レゴランド – Wikipedia

レゴランドLEGOLAND)は、レゴブロックで知られるレゴ社が開設したレゴのテーマパークである。

自社の製品であるレゴブロックを使ってどんなものができるかという可能性を紹介し、休日を楽しめるようにと企画された。1968年にデンマークのビルンに初めて開設されたのち、イギリス、アメリカ合衆国、ドイツにも開設されたが、レゴ社の経営不振により、2005年に投資会社ブラックストーン・グループに売却され、傘下の遊戯施設運営企業マーリン・エンターテイメンツ社の経営となった(一部レゴ社も投資している)[1][2]

レゴの本社があるデンマークをはじめ、アメリカ合衆国(カリフォルニア、フロリダ)、イギリス、ドイツ、マレーシア、アラブ首長国連邦、日本の7か国に開設され、2021年7月現在、世界で8か所のレゴランドがある。

開設と拡大[編集]

レゴ社の本社所在地であるデンマークのビルンに1968年に設けられた「レゴランド・ビルン・リゾート」が世界初である。この事業は大成功を収め、その年の夏のシーズンだけで62.5万人もの入場者を集めた。

特徴としては11歳以下の児童を持つ家族を主なターゲットとしており、パークは幾つかのエリアから構成される(ビルンのレゴランドの場合、10のエリアから成る)。ジェットコースターのようなアトラクションもあるが、レゴランドを特徴付けるのは教育的な要素であり、参加者が運河やダムを作って地形を学んだり、楽器を作って演奏したりできる。MINDSTORMSや幼児向けのデュプロを使って学ぶエリアもある。

誘致と計画[編集]

日本の千葉県が千葉市美浜区の幕張海浜公園に世界で4番目のレゴランドを誘致した。2002年から2005年にかけて、レゴ社日本法人は敷地面積30ヘクタール、350億円から450億円の投資によりレゴランド・リゾート幕張の開園を予定した[8]。計画では年間入場者数200万人を見込んでいたが、不況の影響で出資企業が集まらず、2001年にレゴ社側から計画の一時休止が申し入れられ、2003年になってレゴ社はレゴランド幕張の計画の正式断念、撤退を千葉県に通知した[9]。これにより4番目のレゴランドは次の候補地であったドイツのバイエルン州ギュンツブルクとなった[10]

今後の計画[編集]

2020年1月現在、2022年にレゴランド・コリア・リゾート、レゴランド・シャンハイ・リゾートの2つの施設の開設が計画されている。

レゴ社は3年おきにレゴランドを開設する計画であったが、世界的な玩具市場の縮小などによる深刻な経営不振のため、2005年6月にレゴランドの経営権をニューヨークに本拠をおく投資会社ブラックストーン・グループに3.75億ユーロで売却した。これに伴って、ブラックストーンの傘下でテーマパーク経営実績のあるイギリスのマーリン・エンターテイメンツ社とレゴ社の合弁企業(持株比率はブラックストーンが70%、レゴが30%)が設立され、レゴランドの経営に当たることとなった[1][2]

レゴランド・ディスカバリー・センター[編集]

レゴランド・ディスカバリー・センター(LDC)は、世界23カ国で104のアトラクション施設を運営するエンターテインメント企業「マーリン・エンターテイメンツ」(イギリス)による「レゴブロック」をテーマにした屋内型アトラクション施設で、規模が3千平方メートル前後と、より小規模な屋内型のレゴランドである。

2007年にドイツ・ベルリンのソニーセンターに設けられたのが最初である。

続いて2008年に同じくドイツのデュースブルクに設置されたが、2013年に隣接するオーバーハウゼンのツェントロそばに移された[11]

その後、シカゴ郊外のシャンバーグ、アトランタ、ダラス郊外のグレープヴァイン、カンザスシティー、ニューヨーク郊外のヨンカーズ、ボストン(2014年5月開館)などアメリカの9都市、イギリスのマンチェスター、カナダのトロント郊外のヴォーン、そして日本の東京・台場に設置され、2015年の春には、大阪に国内2ヵ所目となるLDC大阪が設置された。同年トルコのイスタンブール、2016年に中国の上海に設置され、2016年9月現在、世界7カ国に17のLDCがある[12]

2歳以下は無料、3歳以上は有料で子供料金の設定は無い。発行施設のみ有効の年間パスポート、4名以上のファミリー年間パスポートがある。子供のみでの入場不可、「大人のレゴナイト」など特別な場合を除いて、大人(18歳以上)のみでの入場も不可となっている。

シーライフ・センター[編集]

シーライフ・センターは、レゴランドの運営会社マーリン・エンターテイメンツの運営する水族館で、一部の水族館はレゴランドに併設されている。2018年8月現在、レゴランド・カリフォルニアにシーライフ・カリフォルニア、レゴランド・ジャパンにシーライフ名古屋が隣接して設置されている。これらのレゴランドに隣接したシーライフではレゴモデルなどが館内配置されている[13]

施設の一覧[編集]

レゴランド・ディスカバリー・センター東京において、2018年4月21日に全員が聴覚障がい者である家族とその子どもの友人が、センター側及び事業主体のマーリン・エンターテイメンツ・ジャパンの不手際から聴覚障がいを理由に入場を断られていた事が判明した[16]

外部リンク[編集]