POP広告 – Wikipedia
POP広告(ポップこうこく)とは、「Point of purchase advertising」(購買時点広告)の頭文字から取った略語で、主に小売店の店頭プロモーションとして展開される広告媒体である。 一般には略して「POP」「ポップ」と呼ばれる。 POP広告は紙や布、これに準ずる素材を利用し、その上に商品名、キャッチコピー、説明文、価格、イラストなどを機械印刷ないし手描きした店舗用品であり、数ある広告媒体の中でも単純で、利用機会の多いツールの一つである。しかし、POP広告には個性的な店の雰囲気を作り上げる力があり、それ一つで大きな購買差を生じさせ、ひいては店舗の売上を左右するほど優れた力を有する。 いわゆるセルフサービスの業態にあっては、後述するように店員(接客係)の業務を補助する店舗用品ではあるが、同時に店内の雰囲気の演出と、顧客アピールのための重要なツールにもなりうるため、事業所内で即興に手書きされたカードを始め、既存の様々な表示機材(ディスプレイ)を利用したり、それ専用に作られた製品を利用する場合もある。更には、それら商店に店舗用品を供給するメーカーも、自社製品の消費者への売り込みのために、商品とともに宣伝器材としてのPOP広告を提供することもあり、そのようなサプライヤーが提供するPOP広告においては、無償提供のものから有償の商品陳列設備をかねたものなどまで、多種多様なバリエーションが展開されている。 ポップ体[編集] パソコンにあらかじめセットされたり、ワードプロセッサ(ワープロソフト)やオフィススイートなど各種アプリケーションソフトウェアなどに同梱されたり、あるいはそれ単体で販売されるフォントの内には、いわゆるポップ体(ポップ書体)と呼ばれるフォントセットが存在する[1]。この一例としてHG創英角ポップ体が挙げられる。 これらはデスクトップパブリッシングの形で、POP広告を制作するのに利用されるが、楽しげな雰囲気と視認性を重視しており、ややくだけた親しみ易い雰囲気を特徴とする。 POP広告の目的[編集] 口頭説明の補助 POP広告の目的は、各種店舗が推奨したい商品につき、店員に代わって情報を提供し、購買意欲を促進させることである。そして、それはその商品に興味を持った客のみに働きかける特性を持っており、客はそれを選択する権利が保証される。一方、店員による執拗な勧誘、口頭説明は客にとって不快感を与えることが多々あり、それによって客が店を敬遠する事態も起こりうる。これは口頭説明という手段が、店舗側の一方的な情報提供であることによる。それに対し、POP広告には客を強制する力がなく、それでいながら弾力的に情報を訴求できる。ゆえに、それまで購買目的を持っていなかった客にも有用に働きかけ、興味を促す利点も持ち合わせている。その結果、店舗業務の効率化にも繋がり、経費削減にも貢献する。ただし、とりわけ手描きの単純なPOP広告はあくまで補佐的な説明を施す役割の広告媒体であって、店舗スタッフによる口頭説明を一切排除するためのツールにはなりえない。 店舗イメージの訴求 もう一つ重要な役割は、店舗イメージやイベント、季節の移り変わりの表現である。これは販売促進に非常に有効であり、売場の雰囲気を一変させる。 手書き風POPが重宝される業態は、スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター、ディスカウントショップ、書店、CDショップなどが挙げられる。 ただし、大手スーパー、大手ホームセンターなどでは、パソコンとプリンターを利用して作成されたPOP広告が利用されている。 商品に対する情報量が多く、店員による口頭説明が必要不可欠とされる家電量販店や対面販売を重視する百貨店。また、高級感を重視する店舗などでは、ブロック型・パーツ型のプライスと、デザインと視認性を重視したPOP広告が利用されている。 POP広告の種類および作成手法[編集] 等身大でキャラクターを印刷した大型POP広告の実例(日本では等身大パネル、英語圏ではLife
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