大阪マーチャンダイズ・マートビル – Wikipedia

大阪マーチャンダイズ・マートビル(おおさかマーチャンダイズ・マートビル)は、大阪府大阪市中央区大手前1丁目にある複合ビル。天満橋交差点の北東角に位置し、通称「OMMビル」の略称で親しまれている。横幅の長い壁のような外観が特徴的で、米国シカゴにあるマーチャンダイズマートビル英語版をモデルにしたとされる[1]

天満橋筋を挟んで西隣には天満橋駅ビル(京阪シティモール)が立地する。

京阪本線が1963年に淀屋橋駅まで延伸した際、現在のOMMビルの場所にあった天満橋駅は天満橋筋を挟んだ西側に移転・地下化した。旧駅の跡地活用を検討していた京阪電鉄は大阪市の共同出資を得ることとなり、大阪市、京阪、竹中工務店などが出資する第三セクター「大阪マーチャンダイズ・マート」を1966年に設立。この会社によって1969年、OMMビルが竣工した[2]

地上22階、地下4階建。高さ約78m[2]。延べ床面積131,415m2。設計・施工は竹中工務店。新耐震基準と同等の耐震性を有する。竣工当時は西日本で最も高いビルだった[1]。本ビルの建設目的は、船場などに密集していた問屋街が都市環境の変化とともに非効率的な施設となっていたことへの対応で、ビル内のフロアごとに同一業種の問屋を集積させて効率化を図った[1]

1989年に外装を現在の総マジックミラーガラス張りに改装している[1]。大小の展示ホールが完備されており、各種展示会などに使用されている。

京阪電鉄の本社も当ビル内にあり、その他のオフィスも含め3,000人以上が就労している。地下1-2階は一般向けテナント(レストラン街、各種サービス、郵便局[3]など)が入居。高層階には展望レストランがある(開業当時は回転レストランだった[1])。2001年頃まで、夏季は屋上(スカイガーデン)を利用したビアガーデンを営業していたが、近年は行っていない。芝生やデッキが整備された庭園として、10時から20時まで無料で開放されている[4]。正面玄関前には「商業の神様」であるマーキュリーの像が立つ。

天満橋駅、京阪シティモールとは地下通路で連絡している。大川に面したビル北側にアクアライナーの天満橋港があったが、2008年3月29日、天満橋駅北出入口に八軒家浜船着場が完成・移設した。

2015年5月29日、京阪電鉄が、竹中工務店などが保有していた運営会社「株式会社大阪マーチャンダイズ・マート」の株式を取得し、同社を京阪の完全子会社とした。京阪では、今後大規模な再開発を検討するとしている[5]。2016年4月1日、京阪建物株式会社に商号を変更した。

フロアマップ[編集]

  • 22F – レストラン(楽待庵は2021年2月28日で閉店)
  • 21F – レストラン、スカイガーデン(屋上庭園)
  • 20F – 東天紅(レストラン・結婚式場)
  • 4F-19F – テナント、貸会議室(うち9・10階は京阪電鉄の本社がある)
  • 3F – 事務所、病院
  • 2F – 展示ホール
  • 1F – エントランス、常設展示室
  • B1F – 郵便局、各種テナント
  • B2F – レストラン街、各種テナント、天満橋駅連絡通路
  • B3F – 駐車場
  • B4F – 倉庫

2003年まで、京阪本線天満橋駅に到着時の車内放送では「天満橋、OMMビル・松坂屋前です」とアナウンスされていた(地下鉄は「松坂屋前」のみ)。

外部リンク[編集]

座標: 北緯34度41分24.8秒 東経135度31分6.5秒 / 北緯34.690222度 東経135.518472度 / 34.690222; 135.518472