權順宇 – Wikipedia

權 順宇(クォン・スンウ、朝鮮語: 권 순우朝鮮語発音: [kwʌ̹n sʰunu];1997年12月2日 – )は、韓国・サンジュ市出身の男子プロテニス選手。身長180cm、体重72kg。右利き、バックハンドは両手打ち。ランキング自己最高位はシングルス52位・ダブルス270位。コーチはユ・ダニエル英語版。ATPツアーでシングルス通算1勝(2021年ヌルスルタン)。

2018年以前[編集]

幼少期はサッカーが好きであったが、アマチュアテニス選手であった父ヨンフンの影響を受け小学4年生から本格的にテニスを始めた。中学3年生のときにソウルへ引っ越す。高校時代は当時韓国国内で最有望株のイ・ダクヒと同級生。2015年にプロへ転向する。2015年11月・12月にプノンペンで行われたフューチャーズのシングルスで二週連続の優勝を果たし、ATPランキングは1096位から653位に上がった。2016年はフューチャーズ3大会で優勝・7月のキムチョン・チャレンジャーでベスト4など、順位を300位台に乗せる。
2017年デビスカップの韓国代表に選出。同年3月の慶應でチャレンジャーツアーで初めて決勝に進出したが、杉田祐一にフルセットの末敗れ準優勝となった。同年5月にもソウル・チャレンジャーで決勝に進出したがファッビアーノ英語版に敗れ準優勝となっている。しかしチャレンジャーツアーに定着したことにより、2017年末の順位は168位まで上昇した。
2017年12月に行われた全豪オープンAPWCプレーオフを優勝。本戦出場権を獲得し、2018年1月の全豪オープンでグランドスラムデビュー。本戦1回戦ではシュトルフと対戦し、0-3で敗れた。2018年は6月まで決勝まで行けず、7,8月は全休し順位を273位まで落としたが、9月の高雄チャレンジャーで準優勝 (優勝はモンフィス)を果たす。

2019年 チャレンジャー初優勝 シングルスTOP100入り[編集]

1月の全豪オープンは予選1回戦で綿貫陽介に敗れ敗退。3月の慶應で決勝進出すると、オッテ英語版を2-0で下し、4回目の挑戦でチャレンジャー初優勝を挙げる。その後チャレンジャーツアーで安定した成績を残し続け、5月ソウルでもパーセル英語版を2-0で下しチャレンジャー2勝目。しかし5月の全仏オープンでは予選1回戦でバラージュ英語版に敗れ敗退。6月のウィンブルドンで予選を勝ち抜き本戦進出。本戦1回戦で第10シードのハチャノフと対戦し、1-3で敗れた。8月のロスカボスで予選を勝ち抜いてベスト8となり、順位は97位まで上がってATPシングルスランキングトップ100入りを果たす。翌週のカナダも予選を勝ち抜いてマスターズデビューを果たすが、1回戦でイヴァシュカ英語版に0-2で敗れた。同月の全米オープンも予選を勝ち抜いて本戦進出。1回戦でデリエン英語版相手に4セット目途中でリタイアした。9月の珠海オープン英語版 (ATP250)1回戦で、当時24位のプイユを2-0で下す金星を挙げる。

2020年[編集]

1月の全豪オープンは予選スキップで本戦を迎えたが、1回戦で第26シードのバシラシビリにフルセットの末敗れた。その後、チェンナイ、ニューヨーク、デルレイビーチ全てでベスト8の結果を残す。2月にアカプルコの準々決勝で当時ランキング2位のラファエル・ナダルと対戦、初めてBIG4を相手にしたが、0-2で敗れた。その直後から新型コロナウイルスの流行によりツアーが中断となる。中断明け後、9月の全米オープンの1回戦クイアットカウスキー英語版を3-1で下し、グランドスラム初勝利を挙げる。続く2回戦は第12シードのシャポバロフに1-3で敗れた。同月の全仏オープンでは1回戦でペールに0-3で敗れた。2020年は全仏でシーズンを終え、フロリダでトレーニングを行った。

2021年 ヌルスルタン優勝[編集]

1月の全豪オープンは1回戦のコキナキスに0-3で敗れた。2月にビエッラ・チャレンジャーを優勝。3月のマイアミは1回戦でイヴァシュカにフルセットタイブレイクの末敗れた。4月のベオグラード1の2回戦で当時ランキング1位のジョコビッチと対戦、0-2で敗れた。6月の全仏オープン1回戦でケビン・アンダーソンを下しRG初勝利を挙げると、2回戦のセッピも3-0で下す。3回戦で第9シードのベレッティーニを相手に0-3で敗れた。7月のウィンブルドン1回戦でマズーア英語版を3-1で下しWB初勝利を挙げる。2回戦でケプファーにフルセットの末敗れた。9月の全仏オープンは1回戦でオペルカに0-3で敗れた。
同月行われたヌルスルタン英語版で、ドンスコイ英語版、ラヨビッチ、ジェレ、ブブリクらを下し決勝へ進出すると、ダックワース英語版も2-0で下し、ATPツアー初優勝を挙げる。韓国人選手でのATPツアーシングルス優勝者は2003年の李亨澤以来18年ぶり。10月のインディアンウェルズは1回戦でペラに敗れた。

グランドスラム・マスターズシングルス 国別対抗戦戦績[編集]

略語の説明
W  F  SF QF #R RR Q# LQ A P WG Z# PO G S SF-B NMS NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, P=開催延期
WG=デビスカップワールドグループ, Z#=デビスカップ地域ゾーン, PO=デビスカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, SF-B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, NH=開催なし.

ATPツアー決勝進出結果[編集]

シングルス: 1勝0敗[編集]

サーフェス別
ハード (1-0)
クレー (0–0)
グラス (0–0)

チャレンジャー・フューチャーズ決勝[編集]

シングルス: 8勝3敗[編集]

大会グレード別
ATPチャレンジャーツアー (3勝3敗)
ITFフューチャーズツアー (5勝0敗)
サーフェス別
ハード (8勝3敗)
クレー (0戦)
グラス (0戦)
結果 勝-敗 日時 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
優勝 1–0 000000002015-11-01-00002015年11月 F1, プノンペン ハード 손지훈 7–5, 6–1
優勝 2–0 000000002015-12-01-00002015年12月 F2, プノンペン ハード 黄亮祺英語版 6–3, 6–3
優勝 3–0 000000002016-03-01-00002016年3月 F2, 早稲田 ハード 吉備雄也 6–3, 6–4
優勝 4–0 000000002016-07-01-00002016年7月 F5, キムチョン ハード en:Cho Min-hyeok 6–4, 6–4
優勝 5–0 000000002016-12-01-00002016年12月 F5, フアヒン ハード ダニエル・アルトマイアー 6–2, 6–2
準優勝 5–1 000000002017-03-01-00002017年3月 慶應 ハード 杉田祐一 4–6, 6–2, 6–7(2–7)
準優勝 5–2 000000002017-05-01-00002017年5月 ソウル ハード トーマス・ファッビアーノ英語版 6–1, 4–6, 3–6
準優勝 5–3 000000002018-09-01-00002018年9月 高雄 ハード ガエル・モンフィス 4–6, 6–2, 1–6
優勝 6–3 000000002019-03-01-00002019年3月 慶應 ハード オスカー・オッテ英語版 7–6, 6–3
優勝 7–3 000000002019-05-01-00002019年5月 ソウル ハード マックス・パーセル英語版 7–5, 7–5
優勝 8–3 000000002021-02-01-00002021年2月 ビエッラ2 ハード (屋内) ロレンツォ・ムゼッティ 6–2, 6–3

ダブルス: 2勝4敗[編集]

大会グレード別
ATPチャレンジャーツアー (0勝1敗)
ITFフューチャーズツアー (2勝3敗)
サーフェス別
ハード (1勝3敗)
クレー (1勝0敗)
グラス (0勝1敗)
結果 勝-敗 日時 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1–0 000000002015-09-01-00002015年9月 F6, アンソン クレー (屋内) 손지훈 en:Nam Ji-sung
노상우
6–7(4–7), 6–3, [13–11]
準優勝 1–1 000000002015-11-01-00002015年11月 F1, プノンペン ハード 손지훈 李冠毅英語版
Liu Shao-fan
7–6(8–6), 4–6, [11–13]
優勝 2–1 000000002016-03-01-00002016年3月 F2, 早稲田 ハード en:Chung Yun-seong 岡村一成
竹内健人英語版
2–6, 6–2, [10–3]
準優勝 2–2 000000002016-12-01-00002016年12月 F5, フアヒン ハード en:Lee Jea-moon サジオ・ドゥンビア英語版
ファビアン・ルブール英語版
3–6, 4–6
準優勝 2–3 000000002018-06-01-00002018年6月 F3, テグ ハード en:Lim Yong-kyu en:Chung Yun-seong
en:Hong Seong-chan
不戦敗
準優勝 2–4 000000002019-06-01-00002019年6月 サービトン グラス ラームクマール・ラーマナータン英語版 マルセル・グラノリェルス
マクラクラン勉
6–4, 3–6, [2–10]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]