チャド・ワッカーマン – Wikipedia

アラン・ホールズワース、ジミー・ジョンソンと演奏するワッカーマン(中央)(2006年)

チャド・ワッカーマン(Chad Wackerman、1960年3月25日 – )は、アメリカ合衆国のジャズ、フュージョン、ロック・ドラマー。

フランク・ザッパ[1]やアラン・ホールズワースと共演している。彼はバンド・メンバー、セッション・ミュージシャン、サイドマン、そして彼自身のバンドのリーダーとして働いてきた。共にドラマーであるジョン・ワッカーマンとブルックス・ワッカーマンの兄である。

音楽キャリア[編集]

チャド・ワッカーマンは、カリフォルニア州シールビーチで、音楽漬けの家族に育った。父親であるドラマーのチャック・ワッカーマンは、高校と中学校の両方でジャズを専門に教えてきた、受賞歴のある音楽教師である。チャドと彼の兄弟、ジョン・ワッカーマン、ブルックス・ワッカーマンは皆、熟達したドラマーでありマルチ奏者である。ジョンは『Drum Duets Vol.1』というタイトルのアルバムを録音した[2]

チャドは1978年にビル・ワトラス・バンドに参加し、1981年から1988年まではフランク・ザッパと共に仕事をしている。ザッパのバンドに加わることは容易なことではなかった。ザッパは高い音楽水準を要求し、リハーサルやツアーにおいて厳しい規律を課した。スティーブ・ヴァイとチャド自身によれば、彼のバンドのオーディションは大変なものだったという[2]。とりわけ「Mo ‘n Herb’s Vacation」と「The Black Page」の2曲は、難曲とみなされていた。ザッパのキャリア全体の中でも、ワッカーマン、テリー・ボジオ、ヴィニー・カリウタという3人のドラマーは、要求に応える見事な演奏をすることができたといえよう。

ザッパのロック・アルバムやツアーに参加したほか、チャドは、1983年にロンドン交響楽団と共同でザッパ作曲作品のコンサートとレコーディング・セッションを行った。

サイドマンとセッション・ミュージシャン[編集]

1985年、チャドはオーストラリアのロック・バンド「メン・アット・ワーク」でツアーを行ったが、レコーディングには加わらなかった。バーブラ・ストライサンドのアルバム『One Voice』で演奏し、サポートするビデオに出演した。また、アラン・ホールズワース、スティーヴ・ヴァイ、アンディ・サマーズ、エド・マン、アルバート・リー、コリン・ヘイ、ドゥイージル・ザッパ、トム・グラントなどの多様なアーティストとアルバムをレコーディングし、ツアーを行っている。チャドはさらに、最初のデニス・ミラーによる深夜のトークショー番組でハウスバンドのドラマーも務めた。

チャドはまた、ジェームス・テイラー、マーク・リン=ベイカー、ラリー・スウィーニー、ジョン・パティトゥッチ、ジェフ・ローバー、ジョー・サンプルに伴ってのツアーを行い、ザッパ仲間であるテリー・ボジオと一連のオール・パーカッション・コンサートにおいてもツアーを行った。チャドは1995年から2005年までの10年間、オーストラリアに住んでいたが、2005年7月にカリフォルニアへと戻った。

ドラマーのマルコ・ミンネマンに代わって、チャドはスティーヴン・ウィルソンのアルバム『レイヴンは歌わない』をサポートするため、2013年までウィルソンのバンドとツアーを行った[1]

チャド・ワッカーマン・トリオ[編集]

現在のチャド・ワッカーマン・トリオは、チャド・ワッカーマン(ドラム)、ダグ・ラン(1954年-2017年)(ベース)、マイク・ミラー(ギター)で構成されている。チャドのソロ・アルバムには、アラン・ホールズワースからのギター演奏の提供が含まれている。

ディスコグラフィ[編集]

ソロ・アルバム[編集]

  • 『40の言い訳』 – Forty Reasons (1991年) ※旧邦題『フォーティ・リーズンズ』
  • 『ザ・ヴュー』 – The View (1993年)
  • 『スクリーム』 – Scream (2000年)
  • Legs Eleven (2004年)
  • 『ドリームス、ナイトメアーズ&インプロヴィゼイションズ』 – Dreams Nightmares and Improvisations (2012年)

外部リンク[編集]