クサカゲロウ – Wikipedia
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。2011年9月)
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クサカゲロウ(草蜉蝣、臭蜉蝣)は、アミメカゲロウ目(脈翅目)クサカゲロウ科 Chrysopidae に分類される昆虫の総称。一般的には成虫は黄緑色の体と水滴型で半透明の翅をもつ。
世界から87属1300種ほどが知られる。大きく3亜科に分けられ、その中でも一般的なグループであるクサカゲロウ亜科はさらに4族に分けられる。このうち日本に分布するのは2亜科(クサカゲロウ亜科では4族のうち3族)約40種とされている。ヤマトクサカゲロウ(Chrysoperla nipponensis)、ヨツボシクサカゲロウ(Chrysopa pallens)をはじめ10種ほどは人家周辺の環境で普通に見ることができる。
成虫の体長は10 – 30mmほどで、触角は糸状で体は前後に細長い。翅は水滴型で、翅脈が細かい網目状に走っており、一部の種を除き斑紋はなく透明である。前翅より後翅のほうが小さい。種の識別には頭部の斑紋や雄の交尾器を用いる。主に夜行性で、灯火に集まる。クサカゲロウの名については、その草色の体色や、臭いためである(「くさ(い)」カゲロウ)とする説がある。ただし、成虫がくさい匂いを出すのは、日本ではヨツボシクサカゲロウをはじめとするクサカゲロウ属の数種とシロスジクサカゲロウおよびキントキクサカゲロウだけであり、多くの種の成虫は悪臭は出さない。花粉やアブラムシの甘露を主食とするが、カイガラムシやアブラムシを食べる種もいる。英名のGreen lacewingは前述の翅と体色の特徴に由来する。
卵は長い卵柄を持ち、1個ずつ産み付けられる場合が多いが、種によっては卵柄をコヨリ状に絡ませた卵塊として葉などに産みつけられる。この卵は俗に憂曇華または優曇華(いずれも『うどんげ』と読む)の花と呼ばれるが、これは法華経に出てくる、3000年に一度如来が来るとともに咲くといわれる伝説上の花に由来する。
幼虫は柔らかな腹部と、小さな頭部に細く鎌状に発達した大顎を持つ。足は三対の胸脚のみで、全体としてはアリジゴクをやや細長くしたような姿である。すべて肉食性で、アブラムシやハダニなどの小動物を捕食するためアリマキジゴクと呼ばれる。この食性から農業害虫の天敵としても利用されている。種によっては、幼虫は背面に鉤状の毛を持ち、そこに様々な植物片や捕食した昆虫の死骸などを引っ掛け、背負う行動を取る。この行動は琥珀に封入された個体の発見により、1億1千万年以上前には既に存在したことが知られている。[1]この行動はアリなどの攻撃から逃れるためのカムフラージュであると言う説もあるが、その効果は未だ明瞭にされていない。
老熟幼虫(3齢幼虫)は尻から出す糸で繭を作り、この中で蛹になる。蛹は成虫になる直前に繭を大顎で切り、歩行脱出して付近で脱皮して成虫となる。
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アブラムシの集団中に、クモンクサカゲロウ(?)の幼虫が見える
- クサカゲロウ亜科 Chrysopinae
- クサカゲロウ族 Chrysopini
- クサカゲロウ属 Chrysopa
- プレシオクサカゲロウ属 Plesiochrysa
- オオクサカゲロウ属 Nineta
- クリソトロピア属 Chrysotropia
- ユメクサカゲロウ属 Nipponochrysa
- アペルトクサカゲロウ属 Apertochrysa
- ニセコガタクサカゲロウ属 Pseudomallada
- コガタクサカゲロウ属 Mallada
- ヒメクサカゲロウ属 Chrysoperla
- キントキクサカゲロウ属 Brinckochrysa
- フトヒゲクサカゲロウ族 Belonopterygini
- フトヒゲクサカゲロウ属 Italochrysa
- ヒロバクサカゲロウ族 Ankyropterygini
- ヒメヒロバクサカゲロウ属 Semachrysa
- ヒロバクサカゲロウ属 Ankylopteryx
- (和名無し)Leucochrysini
- クサカゲロウ族 Chrysopini
- アミメクサカゲロウ亜科 Apochrysinae
- アミメクサカゲロウ属 Apochrysa
- (和名無し)Nothochrysinae
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