パラダイス・カフェ – Wikipedia

パラダイス・カフェ』は、1996年10月18日に発表された中島みゆきの24作目のオリジナルアルバムである。

  • 全曲を東京とロサンゼルスの2ヶ所で、それぞれ現地のスタジオ・ミュージシャンを交えて1曲ごとに2回ずつレコーディングを行い、中島自身が気に入ったテイクを選んで収録した[1]。また、ライブ感を出すためにヴォーカルとバンド演奏の同時録音を行った。
  • オリコンアルバムチャートでは最高7位を記録し、1977年にリリースされた3rdアルバム『あ・り・が・と・う』から本作品まで、中島のオリジナルアルバムが同チャートで22作連続で最高10位以内を獲得した。
  • CDとAPO-CDの2種類のフォーマットで発売された。現行盤のCDは、2001年にヤマハミュージックコミュニケーションズから発売されたものである。
  • このアルバムから、英訳歌詞カードが封入されるようになった。
  • 本作の発売を記念して、渋谷パルコにてイベント『miss M.のパラダイス・カフェ』が1996年10月17日から27日まで開催された。イベントでは、本作の全収録曲をそれぞれイメージした11種類のオリジナルカクテルなどが提供された(カクテル名は各楽曲のタイトルだった)。
  1. 旅人のうた〈2nd Version〉 – WANDERERS SOG[注 1]
    • 1995年リリースのシングルで、日本テレビ系ドラマ『家なき子2』の主題歌だったが、シングルとはアレンジが大幅に異なるうえテンポも速く歌唱も少し落ち着いたものなっている。また、歌詞の構成もシングルバージョンと一部異なる。同曲のプロモーション・ビデオも、この2nd Versionが採用されている。
  2. 伝説 – LEGEND
  3. 永遠の嘘をついてくれ – LIE TO ME ETERNALLY
    • 吉田拓郎に提供した曲のセルフカヴァーでオリジナルは1995年にリリースされた吉田のアルバム『Long time no see』に収録されている。
    • この楽曲が制作された経緯は、1994年に泉谷しげるの呼びかけでニューミュージックの御大が集まったチャリティー・コンサート『日本を救え!』で、吉田が、中島の「ファイト!」をカバーしたことに始まる。演奏し終えて、自分の作風のような曲だと感じながらも、自分にはもう「ファイト!」のような曲を創れないと感じた。その後、吉田は『Long time no see』のレコーディング中に、中島を食事に誘い、曲提供を依頼したのである。作風については「遺書のような曲を(お願いします)」とだけ述べた[2]。また、2006年のつま恋ライブでは、この曲で吉田と共演を果たした。
  4. ALONE,PLEASE – LEAVE ME ALONE, PLEASE
  5. それは愛ではない – THIS IN NOT LOVE
  6. なつかない猫 – UNTAMED CAT
    • 曲中で中島が猫の鳴き声を真似ている箇所がある。
  7. SINGLES BAR
    編曲:瀬尾一三、ストリングアレンジ:David Campbell
  8. 蒼い時代 – BLUE GENERATION
  9. たかが愛 – IT’S ONLY LOVE
  10. 阿檀の木の下で – UNDER THE SCREW PINE TREE
    編曲:瀬尾一三、ストリングアレンジ:David Campbell
    • 太平洋戦争末期から日本に返還される前までの沖縄を擬人化したような曲。この曲について中島は本作リリース当時のインタビューで、曲の構想自体はかなり以前から存在したが、沖縄(に関する問題)を外側から見るだけでなく自分のこととして考えなければ歌にすることが出来ないという思いがあったことを語っている[3]。なお、タイトル中の「阿檀」とは、日本国内では主に沖縄に生息する植物である。
  11. パラダイス・カフェ – PARADICE CAFE

旅人のうた (2nd Version)

伝説

永遠の嘘をついてくれ

  • Drums:大久保敦夫
  • E.Guitar:今剛
  • 12 strings A.Guitar:中村修司
  • A.Piano, Keyboards & Synth.Bass:中西康晴
  • Programming:浦田恵司
  • Background Vocals:比山貴咏史・木戸恭弘・岩崎元是・和田惠子・山根麻衣・山根暁

ALONE, PLEASE

  • Drums:Russ Kunkel
  • Upright Bass:Chuck DoManico
  • E.Guitar:Micheal Thompson
  • A.Piano:Jon Gilutin
  • Keyboards:瀬尾一三
  • Programming:浦田恵司・小笠原学
  • Background Vocals:Julia, Maxine & Oren Waters

それは愛ではない

  • Drums:Gregg Bissonette
  • E.Bass:Neil Stubenhaus
  • E.Guitar & Solo:Micheal Thompson
  • A.Guitar:Dean Parks
  • A.Piano:Jon Gilutin
  • Alto & Tenor Saxes:古村敏比古
  • Keyboards:エルトン永田
  • Programming:浦田恵司・小笠原学
  • Background Vocals:Julia, Maxine & Oren Waters

なつかない猫

  • Drums:Gregg Bissonette
  • E.Bass:Neil Stubenhaus
  • E.Guitars:Micheal Thompson, Dean Parks
  • Slide Guitar:Micheal Thompson
  • A.Piano & Organ B3:Jon Gilutin
  • Tambourine:斉藤ノブ
  • Background Vocals:Julia, Maxine & Oren Waters

SINGLES BAR

  • Drums:Gregg Bissonette
  • E.Bass:Neil Stubenhaus
  • E.Guitar:Micheal Thompson
  • A.Guitar:Dean Parks
  • A.Piano:Jon Gilutin
  • Keyboards:エルトン永田
  • Programming:浦田恵司・小笠原学
  • Strings Arrangement:David Campbell
  • Contractor:Suzie Katayama
  • Concertmaster:Sid Page

蒼い時代

  • Drums:大久保敦夫
  • E.Bass:美久月千晴
  • E.Guitar:古川望
  • Gut Guitar:中村修司
  • Keyboards:中西康晴
  • Programming:小笠原学

たかが愛

  • Drums:Gregg Bissonette
  • E.Bass:Neil Stubenhaus
  • E.Guitar & Solo:Micheal Thompson
  • E.Guitar:Dean Parks, 今剛
  • A.Piano:Jon Gilutin
  • Percussion:Walfredo Reyes Jr.
  • Keyboards:中西康晴
  • Programming:中山信彦・浦田恵司・小笠原学
  • Background Vocals Julia, Maxine & Oren Waters

阿檀の木の下で

  • A.Piano:Jon Gilutin
  • Strings Arrangement:David Campbell
  • Contractor:Suzie Katayama
  • Concertmaster:Sid Page
  • Keyboards Programming:瀬尾一三・浦田恵司・小笠原学

パラダイス・カフェ

  • Drums:Russ Kunkel
  • E.Bass:Abe Laboriel
  • E.Guitars & Solo:Micheal Thompson
  • A.Piano & Organ B3:Jon Gilutin
  • Percussion:Walfredo Reyes Jr.
  • Keyboards:エルトン永田
  • Programming:浦田恵司
  • Harmony Vocal:中島みゆき
  • Background Vocals:Julia, Maxine & Oren Waters
  1. ^ 英語表記は、CDブックレットに記載されている。
  1. ^ 「伝説」・「永遠の嘘をついてくれ」・「蒼い時代」の3曲は東京収録、それ以外の8曲はロサンゼルス収録
  2. ^ 永遠の嘘をついてくれ
  3. ^ 朝日新聞 1996年11月11日夕刊