大鶴義丹 – Wikipedia

大鶴 義丹 (おおつる ぎたん、1968年(昭和43年)4月24日 – )は、日本の俳優、小説家、映画監督。本名は大靏 義丹(読み同じ)。
ケイダッシュ所属。

父は劇作家であり、芥川賞作家の唐十郎。母は在日韓国人俳優の草分け的存在である舞台女優李麗仙。先妻である歌手・女優のマルシアとの間に長女がいる。

来歴・人物[編集]

東京都杉並区出身。玉川学園高等部自主退学、和光高等学校卒業。日本大学芸術学部文芸学科中退。趣味は10代よりアマチュアのレースを楽しんできたというオートバイ。

高校時代より、NHKのテレビドラマなどに出演していたが、大学在学時代に映画『首都高速トライアル』により本格デビュー。その後、テレビドラマと舞台を中心に俳優活動を続ける。

大学在籍中の1990年に『スプラッシュ』で第14回すばる文学賞を受賞して、小説家デビュー。1995年、『となりのボブ・マーリィ』にて映画監督デビュー、現在までに六作品の劇場公開映画を監督する。昨今では、情報、バラエティ番組、ドキュメンタリー番組などにも数多く出演。フジテレビ『アウト×デラックス』では最古参のレギュラーアウト軍団を務めている。

バイクに関してはエイ出版のオートバイ雑誌ライダースクラブなどでも15年に渡り連載を持ち、レーシングチームをプロデュースするなどの経験もあり、現在も頻繁にオートバイでサーキット走行をしているなどの報告が当人アメーバブログなどで報告されている。最近ではオフロードバイクでの活動が造形社のオフロード専門誌ダートスポーツなどで報告されている。また同誌において本人所有のエンデューロレーサーや改造トレールバイクなどのレポートを行っている。

2008年8月には、ペンネーム「タンジール」で発表していた携帯小説『チェンジ・ザ・ゲーム』を本人名で単行本化する。内向的な少年がヒップホップスターになっていくストーリーで、ミュージシャンである清水翔太との出会いに、小説の構想をインスパイアされたという。最新刊は2011年3月刊行の『その役 あて書き』である。

2009年4月、14年ぶりとなる、脚本監督作品『私のなかの8ミリ』が公開された。また、音楽PVの監督や、幾つかのVシネマの脚本なども手がけ、同年9月には、最新・脚本監督作品『ブレーキ』(原作 山田悠介)を発表。

2011年3月に、ジャニーズ所属の俳優風間俊介を主演に迎えた青春映画『前橋ヴィジュアル系』が全国公開された。昨今では監督やプロデュースなど、制作側としての活躍が顕著にみられる。同年には真木蔵人主演にて東本昌平原作の、バイク乗りバイブルとまで称されるカリスマ的漫画『キリン』の、脚本監督し2012年に公開された。2013年11月には脚本監督作品としては6作目となる、震災後の福島県南相馬市を舞台とした、佐々木心音・主演による過激作「裸のいとこ」が発表される。

2014年からは父である唐十郎の主催していた状況劇場の元劇団員でもある、金守珍が1987年に結成した劇団新宿梁山泊に役者として参加し、唐十郎戯曲作品『ジャガーの眼』において初めて舞台主演を務める。本人は2015年5月の「情報ライブ ミヤネ屋」のテレビインタビューの中で、新宿梁山泊には入団したのではなく、唐十郎作品のみの参加であると語っていた。すでに新宿花園神社において、2014年6月に『ジャガーの眼』、2015年6月に『二都物語』、2016年6月に『新二都物語』、の三作品の主演を務めている。2017年には『腰巻おぼろ 妖鯨編』に出演することが、2016年の『新二都物語』のカーテンコールで金守珍から観客に報告されている。

自動車好きであり、二輪に関しては自身の手で改造やメンテナンスをすることもあるという。20歳の頃に中古のAE86レビンを購入、その後R32スカイラインとFD3SRX-7を乗り継いだ。日本車が好きでVシネマの湾岸ミッドナイトに登場した魔王GT-Rを所有していた、一時期輸入車のロータス・エスプリやシボレー・コルベットにも乗っていたこともあるがすぐに手放したという。料理好きでもあり、小学生のころから遠足のお弁当は自分で作っていたと語っている(父親母親双方とも劇団が多忙であったため)。

私生活では、マルシアと結婚し、一女を儲けたが2004年に離婚[1]。2012年に一般女性と再婚する。

テレビドラマ[編集]

映画[編集]

Vシネマ[編集]

  • 新・湘南爆走族 荒くれKNIGHT(ナイト)(1998年、東映ビデオ)
  • 新・湘南爆走族 荒くれKNIGHT(ナイト)2(1998年、東映ビデオ)
  • 棒の哀しみ 前編(2016年) – 大村組 杉本(田中系組員) 役
  • 棒の哀しみ 後編(2016年) – 大村組田中組若頭 杉本 役
  • 織田同志会 織田征仁(2020年) – 横浜港署 組織犯罪対策課 刑事 桜井栄一 役

舞台[編集]

ラジオ[編集]

バラエティ[編集]

ドキュメンタリー[編集]

  • 世界の山岳鉄道 ~列車は天空をめざす~ インド ヒマラヤ トイトレイン3つの旅(2001年、NHK BS2)
  • テレビ東京開局40周年記念番組 「日本のタクシー大冒険2」(2004年)

監督・脚本[編集]

  • 『スプラッシュ』(1991年、集英社) ※後に文庫化
  • 『湾岸馬賊』(1991年、集英社) ※後に文庫化
  • 『ずっとよるだったらいいのにね』(1993、集英社)
  • 『シーサイド・バー』(1994年、集英社)
  • 『東京亜熱帯』(1994年、福武書店)
  • 『ファルス』(1996年、角川書店)
  • 『フェイス』(1996年、新潮社)
  • 『ワイド・ショウ』(1998年、新潮社)
  • 『オキナワガール』(2000年、集英社)
  • 『昭和ギタン アングラ劇団の子と生まれて』(2005年、バジリコ)
  • 『チェンジ・ザ・ゲーム』(2008年、宮帯出版社)
  • 『その役、あて書き』(2011年、扶桑社)
  • 『大鶴義丹のつるっと円満パスタ! :夫婦・恋人が笑顔になるHAPPYレシピ』(ぴあMOOK), 2015.12

関連項目[編集]

  • ウルトラマンA – 特撮テレビドラマ。第29話に登場する超獣「ギタギタンガ」のネーミングの由来になっている[9]
  • ママタルト – お笑いコンビ。メンバーの大鶴肥満は大鶴義丹に似ていることが芸名の由来になっている。

外部リンク[編集]