ドル箱 – Wikipedia

ドル箱(ドルばこ)とは、俗語のひとつ。

明治時代初期に出来た言葉で、千両箱をもじったものが由来である。

当初は金庫の事をさしていたが、まもなく横浜の貿易商の間で使われていた「ドル旦」(ドルを稼ぐ金持ちの旦那)と結びつき、金持ちや金の引き出せそうな客を「ドル箱」「ドル旦」と呼ぶようになった。ドル旦は死語になったが、ドル箱は生き残り、のちに「金になる」という部分だけがクローズアップされ、儲けの良い俳優などが「ドル箱」と呼ばれるようになった(例:あいつは○○社のドル箱だね)。また、多くの利益をもたらす商品やコンテンツなども「ドル箱」と呼ばれる場合も少なくない。

ドル箱路線[編集]

鉄道や航空機、バスなどの交通機関において、需要が多く、さらに収益性の高い区間をドル箱路線(ドルばころせん)と呼ぶことがある。ドル箱路線の存在は、その運行事業者の経営安定化に大きく寄与することが多い。例えば、東海道新幹線の収益は、運行事業者であるJR東海の全収益の8割以上を占めている。在来線で言えば、JR東日本の山手線など。中小私鉄ではOsaka Metroの御堂筋線が挙げられる。

また、特急列車を始めとした速達列車の需要が高いため、特急券などによる運賃収入が高くなる路線もある。智頭急行智頭線などが挙げられる。

なお、需要が多い区間においてはシェアの奪い合いが起こることがあり、運賃の値下げやサービスアップなどでシェア獲得を試みた結果、収益性が悪化することがあるため、必ずしも需要の多い区間がドル箱路線であるとは限らない。例えば、東京国際空港と新千歳空港を結ぶ航空路線は1年あたり900万人から1000万人もの利用客が存在する[1]。しかし、この路線は日本航空、全日空、スカイマーク、AIRDOの4社が競合している。

パチンコ[編集]

積み上げられた玉箱

パチンコ・パチスロで、勝ち取った玉やメダルを入れておく器のことも、ドル箱と呼ぶ。これは本来、パチンコで一番大きな箱が、左官で壁土を練る「トロ箱」に似ているため、トロ箱と呼ばれていたが、それが誤って覚えられ、ドル箱となった。

注釈
出典