東京ダービー (サッカー) – Wikipedia

FC東京と東京ヴェルディのホームスタジアムである味の素スタジアム

東京ダービー(とうきょうダービー)は、東京都にホームタウンを置くサッカークラブによって行われるダービーマッチ

主にはFC東京と東京ヴェルディ1969[注 1](共に日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)加盟)の試合の呼び名として使われている。J2リーグにおける、東京ヴェルディ1969対FC町田ゼルビアとの対戦においては「東京クラシック」と呼称されている。なお、当項目ではFC町田ゼルビアや東京武蔵野シティFCなど、FC東京および東京V以外の東京都にホームを置くクラブ間の対戦も記載する。

FC東京がJ1へ初めて昇格した2000年が、両クラブ(東京Vは同年まで神奈川県川崎市がホームタウンであり、ヴェルディ川崎の呼称であった)がプロクラブとして対戦した初めての機会であった。なお、1970年に両クラブの前身である東京ガスサッカー部と読売サッカークラブは共に当時所属していた東京都社会人サッカーリーグで1度対戦したことがあり、東京ガスが5-3で勝利を収めている[1]

2001年、東京Vが東京都にホームを移したことにより[注 1]、東京ダービーが始まった。東京ダービーの初戦は東京スタジアム(現:味の素スタジアム)のこけら落としとして注目を集め、同試合のホームゲーム開催権は両クラブ社長によるくじ引きで決せられた[2]

東京Vがダービーに勝利してJ2降格を免れた2001年最終戦や[注 2]、東京Vの終了間際の同点劇により、FC東京初の、そしてアマラオ最後のステージ優勝の可能性が途絶えた2003年2ndステージ第14節[注 3] など、リーグ戦はすべて1点差以内である。さらに、2008年のリーグ戦では2試合とも後半アディショナルタイムに決勝点が決まっている。

なお、両サポーター同士での小競り合いがたびたび起こっている(2005年[3][4]、2008年[5][6] には傷害事件が発生した)。

FC東京のサポーターには、「ヴェルディだけには負けられない」[1]、「一生 青と赤 緑は大嫌い東京」[2] というサポーターソングがあるほか、かつての名称である「ヴェルディ川崎」コールでコールすること [3] や、東京ヤクルトスワローズの応援を流用した[注 4]「東京音頭」で読売サッカークラブ(東京Vの前身にあたる)をコール [4] するものもある。

一方、東京Vにも「さぁ行こうぜ、男なら気持ちを見せろヴェルディ アレ! 俺たちのパス回せばガスに負けるはずがない」という応援歌がある [5]

ホームスタジアム[編集]

スタジアム及びクラブハウス所在地

FC東京vs東京ヴェルディ[編集]

大会 試合数 000FC東京000
勝利
0引分0 東京ヴェルディ
勝利
得点
000FC東京000 東京ヴェルディ
リーグ戦 J1 12 6 2 4 16 14
J2 2 0 2 0 1 1
カップ戦他 6 6 0 0 15 6
通算 20 12 4 4 32 21

リーグ戦[編集]

月日 時期 会場 ホーム 得点 アウェイ 観客数 得点者
2001 03月10日 J1 1st第1節 東スタ FC東京 2 – 1 東京V 44,030 25分にゴール 25分三浦淳宏、89分にゴール 89分 (PK) 111分にゴールデンゴール 111分 呂比須ワグナー
11月24日 2nd第15節 東京V 1 – 0 FC東京 36,052 13分にゴール 13分永井秀樹
2002 07月24日 1st第10節 東京V 2 – 1 FC東京 18,088 23分にゴール 23分アマラオ、59分にゴール 59分 63分にゴール 63分 (PK)エジムンド
09月18日 2nd第4節 FC東京 2 – 1 東京V 13,640 17分にゴール 17分エジムンド、31分にゴール 31分 (PK)アマラオ、57分にゴール 57分ケリー
2003 04月05日 1st第2節 味スタ 東京V 2 – 1 FC東京 13,222 68分にゴール 68分 (PK)ラモン、89分にゴール 89分飯尾一慶、89分にゴール 89分馬場憂太
11月22日 2nd第14節 FC東京 1 – 1 東京V 32,781 75分にゴール 75分阿部吉朗、89分にゴール 89分飯尾一慶
2004 04月03日 1st第3節 FC東京 3 – 2 東京V 23,136 18分にゴール 18分平野孝、50分にゴール 50分戸田光洋、64分にゴール 64分エムボマ、
71分にゴール 71分ジャーン、80分にゴール 80分馬場憂太
08月29日 2nd第3節 国立 東京V 0 – 1 FC東京 13,185 88分にゴール 88分梶山陽平
2005 07月09日 第15節 味スタ FC東京 0 – 0 東京V 26,298
10月22日 第28節 東京V 1 – 2 FC東京 21,033 19分にゴール 19分森本貴幸、43分にゴール 43分梶山陽平、89分にゴール 89分ササ・サルセード
2006年 – 2007年は、FC東京がJ1、東京VがJ2所属のため開催なし。
2008 04月12日 J1 第6節 味スタ 東京V 1 – 2 FC東京 22,503 43分にゴール 43分フッキ、62分にゴール 62分羽生直剛、89分にゴール 89分 (o.g.)
08月23日 第22節 国立 FC東京 1 – 2 東京V 18,431 28分にゴール 28分カボレ、61分にゴール 61分大黒将志、89分にゴール 89分那須大亮
2009年 – 2010年は、FC東京がJ1、東京VがJ2所属のため開催なし。
2011 05月4日 J2 第10節 味スタ 東京V 0 – 0 FC東京 28,832
010月30日 第33節 FC東京 1 – 1 東京V 35,911 45+2分にゴール 45+2分ルーカス、61分にゴール 61分 (o.g.)
2012年 – は、FC東京がJ1、東京VがJ2所属のため開催なし。

カップ戦他[編集]

得点者[編集]

FC町田ゼルビアがJリーグへ加盟した2012年より東京Vと町田の間で「東京クラシック」としてダービーが開催された[7][8]

東京Vvs町田(東京クラシック)[編集]

リーグ戦[編集]

東京ヴェルディ:4勝4分6敗
FC町田ゼルビア:6勝4分4敗

月日 時期 会場 ホーム 得点 アウェイ 観客数 得点者
2012 4月1日 J2 第6節 町田 町田 1 – 2 東京V 6,822 46分にゴール 46分阿部拓馬、65分にゴール 65分北井佑季、77分にゴール 77分杉本健勇
10月7日 第37節 味スタ 東京V 1 – 1 町田 8,645 50分にゴール 50分梶川諒太、85分にゴール 85分 (PK)ドラガン・ディミッチ
2013年は東京VがJ2、町田がJFL所属のため開催なし。
2014年 – 2015年は東京VがJ2、町田がJ3所属のため開催なし。
2016 3月26日 J2 第5節 味スタ 東京V 0 – 1 町田 5,166 90分にゴール 90分鈴木孝司
10月2日 第35節 町田 町田 2 – 1 東京V 5,016 8分にゴール 8分中村祐也、41分にゴール 41分中村祐也、68分にゴール 68分平智広
2017 6月25日 第20節 町田 2 – 4 東京V 4,334 6分にゴール 6分渡辺皓太、51分にゴール 51分畠中槙之輔、56分にゴール 56分アラン・ピニェイロ、
64分にゴール 64分吉田眞紀人、77分にゴール 77分安在和樹、90分にゴール 90分戸高弘貴
10月1日 第35節 味スタ 東京V 3 – 1 町田 6,951 12分にゴール 12分 (o.g.)23分にゴール 23分アラン・ピニェイロ、53分にゴール 53分畠中槙之輔、
76分にゴール 76分遠藤純輝
2018 5月3日 第12節 東京V 1 – 4 町田 6,505 14分にゴール 14分林陵平、17分にゴール 17分吉濱遼平、48分にゴール 48分森村昂太、
58分にゴール 58分吉濱遼平、88分にゴール 88分中島裕希
11月17日 第42節 町田 町田 1 – 1 東京V 10,013 76分にゴール 76分林陵平、82分にゴール 82分大谷尚輝
2019 2月24日 第1節 町田 1 – 0 東京V 8,814 63分にゴール 63分富樫敬真
7月27日 第24節 味スタ 東京V 1 – 0 町田 5,603 41分にゴール 41分 (o.g.)
2020 6月27日 第2節 東京V 1 – 1 町田 0[9] 3分にゴール 3分平戸太貴、90+2分にゴール 90+2分藤本寛也
12月6日 第39節 町田 町田 1 – 0 東京V 1,960[10] 67分にゴール 67分平戸太貴
2021 3月14日 第3節 町田 2 – 2 東京V 2,598 18分にゴール 18分中島裕希、44分にゴール 44分奥山政幸、63、71分にゴール 63、71分小池純輝
9月26日 第31節 味スタ 東京V 0 – 1 町田 4,724 47分にゴール 47分平戸太貴

カップ戦他[編集]

東京ヴェルディ:0勝1敗
FC町田ゼルビア:1勝0敗

町田vs武蔵野[編集]

日本フットボールリーグ[編集]

天皇杯全日本サッカー選手権大会における東京都勢同士の対戦は以下の通り。

第90回天皇杯全日本サッカー選手権大会(2010年)
第92回天皇杯全日本サッカー選手権大会(2012年)
  • 2回戦:「FC東京 対 横河武蔵野FC」が味の素スタジアムで行われ、0-1で横河武蔵野FCが勝利。
注釈
  1. ^ a b 東京移転と同時にクラブ名を「ヴェルディ川崎」から「東京ヴェルディ1969」へと改称。なお、同クラブの正式名称及び呼称の変遷については当該項目を参照のこと。
  2. ^ 14位で残留した東京Vと、15位で降格したアビスパ福岡の勝ち点差は僅か3。詳細は2001年のJリーグ#J1順位表を参照。
  3. ^ 第13節終了時点で、FC東京と東京Vの勝ち点は首位ジュビロ磐田と3差の20で、どちらかが勝っていれば優勝の可能性が残っていたが、引き分けに終わり、磐田が勝利したために両チーム共に優勝の可能性がなくなった。詳細は2003年J1・2ndステージ最終節#第14節までの経緯を参照。
  4. ^ FC東京と東京ヤクルトスワローズは共同でスポーツ振興を行う関係にあった。詳細はFC東京#異競技間交流を参照。
出典

参考文献[編集]

  • 『クラブサッカーの始祖鳥 読売クラブ -ヴェルディの40年-』読売サッカークラブ 東京ヴェルディ40周年記念誌発行委員会、東京ヴェルディ1969フットボールクラブ、2010年。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]