フローレンス (ケンタッキー州) – Wikipedia

フローレンス(英: Florence)は、アメリカ合衆国ケンタッキー州ブーン郡にある第3等級都市である[1]。市名はイタリアのフィレンツェから採られたという説がある。2010年国勢調査での人口は29,951 人だった[2]。シンシナティ・北ケンタッキー大都市圏に属している。

フローレンスのある地域は、バーリントンやユニオンからリッジ道路(現アメリカ国道25号線)など数本の道路が集まる所だったので、当初は「クロスローズ」と呼ばれていた。1821年までにコビントンの検事で、バーリントン・パイク沿いの農場を所有していたトマス・マッデンから、「マッデンタウン」と呼ばれるようになっていた。マッデンが移転してしまうと、1828年には成長しつつあった町の開発を任された開拓者ジェイコブ・コナーから「コナーズビル」に改名された。州内にはハリソン郡にもコナーズビルがあったために、最後は「フローレンス」に改名された。イタリアのフィレンツェから採られたと考えられているが、具体的起源は不明である[3][4]。1830年1月27日に法人化され、1836年にコビントン・レキシントン・ターンパイクが完成した後は急速に成長した[5]

フローレンス市はブーン郡東部にあり、座標では北緯38度59分36秒 西経84度38分33秒 / 北緯38.99333度 西経84.64250度 / 38.99333; -84.64250 (38.993225, -84.642602)に位置する[6]アメリカ国道25号線、同42号線、同127号線が市内中心部を通っており、北東のシンシナティ中心街には3本が合流して11マイル (18 km) である。州間高速道路75号線と同71号線が市内西部を通り、178から182までの出口でアクセスできる。

アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は10.3平方マイル (26.8 km2)であり、このうち陸地10.3平方マイル (26.7 km2)、水域は0.1平方マイル (0.04 km2)で水域率は0.43%である[2]

人口動態[編集]

以下は2000年の国勢調査による人口統計データである。

基礎データ

  • 人口: 23,551 人
  • 世帯数: 9,640 世帯
  • 家族数: 6,073 家族
  • 人口密度: 921.1人/km2(2,385.6人/mi2
  • 住居数: 10,322 軒
  • 住居密度: 403.7軒/km2(1,045.6軒/mi2

人種別人口構成

年齢別人口構成

  • 18歳未満: 24.9%
  • 18-24歳: 10.7%
  • 25-44歳: 33.0%
  • 45-64歳: 19.6%
  • 65歳以上: 11.8%
  • 年齢の中央値: 33歳
  • 性比(女性100人あたり男性の人口)
    • 総人口: 90.4
    • 18歳以上: 86.7

世帯と家族(対世帯数)

  • 18歳未満の子供がいる: 32.1%
  • 結婚・同居している夫婦: 46.2%
  • 未婚・離婚・死別女性が世帯主: 12.8%
  • 非家族世帯: 37.0%
  • 単身世帯: 30.2%
  • 65歳以上の老人1人暮らし: 11.1%
  • 平均構成人数
    • 世帯: 2.41人
    • 家族: 3.03人

収入[編集]

収入と家計

  • 収入の中央値
    • 世帯: 42,567米ドル
    • 家族: 52,160米ドル
    • 性別
      • 男性: 36,677米ドル
      • 女性: 26,323米ドル
  • 人口1人あたり収入: 20,451米ドル
  • 貧困線以下
    • 対人口: 9.5%
    • 対家族数: 8.1%
    • 18歳未満: 11.5%
    • 65歳以上: 14.0%

フローレンス市の人口は年2.2%成長しており、10年間では14.2%だった。2008年6月時点での人口は27.745人だった[8]。シンシナティ・北ケンタッキー大都市圏では6番目の都市である。

見どころ[編集]

フローレンス市は、州間高速道路75号線から見える給水塔があり、そこに「フローレンス・ヨール」と書いてあることで周辺市まで知られている。元々この塔は、建設中だったフローレンス・モールの宣伝を行っていた。これは塔のために土地を寄付したモール開発業者との協定に基づいていた。しかし、モールがまだ建設されていなかったために、この塔は高規格道路の規制に違反しており、一定期限のうちにその表記の変更を強いられた。この塔全体の塗装をやり直すよりも、モールの頭文字「M」の左右にある縦画を消して「Y」に変えた方が単純で良いということになった。モールが建設されたときに元に戻す意図もあったが、地元住民はこの「ヨール」(君たちみんなという意味がある)を好んだので、フローレンス市はそのままにしておくことにした。

スポーツ[編集]

市内には独立リーグのフロンティアリーグに属する野球チームのフローレンス・フリーダムが本拠地にしている。シンシナティ大学医療センタースタジアム、別名チャンピオン・ウィンドウ・フィールドが2004年に完成して以来、ホーム球場にしている[9]

著名な出身者[編集]

  1. ^ Find a County, National Association of Counties, http://www.naco.org/Counties/Pages/FindACounty.aspx 2011年6月7日閲覧。 
  2. ^ a b Geographic Identifiers: 2010 Demographic Profile Data (G001): Florence city, Kentucky”. U.S. Census Bureau, American Factfinder. 2013年11月20日閲覧。
  3. ^ Kleber, John (ed.) The Kentucky Encyclopedia. “Florence”. University Press of Kentucky (Lexington), 1992.
  4. ^ Rennick, Robert M. (1987年). “Kentucky Place Names”. University Press of Kentucky. p. 104. 2013年4月28日閲覧。
  5. ^ Boone County Historical Society. “Florence, Boone County, Kentucky”. B.C.H.S. (Florence), 1958.
  6. ^ US Gazetteer files: 2010, 2000, and 1990, United States Census Bureau, (2011-02-12), http://www.census.gov/geo/www/gazetteer/gazette.html 2011年4月23日閲覧。 
  7. ^ Retrieved on 2010-1-8”. Census.gov. 2014年6月2日閲覧。
  8. ^ Information obtained from Rutledge, Mike. “Census Finds Growth Spurts in N.Ky.” The Cincinnati Enquirer, 28th June 2007. [1]
  9. ^ Florence Freedom at flhistory.com, URL accessed January 1, 2010. Archived 12/31/09

外部リンク[編集]