1960年の台風 – Wikipedia

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1960年の台風
軌跡の地図
最初の台風発生 4月24日
最後の台風消滅 12月20日
最も強かった
台風
台風8号 – 910 hPa,
135 kt (1分間平均)
台風の総数 27
総死亡者数 >2,869
総被害額 不明
年別台風
1958, 1959, 1960, 1961, 1962

1960年の台風(1960ねんのたいふう、太平洋北西部で発生した熱帯低気圧)のデータ。台風の発生数は27個であった[1]

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8月23日15時から24日9時にかけて、日本を取り囲むようにして、台風14号・15号・16号 ・17号・18号の5個の台風が同時に存在し、天気図上にまさに五輪マークのように並んだ(ただし、実際の五輪マークとは上下逆である)。東京オリンピックを4年後にひかえ、さらに偶然にも、同年のローマオリンピック開催の直前(8月25日が開会式)というタイミングであったため[2]、マスコミはこれを「五輪台風」と名付けて大きく報道した[3][2][4][5][6]。なお、台風が5個同時に存在したのはこれが唯一の事例であり(同時に存在した台風の最多数)[2][7]、極めて珍しい現象とされている[8]。これら5つの台風は、水分を奪い合って争うなどして互いに干渉し合った結果、個々の台風はそれほど巨大な勢力に発達することはなかった[8][6]。しかし、このうち台風16号は、その後四国に上陸して大きな被害をもたらした。

日本にはこの年、前述の台風16号を含め19個の台風が接近したが[9]、これは1966年・2004年と並んで統計史上最多の接近数である。また、この年に日本に上陸した4個の台風のうち、台風16号のほかは台風12号が大きな被害を出している。

台風の日本接近数[編集]

月別の台風発生数[編集]

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
1 1 3 3 10 3 4 1 1 27

「台風」に分類されている熱帯低気圧[編集]

台風1号(カレン)[編集]

カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 4/24 – 4/26
ピーク時の強さ 75 kt (1分間平均) 
990 hPa

台風2号(ルシール)[編集]

トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 5/30 – 6/2
ピーク時の強さ 45 kt (1分間平均) 
985 hPa

フィリピンに大きな被害を出した。

台風3号(メアリー)[編集]

カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 6/4 – 6/12
ピーク時の強さ 80 kt (1分間平均) 
980 hPa

台風4号(ナディーン)[編集]

トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 6/4 – 6/11
ピーク時の強さ 60 kt (1分間平均) 
985 hPa

台風5号(オリーブ)[編集]

カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 6/24 – 6/30
ピーク時の強さ 125 kt (1分間平均) 
950 hPa

台風6号(ポリー)[編集]

カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 7/18 – 7/29
ピーク時の強さ 115 kt (1分間平均) 
950 hPa

台風7号(ローズ)[編集]

トロピカル・ストーム (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 7/25 – 7/29
ピーク時の強さ 40 kt (1分間平均) 
1,000 hPa

台風8号(シャーリー)[編集]

カテゴリー4 スーパー タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 7/29 – 8/2
ピーク時の強さ 135 kt (1分間平均) 
910 hPa

台風9号(トリックス)[編集]

カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 8/4 – 8/9
ピーク時の強さ 125 kt (1分間平均) 
930 hPa

台風10号[編集]

トロピカル・ストーム (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 8/7 – 8/8
ピーク時の強さ 50 kt (1分間平均) 
1,000 hPa

台風11号(ヴァージニア)[編集]

カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 8/9 – 8/12
ピーク時の強さ 85 kt (1分間平均) 
980 hPa

高知県に上陸。台風12号とともに被害を出した。

台風12号(ウェンディ)[編集]

カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 8/10 – 8/13
ピーク時の強さ 75 kt (1分間平均) 
990 hPa

台風13号(アグネス)[編集]

トロピカル・ストーム (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 8/12 – 8/14
ピーク時の強さ 50 kt (1分間平均) 
994 hPa

台風14号(ベス)[編集]

カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 8/16 – 8/26
ピーク時の強さ 65 kt (1分間平均) 
980 hPa

8月16日に発生。日本の南を、放物線を描いて進み関東の東海上を東進したが、急に西に転向してもと来た経路を引き返し、関東地方に向かった後、再度進路を転じて三陸沖を北上した。前述の「五輪台風」を形成した台風の1つである。

台風15号(カルメン)[編集]

カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 8/16 – 8/24
ピーク時の強さ 75 kt (1分間平均) 
975 hPa

この台風の目の大きさは直径370kmに達し、1997年の台風13号と並んで過去最大となる台風の目であった[10]。前述の「五輪台風」を形成した台風の1つである。

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台風16号(デラ)[編集]

カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 8/17 – 8/30
ピーク時の強さ 95 kt (1分間平均) 
970 hPa

台風17号(エレイン)[編集]

カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 8/20 – 8/25
ピーク時の強さ 75 kt (1分間平均) 
975 hPa

前述の「五輪台風」を形成した台風の1つである。

台風18号(フェイ)[編集]

カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 8/23 – 8/31
ピーク時の強さ 125 kt (1分間平均) 
945 hPa

前述の「五輪台風」を形成した台風の1つである。

台風19号[編集]

Counterclockwise vortex
発生期間 9/1 – 9/2
ピーク時の強さ 風速不明 
1,008 hPa

台風20号(へスター)[編集]

トロピカル・ストーム (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 9/5 – 9/9
ピーク時の強さ 40 kt (1分間平均) 
1,000 hPa

台風21号(ジュディ)[編集]

カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 9/29 – 10/1
ピーク時の強さ 80 kt (1分間平均) 
980 hPa

台風22号(キット)[編集]

カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 10/4 – 10/13
ピーク時の強さ 90 kt (1分間平均) 
960 hPa

台風23号(ローラ)[編集]

カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 10/10 – 10/16
ピーク時の強さ 80 kt (1分間平均) 
970 hPa

台風24号(メイミー)[編集]

カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 10/15 – 10/21
ピーク時の強さ 115 kt (1分間平均) 
940 hPa

台風25号(ニーナ)[編集]

カテゴリー3 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 10/24 – 10/28
ピーク時の強さ 110 kt (1分間平均) 
950 hPa

台風26号(オフィーリア)[編集]

カテゴリー4 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 11/28 – 12/6
ピーク時の強さ 135 kt (1分間平均) 
925 hPa

台風27号(フィリス)[編集]

カテゴリー3 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 12/12 – 12/20
ピーク時の強さ 105 kt (1分間平均) 
965 hPa

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