家族八景 – Wikipedia
『家族八景』(かぞくはっけい)は、日本の小説家・筒井康隆のSF小説。また、それを原作とした漫画、およびテレビドラマ。 1970年から1971年にかけて『小説新潮』『別冊小説新潮』に掲載された1話完結の8編の短篇小説からなる。それぞれの短編のタイトルは、「無風地帯」「澱の呪縛」「青春讃歌」「水蜜桃」「紅蓮菩薩」「芝生は緑」「日曜画家」「亡母渇仰」。後に続編として執筆された『七瀬ふたたび』『エディプスの恋人』をあわせた「七瀬シリーズ」「七瀬三部作」のひとつ。 第67回直木賞候補作。筒井にとっても3度目にして最後の直木賞候補だった。司馬遼太郎が『朝日新聞』記者に本命視することを示唆し、下馬評が高いことから筒井も期待していたが落選、井上ひさしと綱淵謙錠が受賞した[1][2]。 あらすじ[編集] 18歳の火田七瀬は人の心を読めてしまう精神感応能力者(テレパス)の女性である。高校卒業後、住み込みのお手伝いとなり様々な家庭を転々とする。家族それぞれの内面を読んでしまうことで、行く先々の家庭に亀裂や事件を起こしてしまう。女性として肉体的成熟を迎えて性的な関心を向けられるようになり、20歳を迎える最終話でお手伝いをやめることを決意する。 1977年、『天才バカボン』の連載を終えた赤塚不二夫に原作付きの作品を描かせるという企画の一環で、『ハウスジャックナナちゃん』のタイトルでマンガ化された。『週刊少年マガジン』12月11日号から12月25日号にかけての連載で、「澱の呪縛」「日曜画家」「亡母渇仰」を原作とした全3話。作品には『バカボン』のバカボンのパパが御用聞き役で登場している。他に牛次郎の『建師ケン作』、遠藤周作の『おばかさん』をマンガ化していた[3]。 山崎さやか(現山崎紗也夏)が『七瀬ふたたび』をコミカライズした『NANASE』第4巻巻末に「Another episode : 死を待つ家」のタイトルで『家族八景』の一部エピソードも番外編として漫画化した。 2007年から2008年にかけて、清原なつのの作画により角川書店『コミックチャージ』誌上で全8話がマンガ化された。単行本はチャージコミックスから上下巻の全2巻が出た。 テレビドラマ[編集] 1979年版[編集] 1979年2月25日にTBS系列の『東芝日曜劇場』にて「芝生は緑」(しばふはみどり)のタイトルで放送された。七瀬シリーズの初映像作品で、七瀬役は多岐川裕美が演じた。多岐川によると、シャワーを浴びると人の心が読めるという設定でコメディー調のドラマだったという[4]。 NHKの少年ドラマシリーズで放送されたシリーズ続編『七瀬ふたたび』で多岐川は七瀬役を演じており、『東芝日曜劇場』の話があった際、多岐川の七瀬を気に入った原作者の筒井が推薦したことで再び七瀬を演じることになったという[5]。少年ドラマシリーズ版『七瀬ふたたび』は『東芝日曜劇場』よりも後の放送だったが、実際には先に制作されたものである[5]。 キャスト(1979年版)[編集] スタッフ(1979年版)[編集] 1986年版[編集] 1986年1月30日に、フジテレビ系列の木曜ドラマストリート枠にて『家族八景 18歳の家政婦は見た!! すべての秘密は今暴かれる?』(かぞくはっけい
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