キング&バルーン – Wikipedia

キング&バルーン』(KING & BALLOON) は、1980年10月に日本のナムコから稼働されたアーケードゲーム用固定画面シューティングゲーム。北米ではGamePlanから稼働された。

基本的な内容は同社の『ギャラクシアン』(1979年)を基準としており、自機である砲台を操作して王様を連れ去りにくる気球を打ち落とす事を目的としている。『ギャラクシアン』とは異なり、敵を打ち落とす事だけが目的ではなく王様が連れ去られるとミスとなる事を特徴としている。また、音声合成が初めて使用されたアーケードゲームである[1]

開発はナムコ開発部が行い、企画は『ギャラクシアン』を手掛けた澤野和則と『キューティーQ』(1979年)を手掛けた横山茂が担当、プログラムは『ボムビー』(1979年)を手掛けた深谷正一が担当、音楽は後に『ギャラガ』(1981年)を手掛けた大野木宣幸が担当している。[要出典]

1984年にMSXに移植された他、2006年には携帯電話ゲームとして配信された。アーケード版はPlayStation用ソフト『ナムコミュージアム アンコール』(1997年)に収録された他、PlayStation Portable用ソフト『ナムコミュージアム VOL.2』(2006年)、Xbox 360用ソフト『ナムコミュージアム バーチャルアーケード』(2008年)に収録された。

ゲーム内容[編集]

プレイヤーは城の上に設置された砲台を2方向レバーとショットボタンで操作し、上空で待機しているバルーンを破壊していく。画面内のバルーンを全て撃ち落とせばラウンドクリアとなる。

バルーンは一面につき42機出現し、上空で待機して数機ずつ攻撃をしてくる。バルーンから発射される弾に当たるか、バルーンの体当たりで砲台は破壊されるが、破壊された砲台は数秒後復活する。砲台が破壊されることによるペナルティはこの無防備時間以外に存在しない。

『ギャラクシアン』との最大の違いはタイトルにもなっている「キング」の存在である。キングは自機である砲台の下をランダムで左右に動いている。バルーンを砲台の下に逃した場合、『ギャラクシアン』とは異なりキングの移動している段にしばらく留まる。その時にキングがバルーンに触れると、バルーンはキングを連れて飛んでいく。そのバルーンを打ち落とすことができればキングは傘をパラシュート代わりにして降りてくる(降りてくるキングにバルーンが接触しても連れ去られる)[要出典]。キングが画面外に連れ去られてしまうと1ミス。キングをすべて失うとゲームオーバー。得点が一定値に達するとキングが1UPする。

当時としては珍しく、自機は何度やられても構わないが、その代わりに勝手に移動するキングを守るという風変わりなゲームである。その為であろうが、バルーンの軌道はギャラクシアン等に比べてトリッキーな軌道を取ることが多い。

バルーンの色は4色あり、色によって撃ち落としたときの得点が異なる。また、攻撃時のバルーンを倒すと編隊時の2倍、キングを連れているバルーンを倒すと編隊時の3倍の得点が得られる。さらに、色の違う3つのバルーンが合体し巨大なバルーンとなることがあり、これに弾を3発当てて撃ち落とせば高得点が得られる。

当時では珍しい音声合成を搭載したゲームとしても知られている。しゃべる言葉はすべてキングの台詞で、連れ去られている途中の「HELP! HELP!」、キングを救出したときの「THANK YOU!」、ミス時の「BYE BYE!」の三つ。なお、国内版と海外版では声が異なる。

MSX版
1984年、ナムコットゲームセンターシリーズの第5弾として発売。『ギャラガ』のボーナスステージをアレンジしたボーナスラウンドが追加されている。ボーナスラウンドは初登場が2ラウンドクリア後に、以降3ラウンドおきに登場する。また、1990年3月9日にフロッピーディスクで発売されたMSX用オムニバスソフト『ディスクNG 1』にも、このMSX版が収録されている。『ラリーX』(1980年)と『ボスコニアン』(1981年)の2作品は、ファミリーコンピュータで発売する予定になっていたが、分割スクロールを実現するのに手間取り、実現可能になった頃には販売時機を逸してしまったためお蔵入りとなった。ただし、本作だけはファミリーコンピュータで発売する予定は一切なく、あえてMSX版のみとなった。
携帯電話アプリ版
グラフィック等を強化したアレンジバージョンも用意されている。

スタッフ[編集]

アーケード版
MSX版
  • プログラム:大森田不可止

外部リンク[編集]