方面委員 – Wikipedia

方面委員(ほうめんいいん)は、低所得者層の救済など地域の社会福祉事業を目的とする活動を行っていた名誉職委員であり、今日の民生委員の前身にあたる。

そもそもは1918年(大正7年)に当時の大阪府知事林市蔵とその政治顧問だった小河滋次郎がドイツのハンブルクで行われていたエルバーフェルト・システム英語版を元に考案したものである。 日本において初期の頃は、財源確保に玄関先をまわって募金を願い歩く草の根運動的な活動であった。大抵の場合は思うように資金が集まらなかったが、郷士、政治家など活動に感銘した有志が増えてくるにつれて、自治体や地域の社寺などを中心に方面委員助成会連合会の支部が地域で組織化されていき10年後の1928年(昭和3年)には全都道府県に設置され、1931年に全国組織として財団法人を設立させる。昭和11年(1936年)11月14日勅令第398号「方面委員令」にて、法制度化された。1938年(昭和13年)1月11日勅令第20号「厚生省官制及保険院官制制定ニ際シ栄養研究所官制其ノ他ノ勅令中改正ノ件」で改正。

1946年(昭和21年)に廃止および9月13日勅令第426号「民生委員令」への改制を経て民生委員へ制度が改められる。

  • 1931年 財団法人として全日本方面委員聯盟を設立。
  • 1936年 方面委員令の制定。
  • 1946年 方面委員令および全日本方面委員聯盟の廃止。新制度の民生委員へ移行する。

参考文献[編集]

  • 日本歴史大事典』3 と-わ、永原慶二 編、小学館、2001年3月。

    ISBN 4-09-523003-7。

関連項目[編集]

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