日本テレビホールディングス – Wikipedia
日本テレビホールディングス株式会社(にほんテレビホールディングス、英: Nippon Television Holdings, Inc.)は、日本の認定放送持株会社。2012年10月1日に日本テレビ放送網が商号変更・会社分割を行って改組した。
設立の経緯[編集]
認定放送持株会社制度については、民放テレビキー局の中では既にフジテレビ(フジ・メディア・ホールディングス)、TBSテレビ(東京放送ホールディングス)、テレビ東京(テレビ東京ホールディングス)が移行に踏み切ったものの、日本テレビとテレビ朝日はこれまで移行に踏み切っていなかった[注 1]。中でも日本テレビは2008年3月に行われた定例会見で、当時の社長久保伸太郎が「現時点で必要ない」と最も消極的な姿勢を表明していた。
しかしながら、BSデジタル放送のチャンネル増加などに代表される多チャンネル化、インターネットの台頭によるソーシャルメディアなどの隆盛と産業構造の変化、生産年齢人口の減少と国内需要の変化、テレビ広告市場の縮小・低迷などから、メディア・コンテンツ業界においての統廃合や新たな可能性の模索、経営難に対する備えを迫られたと判断、一体的な経営を行うために持株会社の設立を行うこととなった。また、翌2013年が日本テレビの開局60周年にあたるため、持株会社に移行することで次の60年に向けた新たなスタートを切るという狙いもある。
具体的には、グループの中核会社であり地上波放送を手掛ける日本テレビ放送網(日本テレビ)、BS放送を手掛けるBS日本(BS日テレ)、CS放送を手掛けるCS日本の3社を中心に据え、これまで番組の製作や供給で連携しつつもそれぞれ独立した経営を行ってきた手法を転換し、持株会社の元で3波一体経営を行い、コンテンツの価値を高めることを主眼としている。これと同時に、日本テレビ傘下のコンテンツ制作・流通機能を有する子会社6社も、持株会社の直接の子会社にすることで、グループ内での連携強化を図る[5]。
なお、放送持株会社になることで地方の系列局を傘下に収めることが可能となるが、社長の大久保好男は発表会見の中で「検討課題になっていない」と系列局を傘下に収めることについては否定している[6]。
- 2012年(平成24年)
- 4月26日 – 日本テレビ放送網株式会社の事業部門を分割・承継する受け皿会社として、日本テレビ分割準備株式会社を設立[7]。
- 6月18日 – 株式会社シーエス日本の定時株主総会で持株会社への移行の承認を得る。
- 6月28日 – 株式会社BS日本の定時株主総会で持株会社への移行の承認を得る。
- 6月28日 – 日本テレビ放送網株式会社の定時株主総会で持株会社への移行の承認を得る。
- 9月18日 – 総務大臣による放送持株会社設立の認定を受ける。
- 9月30日 – この日を発生日として株式会社日テレ・グループ・ホールディングスに対し現物配当を実施、同社傘下子会社を直接の子会社にする。
- 10月1日 – 日本テレビ放送網株式会社の商号を日本テレビホールディングス株式会社に変更。同時に地上波テレビジョン放送免許を含む日本テレビ放送網株式会社の事業部門を日本テレビ分割準備株式会社に分割・承継し、商号を日本テレビ放送網株式会社に変更。また株式会社BS日本と株式会社シーエス日本を株式交換によって完全子会社化する。
資本構成[編集]
「日本テレビホールディングス」および「日本テレビ放送網(2012年9月30日以前)」の資本構成。
企業・団体は当時の名称。出典:[3][8][9][10]
2019年3月31日[編集]
発行済株式総数 | 株主数 |
---|---|
263,822,080株 | 23,843 |
株主 | 株式数 | 議決権 |
---|---|---|
読売新聞グループ本社 | 37,649,480株 | 14.45% |
讀賣テレビ放送 | 17,133,160株 | 6.57% |
読売新聞東京本社 | 15,939,700株 | 6.11% |
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) | 11,105,300株 | 4.26% |
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 10,384,700株 | 3.98% |
学校法人帝京大学 | 9,553,920株 | 3.66% |
NTTドコモ | 7,779,000株 | 2.98% |
リクルートホールディングス | 6,454,600株 | 2.47% |
よみうりランド | 5,236,000株 | 2.00% |
中京テレビ放送 | 5,229,680株 | 2.00% |
過去の資本構成[編集]
1978年3月31日
資本金 | 授権資本 | 1株 | 発行済株式総数 |
---|---|---|---|
41億円 | 96億円 | 500円 | 8,200,000株 |
株主 | 株式数 | 比率 |
---|---|---|
読売新聞社 | 814,698株 | 9.93% |
野村證券 | 620,000株 | 7.56% |
務臺光雄 | 586,180株 | 7.14% |
讀賣テレビ放送 | 571,000株 | 6.96% |
三井信託銀行 | 226,500株 | 2.76% |
よみうりランド | 223,000株 | 2.71% |
大和銀行東京支店 | 186,500株 | 2.27% |
富士銀行 | 157,699株 | 1.92% |
同和火災海上保険 | 150,000株 | 1.82% |
読売興業 | 140,250株 | 1.71% |
1992年3月31日
資本金 | 発行済株式総数 | 株主数 |
---|---|---|
180億6029万円 | 12,620,925株 | 7,179 |
株主 | 株式数 | 比率 |
---|---|---|
読売新聞社 | 1,076,474株 | 8.52% |
小林與三次 | 0,838,320株 | 6.64% |
讀賣テレビ放送 | 0,754,473株 | 5.97% |
野村證券 | 0,544,310株 | 4.31% |
学校法人帝京大学 | 0,437,393株 | 3.46% |
三井信託銀行 | 0,380,300株 | 3.01% |
日本生命保険 | 0,330,785株 | 2.62% |
よみうりランド | 0,300,300株 | 2.37% |
名古屋テレビ放送 | 0,288,004株 | 2.28% |
住友信託銀行 | 0,266,780株 | 2.11% |
2003年3月31日
資本金 | 発行済株式総数 |
---|---|
185億7599万円 | 25,364,548株 |
株主 | 株式数 | 比率 |
---|---|---|
読売新聞グループ本社 | 2,152,948株 | 8.48% |
渡邉恒雄 | 1,612,000株 | 6.35% |
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) | 1,574,920株 | 6.20% |
讀賣テレビ放送 | 1,508,946株 | 5.94% |
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 1,077,070株 | 4.24% |
学校法人帝京大学 | 0,891,874株 | 3.51% |
The Chase Manhattan Bank, N.A. London | 0,662,830株 | 2.61% |
名古屋テレビ放送 | 0,566,000株 | 2.23% |
よみうりランド | 0,523,610株 | 2.06% |
三井住友銀行 | 0,426,574株 | 1.68% |
組織図[編集]
組織図を参照。
子会社・関連会社[編集]
直接子会社[編集]
日本テレビ放送網子会社[編集]
関連会社[編集]
出資会社[編集]
財団法人[編集]
注釈[編集]
- ^ テレビ東京ホールディングスを除き、抜殻方式で持株会社化された。
- ^ a b c d e 中間持株会社の旧日テレ・グループ・ホールディングスとその子会社4社。放送持株会社への移行並びに4社の直接子会社化完了に合わせて、日テレ・グループ・ホールディングスの事業目的・商号を変更。
- ^ 旧社名は読売映像。
- ^ 全国各地にある「アンパンマンこどもミュージアム」の運営会社。
出典[編集]
外部リンク[編集]
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