モンスターハンターライズ – Wikipedia
『モンスターハンターライズ』(MONSTER HUNTER RISE)は、カプコンより2021年3月26日に発売されたモンスターハンターシリーズのゲームソフト。公式の通称は『モンハンライズ』[4]、『MHRise』。Nintendo Switch向けに上記の記述日に世界同時に発売され、2022年1月13日にはMicrosoft Windows(Steam)向けにも発売された。また、2022年6月30日には、大型拡張コンテンツ『モンスターハンターライズ:サンブレイク』が発売される予定[5]。
2020年9月17日にYouTubeで世界同時にライブ配信された『Nintendo Direct mini ソフトメーカーラインナップ 2020.9』及び『モンスターハンター Direct 2020.9.17』内で発表された[6]。2021年1月8日に、体験版『モンスターハンターライズ DEMO』が配信され[4]、3月12日には、体験版第2弾『モンスターハンターライズ DEMO Version2』が配信された[7]。
『モンスターハンター:ワールド』からの要素、改善点が『ライズ』にも取り入れられている。『ライズ』は『ワールド』と別の開発チームによって制作されており、ディレクターを務める一瀬泰範は本作について、元々は『モンスターハンタークロス』のような、ロード画面で挟まれるステージを検証していたが、『ワールド』が出たということもあって、クオリティを落とさないままシームレスなフィールドにチャレンジすることになったと語っている[8]。
また、2021年9月18日に放送された『Nintendo Direct 2021.9.18』で、大型拡張コンテンツである『モンスターハンターライズ:サンブレイク』が2022年夏に発売されることが発表され[5]、2022年3月15日には同年6月30日に発売されることが発表された。
なお、Switch版とPC版はクロスプレイ・クロスセーブ共に非対応のため、各ハードで別々のセーブデータを管理することとなる。
今回の舞台は「カムラの里」で、『モンスターハンターポータブル 3rd』以来の和風をテーマとしており、新規モンスターも妖怪や和の要素をモチーフにしている。フィールドやモンスターの初登場時には、都々逸風のカットシーンが流される。
カムラの里はたたら製鉄が盛んであり、武器や防具の加工屋を始め、ハンターにとっての重要施設が整っている。人間の他に竜人族やアイルー族なども共同生活しており、交易も行われている。
里は以前より、獰猛なモンスターの群れが人里へ襲来する「百竜夜行」に悩まされており、特に50年前の百竜夜行では「怨虎竜 マガイマガド」の出現もあり里が壊滅寸前に追いやられていた。
登場人物[編集]
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- ハンター
- 本作の主人公でプレイヤーキャラクター。拠点となるカムラの里で生まれ育ち、里長のフゲンに活躍を期待されている。14種類の様々な武器や翔蟲を使いこなす。
- 名前や性別(キャラクターメイキング上ではタイプと呼称されている)、顔、声などは従来通り自由にメイキング可能。今作から日本語ボイスや英語ボイスに対応し、クエスト中にセリフを発する。
- オトモガルク
- 今作が初登場となる犬型の見た目をしたオトモ。攻撃だけでなく、搭乗してフィールドを駆け回ることができる。更に、搭乗しながらのアイテムの使用も可能。模様や名前はプレイヤーが自由にメイキングできる。
- オトモアイルー
- 主人公に付き従うアイルー族。攻撃、回復、採取など主人公を全面的にサポートする。模様や名前はプレイヤーが自由にメイキングできる。個体ごとに5種類のサポートタイプが設定されている。
- ヒノエ
- 声 – 佐藤利奈
- 里のクエストを担当する受付嬢。もう一人の受付嬢、ミノトの双子の姉。朗らかな性格をしており、好物の「うさ団子」をしばしば頬張っている。
- ミノト
- 声 – 伊藤静
- 集会所のクエストを担当する受付嬢。ヒノエの双子の妹。姉とは対照的に、冷静で物静かな印象を抱かせる。
- フゲン
- 声 – 土師孝也
- カムラの里を率いる里長。自身もかつては凄腕のハンターだった。主人公に大きな期待を寄せている。
- ウツシ
- 声 – 谷山紀章
- 主人公にハンターとしての基礎を教える教官役。熱血漢。
- ヨモギ
- 声 – 阿澄佳奈
- 茶屋で「うさ団子」を提供している看板娘。常に元気で笑顔を振りまいている。
- イオリ
- 声 – 花江夏樹
- オトモ広場でオトモに関わるサービスを提供している。加工屋ハモンの孫。
- ハモン
- 声 – 麦人
- 加工屋を営む鍛冶職人。50年前の百竜夜行の際はハンターとして里を守っていた。イオリの祖父。
- コミツ
- 声 – 久野美咲
- カムラの里でりんご飴を売っている女の子。無邪気で健気な性格から、里の皆から娘のように可愛がられている。
- ロンディーネ
- 声 – 小倉唯
- 異国から来た凛々しい雰囲気の女性。交易商を名乗っており、有益なアイテムを取引してくれる。
- カゲロウ
- 声 – 梅原裕一郎
- 顔をおふだで隠した商人。穏やかな性格と丁寧な態度で里の人達から好かれている。
- ゴコク
- 声 – 緒方賢一
- カムラの里の長老。語尾に「ゲコ」と付けるのが特徴。
ゲームシステム[編集]
- フィールド
- 『ワールド』同様エリアロードは無く、一つのマップをシームレスに移動することができる。後述する翔蟲を前提とした、高低差に富んだマップとなっている。マップ中にはメインキャンプの他、サブキャンプを設営できる場所があり、開放するとファストトラベルが可能となる。なお、サブキャンプには支給品BOXは設置されない。
- 環境生物
- フィールド上には小型の動物・昆虫などが生息しており、これを収集することで特殊な効果をもったアイテムとして使用することができる。
- ヒトダマドリ
- フィールド上に浮遊しており、近寄ることでクエスト終了までハンターの体力・攻撃力・防御力・スタミナの一つを強化する。
- 採集
- 鉱石などの採集は、一度のボタン操作で全てを採集する仕様になっている(剥ぎ取りは複数回)。また、ピッケルなどの消耗アイテムも不要となっている。
- 勾玉草
- 先輩ハンターから譲り受ける大翔蟲(おおかけりむし)をフィールドのあちこちに咲いている勾玉草に寄生させると、一定方向の長距離や高い場所に高速移動できるようになる。大翔蟲でないと移動できないフィールドも存在する。
- 先人の遺物
- フィールドの各所に点在する、先人が遺した手記。フィールド内の手記をすべて集めると1つの物語となるようになっている。
- オトモガルク
- 本作より新しく追加となったオトモの一種。犬のような見た目をしており、戦闘に参加する他、背中に搭乗して高速で移動することができる。また今作はシングルプレイ時に限りアイルー・ガルクの中からオトモを2匹随伴出来るようになったため、より多彩なアシストが受けられる。
- フクズク
- 以前の作品のペイントボールの代わりとなる、フクロウの容姿をした鳥の一種。戦闘は行わないが、フィールド到着直後にハンターが放ち、フクズクはマップ内のモンスターの位置などを知らせているという設定。里では餌を与えるなどのアクションの他、着せ替えをしたり、カメラをフクズクに持たせてセルフ撮影もおこなえる。またオトモ広場にはフクズクの巣があり、フィールドから持ち帰った「なにかしら」を貯め込んでおり、受け取ることが出来る。
- アイテムの使用
- 本作でも立ち止まらずにアイテムを使った回復や食事が可能となっている。また、ガルクに搭乗中もアイテムや砥石の使用が可能となった。
- 大型モンスター同士の争い
- フィールド上で2体以上の大型モンスターが遭遇すると争いが発生し、弱ったモンスターを「操竜」することが可能。
- 操竜
- 弱って「操竜待機状態」になった大型モンスターの近くで操作をすることで、モンスターに搭乗し一定時間操作をすることができる。他の大型モンスターに攻撃をしたり、壁にぶつかることで搭乗モンスターにダメージを与えることができる。また、他のモンスターへの攻撃が一定回数成功すると、強力な「操竜大技」を繰り出すことができる。
- 武器と防具
- 武器種は大剣、太刀、片手剣、双剣、ランス、ガンランス、ハンマー、狩猟笛、操虫棍、スラッシュアックス、チャージアックス、ライトボウガン、ヘビィボウガン、弓の14種類。
- 防具は前作同様、剣士用とガンナー用の区別は無い。
- 入れ替え技
- ゲームがある程度進行すると、鉄蟲糸技や特定モーションを別のものに入れ替えられる、「入れ替え技」が解放される。これを活用することで、プレイヤーは幅広いプレイスタイルを選ぶことができる。
- キャラクターボイス
- 主人公や登場キャラクターに豊富なボイスが用意されている。主人公に関してはクエスト中も状況に応じてセリフを発する。ボイスは「日本語」「英語」「モンスターハンターの言語」から選択可能。ボイスチャット無しでもキャラクターの特定アクションや状態異常等の状況を仲間にキャラクターボイスで知らせる「Pingシステム」を搭載しており、テキストやスタンプ機能でも連携が取れるようになっている。
翔蟲アクション[編集]
今作のハンターはワイヤー状の「鉄蟲糸」を繰り出すことで周囲の「翔蟲」に干渉することができ、移動・攻撃など幅広いアクションが可能になった。翔蟲の連続使用には限りがあり、一定時間のクールタイムで回復する。
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- 疾翔け
- 任意の方向に鉄蟲糸を伸ばし、ワイヤーアクションのようにフィールドを縦横無尽に移動することができる。前方に繰り出すことでダッシュ移動、壁に引っ掛けることで地形の登頂、空中に引っ掛けることでぶら下がるなど、多彩な行動につながる。
- 鉄蟲糸技
- 鉄蟲糸を駆使して、武器種ごとに多彩かつ強力な特殊技を繰り出すことが可能。
- 翔蟲受け身
- 攻撃を受けたダウン時に操作をすることで、瞬時に鉄蟲糸を繰り出し、緊急回避をすることができる。翔蟲受け身をしたあとは自動的に納刀状態になる。
百竜夜行[編集]
本作で新たに加わった完全新規のクエスト形式。襲い来る多数の大型モンスターの群れを様々な設備で迎撃し、時にはハンター自身が応戦することでカムラの里を守る、タワーディフェンス風のモードとなっている。ソロプレイ、マルチプレイに両対応している。
- ヌシ
- 「百竜夜行」に登場するモンスターの大型個体。共通点として目が赤く光っており、体は全体的に黒ずんだ色合いとなっている。能力は大幅に強化されており、攻撃手段も通常の個体には無い強力な大技を持つ。
マルチプレイ[編集]
従来のシリーズ同様、オフライン時は1人プレイ、オンライン及びローカルプレイ時は最大4人同時プレイが可能。前作同様、クエストの途中参加も可能。オトモは1人につきアイルーまたはガルクの1匹を引き連れる事ができる。なお、クエストの難易度(モンスターのステータス等)は参加人数に応じて変動する。また、前述の通りSwitch版とPC版はクロスプレイ非対応のため、マルチプレイには必ず同ハードで揃えなければならない。
- 参加要請
- インターネット通信時に限り、クエスト出発時に参加要請をかけることが可能。これに応じたプレイヤーがクエストに途中参加することができる。
主なアップデート[編集]
日時は注記のない限りUTC(JSTで同日9:00)。微細な問題の修正を除くアップデートを以下に挙げる。
- Ver2.0.0 2021年4月28日配信開始[9]
- ハンターランクの上限が開放された。
- ハンターランクの上限に伴う追加要素
- 新しいモンスターが追加された。
- 新しい武器派生やアイテム、防具、花結、スキル、百竜スキルが追加された。
- 加工屋で重ね着装備や新たな装飾品を、オトモ加工屋でオトモ重ね着装備が生産できるようになった。
- オトモの最大レベルが50に開放された。
- システムの追加要素
- 新たな勲章が追加された。
- 「狩人の身だしなみチケット」を使用し、キャラクターの容姿の再編集を行えるようになった。
- Ver3.0.0 2021年5月27日配信開始[10]
- ストーリー進行の追加要素
- 集会所クエスト、百竜夜行に新たなモンスターが追加された。
- 新たなクエスト、決戦場フィールドが追加された。
- 新たな武器派生、重ね着装備、アイテム、スキルや百竜スキルが追加された。
- 該当する素材を使用すると、百竜武器の外装が変更できるようになった。
- システムの追加要素
- 新たな勲章が追加された。
- ^ “シリーズ最新作『モンスターハンターライズ』を発表 ~ 新作RPG『モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~』と共に、Nintendo Switch向けに新規2タイトルの投入を決定 ~” (日本語). 株式会社カプコン. 2020年9月18日閲覧。
- ^ “【2021年ソフト販売ランキングTOP100】『モンハンライズ』が1位。『ポケモンBD・SP』もダブルミリオン達成で2位に。上位20作をスイッチ用ソフトが独占”. ファミ通 (2022年2月6日). 2022年3月18日閲覧。
- ^ “『モンハンライズ』が全世界800万本出荷。PC版の発売で全世界にユーザーベース層が拡大”. ファミ通 (2022年1月18日). 2022年3月18日閲覧。
- ^ a b “スイッチ『モンハンライズ』体験版が1月8日に配信開始! 迫力満点の最新PVもお披露目”. Game*Spark (2021年1月7日). 2021年3月22日閲覧。
- ^ a b “『モンハンライズ』有料大型拡張コンテンツ『サンブレイク』が2022年夏に発売【Nintendo Direct】” (日本語). ファミ通. 2021年9月24日閲覧。
- ^ “新作『モンスターハンターライズ』がSwitchで2021年3月26日に発売決定。縦横無尽に移動する新アクションや新オトモなどが追加【Nintendo Direct Mini】”. ファミ通.com (2020年9月17日). 2020年9月19日閲覧。
- ^ “『モンハン ライズ』体験版第2弾、マガイマガド討伐クエスト体験リポート。息もつかせぬ連携と鬼火攻撃がヤバすぎる!”. ファミ通.com (2021年3月12日). 2021年3月22日閲覧。
- ^ “『モンスターハンターライズ』開発者インタビュー!初心者から熟練プレイヤーまで楽しめるアクション主体のハンティング”. IGN Japan (2021年2月5日). 2021年3月22日閲覧。
- ^ “モンスターハンターライズ 更新データ Ver2.0.0”. カプコン. 2021年4月28日閲覧。
- ^ “モンスターハンターライズ 更新データ Ver3.0.0”. カプコン. 2021年5月28日閲覧。
外部リンク[編集]
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