ヨシガモ – Wikipedia

ヨシガモ(葦鴨[1]Anas falcata)は、カモ目カモ科マガモ属に分類される鳥類。

インド北部、タイ、大韓民国、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、日本、バングラデシュ、ベトナム、ミャンマー、モンゴル、ラオス[a 1]

中華人民共和国北東部、モンゴル、ウスリー、シベリアなどで繁殖し、冬季になると東南アジア、朝鮮半島、中華人民共和国南部などへ南下し越冬する[2][3][4][5]。日本では冬季に越冬のため飛来し(冬鳥)、北海道では少数が繁殖する[2][3][4][5][6]

全長オス54センチメートル、メス48センチメートル[5]。翼長オス23-24.2センチメートル、メス22.5-23.5センチメートル[4]。翼開張78-82センチメートル[3]。体重0.4-0.8キログラム[5]。次列風切の光沢(翼鏡)は緑色[3][6]

嘴は黒い[2][3][6]

卵は長径5.6センチメートル、短径3.9センチメートルで、殻は淡黄褐色[2]

繁殖期のオスは額から後頭、眼先、頬の羽衣が赤紫、眼から後頭の羽衣が緑色[6]。喉の羽衣は白や淡黄色で、黒い首輪状の斑紋が入る[2][4][6]。尾羽基部の下面を被う羽毛(下尾筒)は黒く、その側面には三角形の黄色い斑紋が入る[3][6]。三列風切は長く湾曲し[3]、黒く羽毛の外縁(羽縁)が白い[4]。種小名falcataは「鎌状の」の意で、三列風切の形状に由来し英名と同義[1]。非繁殖期のオス(エクリプス)やメスは全身の羽衣が褐色で、黒褐色の斑紋が入る[3][6]

河川、湖沼などに生息し、冬季になると内湾などにも生息する[2][3][6]

食性は主に植物食で、種子、水生植物、海藻などを食べる[2][4][5]

繁殖形態は卵生。6-8月に水辺の茂みなどに枯れ草を組み合わせた巣を作り、6-9個の卵を産む[5]。メスが抱卵し、抱卵期間は24-25日[4][5]

参考文献[編集]

  • 小林桂助 『標準原色図鑑 全集 鳥』、保育社、1967年、65頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]