ヤン・ホイヤー – Wikipedia

ヤン・ホイヤー
Climbing World Championships 2018 Combined Final Hojer (BT0B0593).jpg

ヤン・ホイヤー(2018年)

個人情報
国籍 ドイツ
生誕 (1992-02-09) 1992年2月9日(30歳)
ドイツ・ケルン
職業 プロロッククライマー
身長 188 cm
体重 77 kg
実績
専門分野 ボルダリング
最高記録
著名な実績 優勝歴: IFSCクライミングワールドカップ1回、IFCクライミングヨーロッパ選手権2回
獲得メダル
ワールドカップ
優勝 2014 ボルダリング
2015 ボルダリング
ワールドチャンピオンシップ
2014 ボルダリング
2014 複合
2018 複合
ヨーロッパ選手権
2015 ボルダリング
2017 ボルダリング
2017 複合
ワールドゲームス
2017 ボルダリング
最終更新日:2018年9月21日

ヤン・ホイヤー(英: Jan Hojer、1992年2月9日 – [1])は、ドイツのプロ・ロッククライマー[2][3]、スポーツクライマー[4]

IFSCクライミングワールドカップでの1回優勝とIFSCクライミングヨーロッパ選手権英語版での2回の優勝で知られている。2010年5月には未だに世界で最も困難なルートの一つとして考えられている「アクシオン・ディレクト」の登頂を行った。

当時10歳であった2004年のときにドイツのリードクライミングのユース大会に出場し、姉の影響で11歳からクライミングを始めた[5]。2008年から2010年にかけては、リードクライミングのワールドカップに出場したが、成績が優れたものではなかったため、2011年にリードクライミングを辞め、ボルダリングに転向した。翌年のIFSCクライミング世界選手権で5位に入賞している。IFSCクライミングワールドカップのボルダリング部門では2014年に年間優勝を果たし、2015年には2位となった[6]

2015年と2017年にはIFSCクライミングヨーロッパ選手権のボルダリングで優勝を果たしている[5]。2017年にはポーランドのヴロツワフで開催されたワールドゲームズ2017ではボルダリングで銀メダルを獲得している。ヤン・ホイヤーは全てのスポーツクライミングの種目の国内大会で優勝している。2008年、2017年、2019年にはリードで、2011年、2014年、2016年にはボルダリングで優勝している。この中で、ボルダリングに関しては、2017年に2位を獲得した後は出場していない。2018年にはドイツ国内選手権の複合の種目で初優勝し、2019年には唯一獲得していなかったスピードの種目で優勝を果たした。

また、アウトドアクライミングでも活動しており、2010年5月には未だに世界で最も困難なルートの一つとして考えられている「Action Directe」の登頂を行った他[7]、2013年から2015年にかけては、屋外の8C(V15)のボルダリングの課題の内、いくつかの課題をクリアしている。

2019年にはトゥールーズで開催されたIFSCの複合予選での成績に基づいて、2020年東京オリンピックのスポーツクライミング内の競技・男子複合への出場権を獲得している[8][9]

長身と手足のリーチを生かしたダイナミックな登り方は「課題を破壊する」などと形容され、ヤン・ホイヤー自身も「the German beast」(ドイツの野獣)や「Beast」(野獣)と称されている[6][10][11]

IFSCクライミングワールドカップ[編集]

分野 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
リード 22 22 43 33 17
ボルダリング 33 20 8 1 2 9 7
スピード 29
複合 5 7

IFSCクライミング世界選手権[編集]

分野 2009 2011 2012 2014 2016 2018
リード 30 30 29
ボルダリング 39 46 5 3 27 9
スピード 30 33
複合 2 3

IFSCクライミングヨーロッパ選手権[編集]

分野 2010 2013 2015 2017
リード 41 21
ボルダリング 20 1 1
スピード 23
複合 1

クライミング世界大会での獲得メダル数[編集]

ボルダリング[編集]

シーズン 合計
2012 1 1
2013 1 1 2
2014 3 2 5
2015 1 1
2016 1 1
2017 1 1
2018 0
2019 1 1
合計 6 4 2 12

ロッククライミング[編集]

レッドポイントのルート[編集]

9a (5.14d):

  • アクシオン・ディレクト – フレンキシェ・シュヴァイツ(ドイツ) – 2010年5月22日

8c+ (5.14c):

  • Pati noso – Siurana(スペイン) – 2011年4月27日
  • Bah Bah Black Sheep – Céüse(フランス) – July 22, 2010

ボルダリング[編集]

8C (V15):

  • Quoi de Neuf – Fontainebleau(フランス) – 2017年11月21日[12]
  • From Dirt Grows the Flowers – Chironico(スイス) – 2015年3月8日
  • The Story of Two Worlds – Cresciano (スイス) – 2014年4月11日[13]
  • Le Marathon de Boissy – Fontainebleau(フランス) – 2014年3月 – 初登攀[14]
  • Trip Hop – Fontainebleau (フランス) – 2013年10月
  • The Big Island – Fontainebleau(フランス) – 2013年1月[15]

8B+ (V14):

  • Jour de Chasse – Fontainebleau(フランス) – 2013年12月 – 初登攀。ヤン・ホイヤーは8Cの優しい方だとランク付けしているが、これはリピーターの間では登りやすくなるといわれているヒールフックをヤン・ホイヤーが登攀の際に使わなかったからだと言われている[16]
  • Dreamtime – Cresciano(スイス) – 2013年2月18日。ヤン・ホイヤーは「これまでにトライしたどの8B+よりも遥かに難しい」と評し、8Cのランク付けを行った[17]
  1. ^ 選手情報 – ヤン・ホイヤー – 東京オリンピック・パラリンピック特集” (日本語). Yahoo! JAPAN. 2021年7月22日閲覧。
  2. ^ ヤン・ホイヤー – 公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会”. www.jma-climbing.org. 2021年7月21日閲覧。
  3. ^ 東京オリンピック2020速報 : ヤン・ホイヤー(HOJER J) : スポーツクライミング ドイツ代表” (日本語). 読売新聞オンライン (2019年7月29日). 2021年7月22日閲覧。
  4. ^ IFSC公式サイト
  5. ^ a b JAN HOJER 2019.08.21||MAMMUT – マムート – 公式オンラインストア” (日本語). マムート公式通販(MAMMUT ONLINE STORE). 2021年7月22日閲覧。
  6. ^ a b ヤン・ホイヤー|CLIMBERS” (日本語). クライマーズ公式サイト|CLIMBERSはクライミング、ボルダリングをテーマにした総合WEBサイト. 2021年7月22日閲覧。
  7. ^ These Six Climbers Are Now Going to the Olympics”. Gripped Magazine (2019年11月28日). 2021年7月18日閲覧。
  8. ^ 価格.com – 「ヤン・ホイヤー」に関連する情報 | テレビ紹介情報”. kakaku.com. 2021年7月22日閲覧。
  9. ^ AdventureTypes (2013年5月17日). “Bouldering World Cup – Round Four Log-Dragomer” (英語). Vertical Life. 2021年7月22日閲覧。
  10. ^ Hojer sends The Story of Two Worlds V15
  11. ^ Le Marathon de Boissy 8c Boissy aux Cailles
  12. ^ Jan Hojer repeating The Big Island (V15) on ukclimbing.com, Incl. Video.
  13. ^ Comments about Jour de Chasse on 8a.nu
  14. ^ Hojer’s boulders on 8a.nu

関連項目[編集]

外部リンク[編集]