さユり – Wikipedia

さユり(1996年6月7日 – )は、日本の女性シンガーソングライター。福岡県福岡市東区西戸崎出身。所属事務所はアイトニー・エンターテインメント。所属レーベルはアリオラジャパン。

メジャーデビュー前[編集]

小学6年のときに関ジャニ∞がアイドルにも関わらずバンドをやっていることに感心し、それからギターに興味を持ち購入する[2]。中学2年のときには関ジャニ∞が自ら作詞・作曲をしていることに憧れ曲作りを始めた[2][3]

その後あすか名義で二人組弾き語りユニット「LONGTAL (ロングタル)」のギター (本人のTwitterアカウント名@taltalasukaの由来)、バンド「夢雨 (むう)」のギターボーカルとして活動。福岡市を拠点に大阪や広島、名古屋などの路上やライブハウスでライブ活動を行った。この時期に高校を中退している。

LONGTALとして活動中の2012年1月7日、さゆり名義でThe 5th Music RevolutionのJAPAN FINALEにて4123組の中から出場者最年少 (15歳) でグランプリを受賞。受賞曲「るーららるーらーるららるーらー」は、2016年6月に3rdシングルとしてリリースされた。

2013年8月に上京[2]。ライブハウスでライブ活動をするが、閉鎖的空間で音楽を好きな人だけに向けて歌うことに違和感があり、サラリーマンや大学生など色んな人生を送っている人たちに向けて歌える路上ライブに辿り着く。

メジャーデビュー後[編集]

2015年[編集]

8月26日、1stシングル『ミカヅキ』をリリースしメジャーデビューを果たす。同曲はフジテレビ系アニメ『乱歩奇譚 Game of Laplace』のエンディングテーマに起用された[4][5]

2016年[編集]

2月24日、2ndシングル『それは小さな光のような』をリリース。同曲はフジテレビ系アニメ『僕だけがいない街』のエンディングテーマに採用された。作詞・作曲はさユり本人ではなく、同アニメで音楽を担当した梶浦由記が手掛けた[6]

4月23日にはワンマンライブ「ミカヅキの航海」を渋谷WWWにて開催。同公演のチケットは発売開始から数秒で完売し、追加公演として東京、大阪、福岡の三都市ツアーを行った。

6月24日に配信限定で、自身初のノンタイアップシングルとなる『るーららるーらーるららるーらー』を3rdシングルとしてリリース。同曲は以前グランプリを受賞した自主制作のオリジナル曲を再アレンジして収録された。

12月7日、RADWIMPSの野田洋次郎から楽曲提供、プロデュースを受けた4thシングル『フラレガイガール』をリリース。野田は「楽曲と歌詞は出来てしまっていた。だが肝心のこの楽曲を歌う歌い手は自分ではない為、しばらくの間この楽曲を歌ってくれる、この歌の持ち主を探した。そしてたまたま隣のレコーディングスタジオにいたさユりからもらったCDをふと聴き直すと、ぼんやりと輪郭だけ見えていた『フラレガイガール』が100%そこに現れた。この曲は彼女の声で歌われるべき歌でした。」と語っている。カップリング曲のアノニマスはスマートフォンゲーム『消滅都市』とのコラボが決定し、ライブやゲーム内での楽曲視聴、ゲーム内にさユりのキャラクターが登場するなどの期間限定のイベントが決定している。

2017年[編集]

3月1日、5thシングル『平行線』をリリース。同曲はフジテレビ系アニメ・ドラマの『クズの本懐』のエンディングテーマに起用。「ミカヅキ」「それは小さな光のような」に引き続きノイタミナ枠のアニメのエンディングテーマであり、さユりとしては初のドラマのタイアップ曲である[7]

3月23日、自身初のオリジナルアルバム『ミカヅキの航海』をリリースすることを発表。

5月17日にアルバムがリリースされるとオリコンデイリーアルバムランキングで1位を獲得。[8]そして、週間アルバムランキングではランキング3位を獲得し、これまでのシングル・アルバム通じて大幅なジャンプアップを果たし、歴代最高位であり自身初でもあるランキングTOP3入りを記録した[9]

5月19日には、かつてさユりが路上ライブを行っていた新宿で約1年3ヶ月ぶりに路上ライブを開催[10]。約2000人のファンが集結した[11]

1stアルバム『ミカヅキの航海』収録楽曲である「十億年」の、ミュージック・ビデオ フルレングスバージョンが配信限定で、8月23日にリリースされた[12]

11月24日、さユり個人としては最大規模となるワンマンライブをTOKYO DOME CITY HALLにて開催した。

2018年[編集]

2月28日、6thシングル『月と花束』をリリース。同曲はテレビアニメ『Fate/EXTRA Last Encore』エンディングテーマに起用され[13][14]、ノイタミナ枠のアニメ以外の初のアニメタイアップ曲となった。

11月27日、MY FIRST STORYとのコラボシングル『レイメイ』をリリース。同曲はテレビアニメ『ゴールデンカムイ』第2期のオープニングテーマに起用。

2019年[編集]

4月13日、自身のTwitterにて所属していたヤマハエンタテインメントホールディングスを3月31日付で退所したことを発表。

11月27日、さユり個人の名義としては約1年半年ぶりとなる7thシングル『航海の唄』をリリース。同曲はテレビアニメ『僕のヒーローアカデミア』第4期のエンディングテーマに起用。

2020年[編集]

5月16日、新曲『葵橋』が放送中のTVアニメ『イエスタデイをうたって』の主題歌に採用されたことを発表。『葵橋』は同日放送分の7話から採用され、5月22日よりデジタルリリースされた。葵橋とは京王線が甲州街道上を路面電車として走っていた時代にあった『葵橋駅』から来ているとのこと。

6月3日、自身初となる弾き語りアルバムとなる『め』をリリース。

6月7日、自身の24歳の誕生日に約2年ぶりとなる全国ツアー『ねじこぼれた僕らの“め”』の開催を発表。さユりとしては初の弾き語りツアーとなる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で8月14日に中止を発表。

8月1日、デジタルシングル『summer bug』をリリース。

10月24日、アイトニー・エンターテインメントへの所属を発表[15]

人物・エピソード[編集]

名前の前に「酸欠少女」を冠した「酸欠少女さユり」をキャッチコピーとし、酸欠世代の心情を歌う2.5次元パラレルシンガーソングライターを名乗っている。

自然と震えるような特徴的かつ力強い歌声を持ち[16]、翳 (かげ) のある歌詞の曲が多いが、同時に生への希望も込められており、10代から20代の若い世代を中心に高い人気を誇る。ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスを退所した2019年以降は明るい曲調の曲も増えており、さユり自身の心境の変化が伺える。歌詞は8割方、実体験をもとに書いているという。

本名は明かされていない。後に福岡市にある出身中学校でツイキャスを配信した際、着用したセーラー服の名札には「○○さゆり(名字部分は隠されていた、さゆりは平仮名)」を書かれていた。上京後も出身中学校の指定ジャージを愛用している。

好きなものとして、トマト、鯖の味噌煮、鉄塔、境界線を挙げている。

身長は150cmあるかないか程度と述べており、体重は40.3kg(2015年時点)、靴のサイズは21.5cm。

前述のように高校を中退しているが、のちに高卒認定試験を受験したことを示唆するツイートをしている。

2014年から2016年にかけて新宿などで行っていた路上ライブは自身にとって修行でもあったと述べている。

キービジュアルキャラ[編集]

CDパッケージデザインやミュージックビデオ内の登場人物として描かれる。

二次元世界のさゆり
「さユりの後悔の念が生んだ 永遠の14歳」
パラレル世界のサユリ
公式サイト開設時、詳細不明。
2ndシングル『それは小さな光のような』では死神・天使として登場し、4thシングルのカップリング『アノニマス』では天邪鬼として登場している。
ラジオなどで「神的存在」と紹介されるようになる。
どちらかと言うと未来志向で「さゆり」とは対照的な存在。
MV毎に様々な衣装姿で登場しており、アニメコラボとして『乱歩奇譚 Game of Laplace』に登場するミナミの検死官服を着たCDジャケットも存在する。
サゆり
4thシングル『フラレガイガール』のカップリング曲『アノニマス』で初登場。
上記の「さゆり (二次元世界)」や、「サユリ (パラレル世界)」とは異なる存在と考えられる。
二次元世界のさゆりが意思を示した時、それを成す力として現れたさユりの本能キャラ。自分の意志を貫き純粋に行動する。
  • YAMAHA CPX700ⅱ[17]
  • YAMAHA LL36 ARE[18]

ディスコグラフィ[編集]

シングル[編集]

限定シングル[編集]

発売日 タイトル 楽曲 品番
1 2021年6月12日 あたしとかみさま 1 ねじこ(弾き語りver.)
2 葵橋(弾き語りver.)
3 summer bug(弾き語りver.)
BVC8-7

配信限定[編集]

発売日 タイトル 楽曲
1 2019年11月29日 『About a Voyage/航海の唄』World Edition EP 1 航海の唄
2 十億年
3 蜂と見世物
4 オッドアイ
2 2020年4月1日 ねじこ 1 ねじこ
3 2020年5月22日 葵橋 1 葵橋
4 2020年8月1日 summer bug 1 summer bug
5 2021年3月5日 かみさま 1 かみさま

アルバム[編集]

映像作品[編集]

参加作品[編集]

発売日 商品名 名義 楽曲 備考
2019年3月6日 R∃/MEMBER SawanoHiroyuki[nZk]:さユり 「ME & CREED 」 アプリゲーム「青の祓魔師 DAMNED CHORD」主題歌

タイアップ[編集]

ミュージックビデオ[編集]

さユりのライブでは、他のアーティストのライブに見られるような、叫んだりコールしたりといった行為が禁止されており、これについては自身のツイッターで明言している。[23]

夜明けのパラレル実験室[編集]

公演 日程
2015年 夜明けのパラレル実験室 supported by 2.5D×KAI-YOU 〜アニメ編〜 7月30日
〜続アニメ編〜 8月26日
〜渋谷編〜 9月16日
〜シブカル祭。編〜 10月21日
〜男子会編〜 11月17日
〜女子会編〜 11月25日
12月23日
2016年 〜僕街編〜 2月24日
in新宿 〜ここに宣戦布告編〜 11月3日
2017年 2017 〜それぞれの空白編『       』〜 11月24日

その他の主なライブ[編集]

公演 日程 会場 共演
2015年 夜明けの支度 3月1日 東京・TSUTAYA O-nest
2016年 ミカヅキの航海 4月23日 東京・渋谷WWW
6月3日 大阪・americamura FANJ twice
6月24日 東京・東京キネマ倶楽部
8月26日 福岡・DRUM Be-1
2017年 ミカヅキの航海2017
〜夜明けの全国ツアー〜
7月21日
7月28日 愛知・Electric Lady Land
7月30日 宮城・仙台MACANA
8月11日 東京・TSUTAYA O-EAST
8月13日 札幌・cube garden
8月25日 大阪・BIG CAT
9月22日 東京・赤坂BLITZ
2018年 さユり2マンツアー
月と越境
6月16日 名古屋DIAMOND HALL クリープハイプ
6月17日 金沢EIGHT HALL ヒトリエ
6月19日 仙台Rensa 夜の本気ダンス
6月24日 広島CLUB QUATTRO PassCode
6月25日 福岡BEAT STATION 大森靖子
6月27日 川崎CLUB CITTA’ 感覚ピエロ
6月30日 なんばHatch BRADIO
SAYURI TOUR 2018 10月5日 台湾・台北CLAPPER STUDIO
10月7日 香港・香港Music Zone
レイメイのすヽめ 10月19日 Zepp Tokyo
10月26日 DRUM LOGOS
11月3日 SENDAI GIGS
11月9日 Zepp Nagoya
11月11日 Zepp Namba
2020年 2.5次元ライブ 星を耕す 12月27日 東京・豊洲PIT
2021年 「あたしとかみさま」2021 6月12日 Zepp Fukuoka
6月19日 SENDAI GIGS
6月27日 Zepp Nagoya
7月3日 Zepp Sapporo
7月17日 KT Zepp Yokohama
7月24日 Zepp Namba(OSAKA)
8月29日 Zepp DiverCity

海外でのゲスト出演[編集]

  • MEGAPORT FESTIVAL2017(2017年3月25日、台湾)
  • Animerci(2017年11月18日、上海)
  • Anisong World Matsuri at Anime Expo 2018 – Japan Super Live(2018年7月6日、ロサンゼルス)
  • Heartbeat ACG 2018(2018年7月27日、香港)
  • AnimagiC2019(2019年8月3日、ドイツ)

オンラインライブ[編集]

  • LIVE DIVE 酸欠少女さユり(2021年10月16日)

イベント出演[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 自身初のコラボシングルとして『さユり×MY FIRST STORY』名義でリリース。

出典[編集]

外部リンク[編集]