大川町 (川崎市) – Wikipedia

大川町(おおかわちょう[5])は、神奈川県川崎市川崎区の町名である。住居表示に関する法律に基づく住居表示が実施されているが、丁目は設けられていない[5]。面積は502394.18m2[1]。町域の大部分が工業地帯であり、2021年12月31日現在の住民基本台帳に記載されている人口は10人未満である[2]

川崎区の臨海部の、四方を運河に囲まれた埋立地に位置する。北は白石運河を挟み白石町、東は田辺運河を挟み扇町、南は京浜運河を挟み扇島、西は境運河を挟み横浜市鶴見区安善町に向かい合う。そのうち、橋が架かっているのは白石町との間のみである。町の北端から中央へJR鶴見線大川支線が通り、大川駅が設けられている。大川支線の西側は三菱化工機や日清製粉の工場、東側は昭和電工や大川町工業団地組合の事業所があり、工場等が町域の大部分を占める。町の中央部や田辺運河沿いには公園緑地が整備されている[6]

交通[編集]

川崎駅東口から大川町内の日清製粉まで、川崎鶴見臨港バスが平日朝15分毎・日中30分毎、土曜・休日はおよそ1時間毎に運行されている[7]。町内にはJR鶴見線の大川駅があるが、運行本数はわずかである。

明治末より浅野総一郎による埋立事業で造成された土地で、1926年(大正15年)、埋立事業に出資した功績をたたえ、大川平三郎の姓から「大川町」と名付けられた。同様に、白石町は白石元治郎、浅野町は浅野総一郎から採った人名地名である[8]。1926年に鶴見臨港鉄道(現在のJR鶴見線)大川駅開業、同年に日清製粉鶴見工場[注釈 1]操業開始。1927年には東京電力東京火力発電所[注釈 2]、1936年には化工機製作(現在の三菱化工機)が操業を開始した[10]。発電所建設にあたっては、業者同士のぶつかり合いから500人以上の逮捕者を出す鶴見騒擾事件が起きている[9]

1964年には住居表示を実施するとともに[5]町域の一部を扇島に編入。1972年(昭和47年)4月1日には川崎市が政令指定都市に移行したことにより、川崎市川崎区大川町となる[10]

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2021年12月時点)[11][12]

2016年(平成28年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[13]

町丁 事業所数 従業員数
大川町 96事業所 2,348人

日本郵便[編集]

警察[編集]

町内の警察の管轄区域は以下の通りである[15]

注釈[編集]

  1. ^ 所在地は川崎市であるが、隣接する鶴見の名を冠している。
  2. ^ のちの東京電力鶴見火力発電所、1984年廃止。初期の事業主は現在の東京電力とは別法人[9]。『角川日本地名大辞典』p175には「東京電灯」とあるが、誤りか

出典[編集]

参考文献[編集]

  • 『県別マップル14 神奈川県道路地図』昭文社、2020年。

    ISBN 978-4-398-62683-7。

  • 『角川日本地名大辞典 14 神奈川県』角川書店、1984年6月8日。
  • 日本地名研究所『川崎の町名』川崎市、1991年3月31日。

関連項目[編集]