レズミルズ・プログラム(英: Les Mills Programs)は、ニュージーランドに本社を置く、レズミルズ・インターナショナルが考案し、世界中に発信しているグループエクササイズプログラムである。現在16アイテムあり世界70カ国以上で展開され、週500万人が参加し約12,000クラブで導入されている。 レズミルズとは、同プログラムを考案したニュージーランドのフィットネスクラブの名称であり、同クラブのオーナーで陸上競技選手でもあったレスリー・ミルズ(Leslie Roy Mills、1934年11月生)に因む。ミルズは1952年以来、夏季オリンピックやコモンウェルスゲームにおいて、約20年間に渡りニュージーランド代表選手(砲丸投げ・円盤投げ・ウエイトリフティング)として活躍した。コモンウェルスゲームスでは金メダル1個を含む合計5個のメダルを獲得している。オリンピックでのメダル獲得はないが、1960年のローマ大会ではニュージーランド選手団のキャプテン・旗手を務めたほか、1964年の東京大会では円盤投げで7位入賞を果たしている。選手引退後はコーチ業のほか、1974年から76年にかけてパプアニューギニア政府のスポーツ・ディレクターを務めたこともある。また1990年から1998年にかけてオークランド市長も務めた。実業家としての活動は1968年、妻・コリーン(1933年生まれ。2005年没)とともにオークランドに「レズミルズ・ワールドオブフィットネス」を開設、以後1980年からは子息・フィリップに実権を渡すとともに、ウェリントン、クライストチャーチ、ダニーデンにもクラブを開設した。 アルゼンチンを拠点に、世界展開しているプレコリオプログラム「ラディカルフィットネス」は、元レズミルズ・インターナショナルのスタッフによって創設されたものである。またアメリカを拠点に世界展開しているプレコリオプログラム「ボディトレーニングシステム(BTS)」は、レズミルズ・インターナショナルから分裂したスタッフによって創設されたもので、日本では「ベストフィットネスシステム(BFS)」の名称で展開されている。 名称は2007年1月に「ボディトレーニングシステム」から「レスミルズ・プログラム」に変更された。これに合わせて日本でもブランド名が「ボディトレーニングシステムズジャパン」(英:Body Training Systems Japan、略称B.T.S.J.)から「レスミルズ・ジャパン」(英:Les Mills Japan)に変更されている。レズミルズ・プログラムのロゴマークは2007年第3四半期にアーチを模したものが採用された。2008年秋からは日本でもこのロゴマークが採用されている。2010年にはアーチ部分のみを削除したものに変更された。 日本では1998年、スポーツクラブ「エグザス」を運営していたピープルにより導入された。当初は「ボディパンプジャパン」を名乗りボディパンプを実施していた。ジェクサー・ジョイフィット・コナミスポーツクラブなどにもプログラム単位で販売されている。一方でメガロスや東急スポーツオアシスなど導入したものの撤退したクラブもある。また近年はコナミスポーツクラブへの集中展開を行っていたこともあり他社で新規導入するクラブが減少している。民間のスポーツクラブ以外に自治体が運営しコナミスポーツ&ライフが指定管理者になっている公共の体育施設でも実施されている。日本では約500のスポーツクラブで採用され約34万人の愛好者がいるとしている。 2016年8月31日をもって、レズミルズ・インターナショナル社は株式会社コナミスポーツクラブとのレズミルズ日本国内総代理店契約を終了した。 レズミルズプログラムは、インストラクターのオリジナルプログラムではなく、予め音楽と動作が決められたプレコリオプログラム(英: Pre-choreographed Program)である。各アイテムのコリオや音楽は3ヶ月ごとに(年4回)レズミルズインターナショナルよりリリースされる。エアロビクスインストラクターの他に医師や理学療法士や運動生理学者などのコリオグラファーが担当し運動理論にかなったものになっている。こうしてプログラムは定期的にリニューアルされ、世界共通の品質基準を維持している。レズミルズインストラクターはリリースごとにワークショップに参加しレパートリーを増やしていく。プログラムをパッケージ化、マニュアル化することによって様々なメリットがある。レズミルズインストラクターは選曲やコリオ作成の負担から開放され、また導入施設にとってはインストラクターを比較的容易に育成でき、かつアルバイトを含む自社スタッフを活用できるので、専門インストラクターをアウトソートするよりも安価に運営できる。内容は単純な動きが多く難度は低く、反復回数が多く運動強度は高く設定されていて、初心者から上級者まで老若男女が参加できる様に工夫されている。強度を下げるためのイージーオプションや、難度を上げるためのアドバンスドオプションがあり個人の体力に応じた調節ができる。音楽は曲長を調節したりアレンジを施した欧米やオセアニア地域の曲が多い。同一曲をアレンジを変えて異なるアイテムやリリースに使用することもある。クラスではひとつのリリースを曲順に通したり、様々なリリースを混成させミックスすることもある。 所要時間と構成[編集]
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