トム・ブリスリン – Wikipedia

トム・ブリスリン[1]Tom Brislin、1973年10月6日 – )は、アメリカのキーボード奏者、作曲家、シンガー、音楽プロデューサー、作家である。

ブリスリンはニュージャージー州で音楽一家に生まれた。兄弟の末っ子である彼は最初に自宅でピアノを弾き、テレビ番組のテーマ曲を耳で覚えて練習した。その後、正式なレッスンを受けるようになる[2]。彼が演奏できるようになる前、ブリスリンはアルバムのカバーを描いたり、曲のタイトルを考えたりしていた[2] 。初期の影響は、1970年代のプログレッシブ・ロック・アルバムを演奏する彼の姉妹によってもたらされ、キーボード奏者のキース・エマーソンやリック・ウェイクマンを知らされることになった。1980年代には、デュラン・デュラン、ザ・ポリス、ジャズ・ミュージシャンのハービー・ハンコックの音楽からさらにインスピレーションを得た[2]

1991年にニュージャージー州サマーヴィルにあるイマクラタ高校を卒業。学校は彼を2016年に殿堂入りさせている[3]

ティーンエイジャーの間もさまざまなバンドに在籍し、ウィリアム・パターソン大学に通い、そこでユー・ワー・スパイラリング (You Were Spiraling)を結成した。

ブリスリンの最初のコンサート・ツアーは、1998年から2001年にかけて、ミートローフのピアニストとして行われた[2]。1990年代、ブリスリンはユー・ワー・スパイラリングのメンバーも続けており、当初は「地元のミュージシャンの入れ替わりメンバー」で構成されていたが、最終的にはフルタイム・バンドとなった[2]。2002年にブリスリンはグループを改編し、スパイラリング (Spiraling)に改名した[2]。その後、デビュー・アルバム『Transmitter』が発表された。ブリスリンはこのグループで唯一のソングライターだった[2]。バンドは、ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ、ヴァイオレント・ファムズ、そしてOK Goのサポート・ツアーを行った。

ブリスリンは、2001年の「イエス・シンフォニック・ツアー」において、プログレッシブ・ロック・バンドであるイエスのツアー・キーボード奏者として雇われ、より高い評価を得ることとなった。彼はまた、ミートローフ、デボラ・ハリー、ルネッサンスとの仕事でも知られるようになっていった[4]。ブリスリンは『30-Day Keyboard Workout』の著者であり[5]、2001年から2014年まで『キーボード・マガジン』誌のライターを務めていた[6]

ブリスリンは、2012年にデビュー・ソロ・アルバム『ハリー・アップ・アンド スメル・ザ・ローゼズ』をリリースした。ブリスリンが「シネマティック・ポップ」[7]と称するこのアルバムは、ブリスリンによって作曲、プロデュース、演奏、および録音がなされた。2013年、アルバムは日本でも「Powerpop Academy / Thistime Records」からリリースされた。アルバムのヴァイナル盤は、2013年末にPlane Groovyレーベルからリリースされた。

ブリスリンは、インドのチェンナイ郊外にある現代音楽大学の「Swarnabhoomi Academy of Music」で、2014年春期のピアノの教授に選ばれた[8]

2017年、ブリスリンは国際的なスーパーグループ、ザ・シー・ウィズインを共同で結成した。

2018年12月、カンサスは、ブリスリンがデヴィッド・マニオンの後任としてバンドに加わったと発表した。ブリスリンの任期は2019年2月に開始された。

ディスコグラフィ[編集]

ソロ・アルバム[編集]

  • 『ハリー・アップ・アンド スメル・ザ・ローゼズ』 – Hurry Up and Smell the Roses (2012年)

ソロ・シングル[編集]

  • “When You Told Me Not To Go” (2010年)
  • “Steppin’ Out” (2011年)

ユー・ワー・スパイラリング[編集]

  • You Were Spiraling (1994年)
  • Hello Recording Club (1997年)
  • Delusions Of Grandeur (1999年)

スパイラリング[編集]

  • Transmitter (2002年)
  • Challenging Stage (2004年) ※EP
  • Live in New York City (2004年)
  • “Do You Hear What I Hear?” (2005年) ※シングル
  • Time Travel Made Easy (2008年)

ミートローフ[編集]

  • VH1: Storytellers (1999年) ※CD、DVD、VHS
  • Is Nothing Sacred (1999年) ※シングル
  • Couldn’t Have Said It Better (2003年)

パティ・ロスバーグ[編集]

  • Candelabra Cadabra (2001年)
  • Snow Is My Downfall (2002年) ※EP

イエス[編集]

  • 『マグニフィケイション』 – Magnification (2002年) ※リイシュー盤ボーナス・ディスク
  • 『シンフォニック・ライヴ』 – Symphonic Live (2002年) ※DVD、VHS、CD

その他のアーティスト[編集]

  • ダン・トーマス : Dan Thomas (2000年) ※EP
  • キャメル : 『キャメル・フーティジ II』 – Footage II (2005年) ※DVD
  • Tony Senatore : Holyland (2005年)
  • Joshua Van Ness : DNA (2008年)
  • ザ・シン : Big Sky (2009年)
  • フランシス・ダナリー : There’s a Whole New World Out There (2009年)
  • ルネッサンス : 『ザ・ミスティック・アンド・ザ・ミューズ』 – The Mystic and The Muse (2010年) ※EP
  • ザ・ティー・クラブ : Rabbit (2010年)
  • キャメル : 『ジ・オープニング・フェアウェル』 – The Opening Farewell (2010年) ※DVD
  • ジョシュ・ケリー : Georgia Clay (2011年)
  • ザ・シン : Live Rosfest (2015年)
  • アンダーソン/ストルト : 『インヴェンション・オヴ・ナレッジ』 – Invention of Knowledge (2016年)
  • ザ・シー・ウィズイン : 『ザ・シー・ウィズイン』 – The Sea Within (2018年)
  • カンサス : 『ジ・アブセンス・オブ・プレゼンス』 – The Absence of Presence (2020年)
  1. ^ トム・ブリズリン」の表記もある。
  2. ^ a b c d e f g Lush, Brian. “ROCKWIRED INTERVIEWS SPIRALING”. Rockwired. 2017年12月9日閲覧。
  3. ^ Kuboski, Terry. “Immaculata High School inducts Hall of Fame Class of 2016”, Courier News, December 31, 2016. Accessed February 22, 2018. “Rounding out the Class of 2016 was the first inductee to represent the arts: Tom Brislin, Class of 1991, an internationally recognized musician, song writer and producer. Brislin has played with multi-platinum artists, including Meat Loaf, Debbie Harry, and Yes.”
  4. ^ La Gorce, Tammy (2003年11月16日). “Success Stories In New Jersey Rock: The Un-Springsteen”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2003/11/16/nyregion/success-stories-in-new-jersey-rock-the-un-springsteen.html?pagewanted=all&src=pm 2012年10月9日閲覧。 
  5. ^ 30 Day Keyboard Workout”. Alfred Music. 2016年5月27日閲覧。
  6. ^ Articles by Tom Brislin”. Keyboard Magazine. 2019年10月14日閲覧。
  7. ^ Tom Brislin Bio”. Jordan Rudess Keyfest. 2016年5月27日閲覧。
  8. ^ SAM Faculty”. Swarnabhoomi Academy of Music. 2016年5月27日閲覧。

外部リンク[編集]