/4 Artorius
03.06 フレミントン サイアーズプロデュースS英語版 G2 14 05 4 06着 C.ニューイット 芝1400m

(Good4)

3 1/2 Lightsaber
09.12 ドナルド 未勝利戦 12 01 1 01着 J.アレン 芝1350m

(Good4)

1:20:94 1 3/4 (Commander)
10.09 コーフィールド コーフィールドギニー G1 15 03 5 05着 B.アレン 芝1600m

(Good3)

2 3/4 Anamoe
10.30 フレミントン ヴィクトリアダービー G1 16 06 1 01着 J.アレン 芝2500m

(Good4)

2:37:32 1 3/4 (Alegron)
2022. 03.05 フレミントン オーストラリアンギニー G1 15 01 5 01着 J.アレン 芝1600m

(Soft6)

1:36:83 1/2 (Lightsaber)
ヒトツの血統 (血統表の出典)

モーリス
2011 鹿毛

父の父

スクリーンヒーロー
2004 栗毛

*グラスワンダー Silver Hawk
Ameriflora
ランニングヒロイン *サンデーサイレンス
ダイナアクトレス

父の母

メジロフランシス
2001 鹿毛

*カーネギー Sadler’s Wells
Detroit
メジロモントレー *モガミ
メジロクインシー

Love Is Fickle
2011

母の父

Redoute’s Choice
1996 鹿毛

*デインヒル
Danehill
Danzig
Razyana
Shantha’s Choice Canny Lad
Dancing Show

母の母

She’s A Meanie
1995

Prince Salieri Salieri
Caitie’s Kingdom
Shekanwin Musical Phantasy
Brauner Flight

注釈[編集]

  1. ^ モーリス産駒としてはピクシーナイト(スプリンターズS)に続くG1競走2勝目。
  2. ^ I thought he laboured a little bit on the ground,
  3. ^ I reckon he is better definitely on top of the ground but his toughness got him there and he was always going to outstay them at the finish.

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k 競走馬情報 Hitotsu”. Racing Post. 2021年10月30日閲覧。
  2. ^ a b c RACING.COM. “Hitotsu – Race Horse Profile RACING.COM” (英語). RACING.COM. 2022年3月18日閲覧。
  3. ^ Eddy – @fastisheddy, Andrew. “Kelly’s Diamond hope turning heads” (英語). RACING.COM. 2022年3月18日閲覧。
  4. ^ Eddy – @fastisheddy, Andrew. “Kelly’s Diamond hope turning heads” (英語). RACING.COM. 2022年3月18日閲覧。
  5. ^ a b Sporle – @bensporle, Ben. “Kelly ‘extremely proud’ of Hitotsu” (英語). RACING.COM. 2022年3月18日閲覧。
  6. ^ 豪ブルーダイヤプレリュード、ジェネラルボウが前哨戦連勝で重賞初制覇” (日本語). JRA-VAN ver.World. 2022年3月18日閲覧。
  7. ^ 豪2歳G1ブルーダイヤモンドS、重賞初挑戦のアルトリウスが豪快に差し切り” (日本語). JRA-VAN ver.World. 2022年3月18日閲覧。
  8. ^ Eddy – @fastisheddy, Andrew. “Internationals are crucial says Kheir” (英語). RACING.COM. 2022年3月18日閲覧。
  9. ^ RACING.COM. “Away Game – Race Horse Profile RACING.COM” (英語). RACING.COM. 2022年3月18日閲覧。
  10. ^ RACING.COM. “Explosive Jack (NZ) – Race Horse Profile RACING.COM” (英語). RACING.COM. 2022年3月18日閲覧。
  11. ^ 【海外競馬】モーリス産駒が豪G1制覇!ヒトツが2500mのヴィクトリアダービー制す”. netkeiba.com (2021年10月30日). 2021年10月30日閲覧。
  12. ^ Iorio – @CDi_Iorio, Carl Di. “Donald to Derby glory for Hitotsu” (英語). RACING.COM. 2022年3月18日閲覧。
  13. ^ a b c d G1豪ギニー、モーリス産駒ヒトツが最内キープで快勝” (日本語). JRA-VAN ver.World. 2022年3月7日閲覧。
  14. ^ Hitotsu joins greats as dual Flemington classic winner” (英語). www.vrc.com.au. 2022年3月18日閲覧。

外部リンク[編集]