福井平野東縁断層帯 – Wikipedia

福井平野東縁断層帯（ふくいへいやとうえんだんそうたい）は、福井平野の東部から日本海沿岸にかけて分布する活断層帯である。

福井平野東縁断層帯は、福井平野東縁断層帯主部と福井平野東縁断層帯西部からなる。

福井平野東縁断層帯主部[編集]

福井平野東縁断層帯主部は、石川県加賀市沖合の海域から、福井県あわら市、坂井市（旧坂井郡丸岡町）及び吉田郡永平寺町（旧松岡町）を経て、福井市（旧足羽郡美山町）まで、概ね南北に延びる断層帯である。長さは約45kmで、左横ずれかつ東側隆起の逆断層である。

福井平野東縁断層帯西部[編集]

福井平野東縁断層帯西部は、1948年に起きた福井地震の震源断層の主断層で、福井県坂井市（旧坂井郡三国町）沖合の海域から、あわら市、坂井市（旧坂井郡坂井町、丸岡町）を経て福井市まで、概ね北北西−南南東に延びる断層である。長さは約33kmで、左横ずれが卓越し、中部から北部では東側隆起成分、南部では西側隆起成分を伴う。

過去の活動[編集]

福井平野東縁断層帯主部の平均的な上下方向のずれの速度は、0.1−0.3ｍ/千年程度の可能性がある。最新活動時期は約3千4百年前以後、約2千9百年前以前であったと推定され、平均活動間隔は約6千3百−1万年であった可能性がある。

福井平野東縁断層帯西部の平均的な上下方向のずれの速度は0.1−0.2ｍ/千年程度の可能性がある。本断層帯は、1948年の福井地震の際に活動した。その際、本断層帯に沿って、最大2ｍ程度の左横ずれと、最大0.9ｍ程度の東側隆起が生じたと推定される。

将来の活動[編集]

福井平野東縁断層帯主部では、全体が1つの活動区間として活動する場合、マグニチュード7.6程度の地震が発生する可能性がある。また、その際のずれの量は左横ずれ成分および東側隆起の上下成分の総和で3−4ｍ程度となる可能性がある。

福井平野東縁断層帯西部では、全体が1つの活動区間として活動する場合、マグニチュード7.1程度の地震が発生すると推定される。また、その際の左横ずれの量は2ｍ程度と推定される。本断層帯では、平均活動間隔が不明であるため、将来このような地震が発生する長期確率を求めることはできない。ただし、本断層帯の最新活動が1948年の福井地震であったことを考慮すると、日本の主な活断層の平均的な活動間隔と比べて非常に短い時間しか経過していないことから、本断層帯でごく近い将来に今回評価したような地震が発生する可能性は低いと考えられる。