杉山神社 (横浜市西区) – Wikipedia

杉山神社(すぎやまじんじゃ)は神奈川県横浜市西区にある神社。旧戸部村の鎮守で、横浜市内唯一かつ旧武蔵国の式内社である「杉山神社」の論社の一つとされている。旧戸部村に鎮座していたことから、戸部杉山神社とも呼称される。

※江戸時代までは薬師如来を本地仏としていた。

由緒・歴史[編集]

白雉3年(652年)[注 1]、当地を開拓した杉山の一族が出雲大社の大己貴命の分霊を「塩田の浜」[注 2]に祀ったと伝えられる[2][3]。さらに当社の創建後には、近隣に「杉山」の名が付く神社が多くなったとも伝わる[4]

江戸時代には「杉山明神社」と称していた。また願成寺を別当寺とし、幕府より朱印地を与えられていた[5]。その後、1873年(明治6年)には村社に列している。なお、現在の本殿は1956年(昭和31年)に再建されたものである。

五社殿(左)と聖徳太子殿(右)
※フェンスの外側より撮影

境内の面積は約3,600m2で、以下の境内社や像などが設置されている。なお、境内社のエリアは「風紀衛生防犯上」の理由により閉鎖されているため、参拝を希望する場合は社務所に申し出る必要がある。

境内社
その他
  • 神楽殿:当社駐車場に建てられている。
  • 狛鼠:鼠は大己貴命の使いであることから、2002年(平成14年)に創建1350年を記念して建立された。台座は回転式で、拝殿に向かって右側がオス、左側がメスとなっている(男性は右側、女性は左側の狛鼠を一回転廻してお参りする)。
  • 大黒天像:俳優の黒沢年雄が奉納した。

祭事・年中行事[編集]

詳細は「神社庁のサイト」を参照。

杉山神社は河川沿いにある場合が多いが、当社は帷子川水系の石崎川沿いに鎮座している。また、境内からは古墳が一基発見されている[1]

なお当社は、横浜市南区南太田にある杉山神社(横濱水天宮)[6]の兼務社となっている。

所在地・交通[編集]

神奈川県横浜市西区中央1-13-1

ギャラリー[編集]

注釈[編集]

  1. ^ a b 神社庁のサイトや境内の社頭掲示板などでは「白鳳三年弥生二十日の創建」と記されている。「白鳳」は白雉の別称ともされる逸年号であるが、2002年には「創建1350年」を記念して狛鼠が設置されていることからも前述の「白鳳三年」は白雉3年(652年)を指しているものと思われる。なお、関係は不明であるが茅ケ崎中央の杉山神社も白鳳3年の創建と伝えられている。
  2. ^ 当地周辺は西戸部台地にあたり、かつてはすぐ裏手まで海がきていたという。付近には「塩田」の字名が残っている[1]

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]