徳永寿美子 – Wikipedia

徳永 寿美子(とくなが すみこ、1888年(明治21年)9月24日 - 1970年(昭和45年)2月5日)は、日本の児童文学作家。

山梨県甲府市出身[1]。本名はひさの[2]。1906年(明治39年)に東京府立第二高等女学校(現東京都立竹早高等学校)卒。夫の前田晁は山梨市の出身で小説家・翻訳家、『文章世界』編集者を務めた人物。

子に即興の話をせがまれたことから童話を書くようになる[3]。1921年(大正10年)には最初の作品集である『薔薇の踊子』を刊行し、以来母子の愛情を主要なテーマとした作品群を発表し、「お母さん童話」と呼ばれた[4]。「フランダースの犬」を始め、翻訳も数多く手がける[5]。和歌や絵画も手がける。

  • 『薔薇の踊子 童話』アルス 1921
  • 『赤い自働車 童話集』金星堂 1923
  • 『はなのをもいでがたり』かながきひろめかい 1923
  • 『日本の母 感激実話』東学社 1938
  • 『カタカナ童話集』川島はるよ絵 金の星社 1939
  • 『雲をながめる 小学生童話』東山昇絵 童話春秋社 1939
  • 『新選童話 2年生』川上四郎絵 童話春秋社 1940
  • 『アフゲオホゾラ』正芽社 1941
  • 『アジアノオトモダチ』大石哲路ほか画 正芽社 1941
  • 『オテテツナイデ』正芽社 オヒサマヱホン 1941
  • 『新選国民童話二年生』六郷好見絵 鶴書房 1941
  • 『童話さくら貝』東亜春秋社 1945
  • 『ネズミノオウチ』三上信次絵 雁書房 おはなし文庫 1946
  • 『うさぎのやおやさん』池田勝之助絵 金の星社 1948
  • 『ねずみのすず』くろさわみつお絵 美和書房 小学生文庫 1948
  • 『春のみずうみ』猪熊弦一郎絵 国民図書刊行会 1948
  • 『ひらがな童話集』大石哲路絵 金の星社 1948
  • 『二つのたね』池田勝之助絵 雁書房 1948
  • 『山の牧場』西原比呂志絵 二葉書店 1948
  • 『赤いほの船』林義雄絵 広島図書 1949
  • 『ありのおみこし』川島はるよ絵 実業之日本社 ひらがな童話 1949
  • 『ねこのかくれんぼ』新井五郎絵 東西社 1949
  • 『まいごのこどもぼし』池田勝之助絵 雁書房 1949
  • 『うさぎのたねまき』山中一益絵 むさし書房 1951
  • 『近江聖人中江藤樹』羽石光志絵 講談社の絵本 1951
  • 『たのしい童話 1年生』鶴書房 1953
  • 『すがわらみちざね』門脇卓一絵 講談社の二年生文庫 1954
  • 『まいごの子りす 2年生どうわ』西原比呂志絵 金の星社 1954
  • 『たのしい神話とでんせつ 1~3年生』編著 林義雄 等絵 偕成社 学年別幼年文庫 1957
  • 『日本のおとぎ話 1~3年生』編著 鈴木寿雄等絵 偕成社 学年別幼年文庫 1957
  • 『雨姫さま』勝山ひろし絵 講談社の絵本 1960
  • 『一休さん』黒崎義介絵 講談社の絵本 1960
  • 『ヘレン・ケラー』松田文雄絵 偕成社 児童伝記全集 1960
  • 『星の子』大日方明絵 講談社の絵本 1962
  • 『とくながすみこどうわ』池田仙三郎絵 盛光社 1964
  • 『うさぎのせんたくや』小林和子絵 金の星社 1966
  • 『万寿の姫』織田音也絵 講談社の絵本 1966
共著
  • 『日本のむかしばなし集』久保喬,久米元一共著 鈴木寿雄等絵 講談社 ワイドカラー世界の名作童話 1967

再話[編集]

  1. ^ 『やまなし・女性の文学』、p.18
  2. ^ 『やまなし・女性の文学』、p.18
  3. ^ 『日本近代文学大事典』講談社、1984
  4. ^ 『やまなし・女性の文学』、p.18
  5. ^ 『やまなし・女性の文学』、p.18

参考文献[編集]

  • 『やまなし・女性の文学 -樋口一葉・李良枝・津島佑子・林真理子を軸に-』山梨県立文学館、1999年