新北市 – Wikipedia

新北市(しんほくし[2]/シンペイし、英語:New Taipei City、台湾語:Sin-pak-tshī)は、台湾北部に位置する中華民国の直轄市。2010年12月25日、台湾省管轄下の台北県から直轄市に昇格し、新北市(新しい台北市の略)と改称された。

台湾地区最大の人口を有する都市で、中華民国の政治的中枢を為す台北市の衛星都市として発展した。そのため、市域は台北市と台北市の外港である基隆市(省轄市)の近郊を取り囲む形となっている。

新北市は台湾西北部に位置しており、中心地点は石碇区石碇である。東側は宜蘭県、南は桃園市に接しており、市域の中に台北市及び基隆市が位置している。

市内の地勢は起伏に富んでおり、蘭陽渓の支流が市内を流れている外、河川系は淡水河流域に限定されている。淡水河の支流には基隆河、新店渓、景美渓、北勢渓、南勢渓、子渓、三峽渓、大漢渓などがあり、豊かな流域土壌を形成している。

気候[編集]

ケッペンの気候区分では温暖湿潤気候 (Cfa) に属し、平均最低気温は1月には13.9℃まで下がる。なお7月の平均最高気温34.3℃である。

New Taipei City (1981–2010)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C°F 19.1
(66.4)
19.6
(67.3)
22.1
(71.8)
25.7
(78.3)
29.2
(84.6)
32.0
(89.6)
34.3
(93.7)
33.8
(92.8)
31.1
(88)
27.5
(81.5)
24.2
(75.6)
20.7
(69.3)
26.6
(79.9)
日平均気温 °C°F 16.1
(61)
16.5
(61.7)
18.5
(65.3)
21.9
(71.4)
25.2
(77.4)
27.7
(81.9)
29.6
(85.3)
29.2
(84.6)
27.4
(81.3)
24.5
(76.1)
21.5
(70.7)
17.9
(64.2)
23
(73.41)
平均最低気温 °C°F 13.9
(57)
14.2
(57.6)
15.8
(60.4)
19
(66)
22.3
(72.1)
24.6
(76.3)
26.3
(79.3)
26.1
(79)
24.8
(76.6)
22.3
(72.1)
19.3
(66.7)
15.6
(60.1)
20.4
(68.7)
雨量 mm (inch) 83.2
(3.276)
170.3
(6.705)
180.4
(7.102)
177.8
(7)
234.5
(9.232)
325.9
(12.831)
245.1
(9.65)
322.1
(12.681)
360.5
(14.193)
148.9
(5.862)
83.1
(3.272)
73.3
(2.886)
2,405.1
(94.69)
平均降雨日数 (≥0.1 mm) 14.1 14.6 15.5 14.9 14.8 15.5 12.3 14 13.8 11.9 12.4 11.7 165.5
% 湿度 78.5 80.6 79.5 77.8 76.6 77.3 73 74.1 75.8 75.3 75.4 75.4 76.6
平均月間日照時間 80.6 71.3 89.6 92.6 113.7 121.7 179 188.9 153.7 124 99.4 90.7 1,405.2
出典:中央気象局[3]

行政区画[編集]

古くは主にケタガラン族が居住していた地域で、鶏籠(基隆)或いは淡水と呼ばれていた。1875年、沈葆楨により台北府設置の請願がなされ、以来台北と称される。

沿革[編集]

  • 1662年(永暦15年) – 鄭成功に台湾では一府二県が設けられ、現在の新北市周辺には天興県が設置。
  • 1685年(康熙23年) – 諸羅県の管轄となり、台湾府に属するようになった。
  • 1723年(雍正元年) – 大甲渓以北を淡水庁への管轄とする。
  • 1875年(光緒元年) – 沈葆楨により台北府設置が請願される。
  • 1879年(光緒5年) – 台北府を設置、艋舺、大稲埕、なと台北中心部を統治。新竹、淡水、宜蘭県、基隆庁、南雅庁を管轄。
  • 1888年(光緒13年) – 台湾省を設置。
  • 1895年(明治28年) – 日本による統治開始。北部は台北県が設置され基隆、宜蘭、新竹の3庁を管轄。
  • 1898年(明治31年) – 台北県より新竹及び宜蘭県を分割。
  • 1902年(明治35年) – 台北県が解体され、台北、基隆、深坑、桃園、新竹の5庁を設置。
  • 1920年(大正9年) – 庁が廃止され州を設置。台北州が成立。
  • 1945年(昭和20年・民国34年) – 日本の降伏。中華民国による台湾領有。台北州から台北市及び基隆市を分離させ、宜蘭市、淡水、文山、新荘、羅東、基隆、宜蘭、七星、蘇澳、海山の9区を統括する台北県誕生。
  • 1947年(民国36年) – 七堵郷を基隆市に編入。
  • 1950年(民国39年) – 宜蘭市、羅東区、宜蘭区、蘇澳区を分割し、宜蘭県を設置。
  • 1968年(民国57年) – 景美鎮、南港鎮、木柵郷、内湖郷、士林鎮、北投鎮を台北市に編入。
  • 2007年(民国96年) – 10月以降、中央政府の財政上で「準直轄市」扱いとなる。
  • 2010年(民国99年) – 直轄市に昇格して新北市と改称、旧県内の市郷鎮は区に移行。

行政[編集]

市長[編集]

官選県長
民選県長
民選市長
氏名 任期 政党
初代 朱立倫 2010年12月25日 – 2014年12月25日 中国国民党
二代 朱立倫 2014年12月25日 – 2018年12月25日 中国国民党
三代 侯友宜[4] 2018年12月25日 – 中国国民党

対外関係[編集]

姉妹都市・提携都市[編集]

姉妹都市
パートナーシティ

鉄道[編集]

  • 市内の最大のターミナルは板橋区の板橋駅になるが、かなり面積も大きな都市でもあるため、区によっての中心駅も異なる。

台湾高速鉄道(台湾新幹線, THSR)[編集]

捷運(MRT)[編集]

高速道路[編集]

快速道路[編集]

省道[編集]

市道[編集]

郷道[編集]

  • 新店環河快速道路,北100線。
  • 四腳亭坑路,北37線,別称は台62甲線連絡道。

生活圈道路[編集]

  • 新北環河快速道路
  • 新店環河快速道路
  • 中安快速道路

市区快速道路[編集]

  • 新五路高架橋
  • 大華二路高架道路
  • 汐止貨物車專用道
  • 汐止大坑溪高架道路
  • 北二高南港聯絡道高架橋
  • 四腳亭埔路聯絡道

現在、新北市には24の大学があり、輔仁大学はQSベスト学生都市ランキングによる新北市の代表的な大学である。[5]新北市長は2021年に「輔仁大学は新北市の人材、学問、医療の中核である」と指摘したことがあります[6][7]

高中、高専以下の教育機関は下部行政組織を参照の事。

大学[編集]

技術学院[編集]

軍警察関係学校[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]