ラザルス・フックス – Wikipedia

ラザルス・イマヌエル・フックスLazarus Immanuel Fuchs、1833年5月5日 – 1902年4月26日)は、ユダヤ系ドイツ人[1]の数学者で、線型微分方程式の分野における重要な研究により貢献した[2]

ラザルスはポズナン大公国のモスキン(Moschin、現在の名はモシナ Mosina)で生まれ、ドイツ帝国のベルリンで亡くなった。旧聖マティウス教会墓地英語版シェーネベルクに埋葬された。セクションHにある墓は保存され、ベルリンの名誉墓碑のリストに入っている。

フックスはフックス群英語版、フックス関数、ピカール・フックス方程式英語版の名祖である。
線型微分方程式

y″+p(x)y′+q(x)y=0{displaystyle y”+p(x)y’+q(x)y=0}

の特異点aは、pqが点aの周りで有理型で、かつ多くとも1か2の位数の極をそれぞれ持つならば、フックシアンと呼ばれる。
フックスの定理英語版によると、この条件は、特異点の正則性英語版に対する必要十分条件、すなわち、

yj=∑n=0∞aj,n(x−x0)n+σj,a0≠0j=1,2.{displaystyle y_{j}=sum _{n=0}^{infty }a_{j,n}(x-x_{0})^{n+sigma _{j}},quad a_{0}neq 0,quad j=1,2.}

という2つの線型独立な解の存在を保証するための必要十分条件である。ここで、指数

σj{displaystyle sigma _{j}}

は微分方程式により決定することができる。

σ1−σ2{displaystyle sigma _{1}-sigma _{2}}

が整数の場合には、この公式は修正する必要がある。

別のよく知られたフックスによる結果はフックスの条件であり、それは次の非線型微分方程式

F(dydz,y,z)=0{displaystyle Fleft({frac {dy}{dz}},y,zright)=0}

に対し、動く特異点が自由であるための必要十分条件のことである。

ラザルスは、同じくドイツの数学者であるリヒャルト・フックスドイツ語版の父親である。

有名な著作物[編集]

  • Über Funktionen zweier Variabeln, welche durch Umkehrung der Integrale zweier gegebener Funktionen entstehen, Göttingen 1881.
  • Zur Theorie der linearen Differentialgleichungen, Berlin 1901.
  • Gesammelte Werke, Hrsg. von Richard Fuchs und Ludwig Schlesinger. 3 Bde. Berlin 1904–1909.

外部リンク[編集]