長崎鉄道事業部 – Wikipedia

長崎鉄道事業部(ながさきてつどうじぎょうぶ)とは、長崎県長崎市の長崎駅構内にあった九州旅客鉄道(JR九州)の事業部の一つであり、長崎支社の管轄であった。

佐世保鉄道事業部の統合以来、長崎支社管内全区間が管轄対象となったこともあり、2022年4月の組織改正で支社本体に機能を統合する形で廃止された。本稿では事業部廃止以降の長崎支社の現業機関についても含めて記載する。

車両基地[編集]

長崎車両センター[編集]

長崎鉄道事業部長崎車両センター(ながさきてつどうじぎょうぶながさきしゃりょうセンター)は、かつて長崎県長崎市に存在した九州旅客鉄道(JR九州)長崎支社長崎鉄道事業部管轄の車両基地である。長崎駅に隣接している。

2014年(平成26年)3月15日に九州新幹線西九州ルート(西九州新幹線)開業に伴う高架事業により、車両基地を佐世保車両センターに移転した [2]が、車両の留置や洗浄などは当分の間当センターでも実施される。

所在地[編集]

長崎県長崎市尾上町1-89

所属車両の車体に記される略号[編集]

崎サキ」:長崎支社を意味する「崎」と、長崎の電報略号「サキ」から構成される。かつての鉄道省時代は門司鉄道局、国鉄時代は門司鉄道管理局の管轄であったことから門司の「門」をとり「門サキ」と標記されていた。

過去の所属車両[編集]

  • 817系電車(VN編成)
    • 佐世保車両センターへ移管
  • キハ66系気動車
    • 佐世保車両センターへ移管
  • キハ200系気動車
    • 佐世保車両センターへ移管
  • キハ47形気動車
    • 2002年(平成14年)までに他地区へ転属
  • キハ31形気動車
    • 1994年(平成6年)までに他地区へ転属
  • キハ58系+キハ65形気動車
    • 他地区に転属または廃車
  • キハ183系気動車
  • 14系客車
    • 1994年12月3日に熊本から転属配置され、寝台特急「さくら」として、長崎・佐世保 – 東京(佐世保発着便は1999年〈平成11年〉12月4日に廃止)間を、また「さくら」佐世保発着便廃止後は「富士」と共通運用され長崎 – 東京・大分 – 東京間をそれぞれ走っていた。2005年(平成17年)3月1日の「さくら」廃止後は再び熊本に転属。

佐世保車両センター[編集]

佐世保車両センター(させぼしゃりょうセンター)は、長崎県佐世保市にある九州旅客鉄道(JR九州)長崎支社管轄の車両基地であり、元々は同支社長崎鉄道事業部の管轄であった。早岐駅に隣接している。

前述のとおり、2014年3月15日に長崎車両センターから基地機能が移管された(配置車両の車体に記される略号も変更されず、旧・長崎車両センターの表記のまま使用している)。

所在地[編集]

長崎県佐世保市早岐1丁目

所属車両[編集]

以下は、2021年(令和3年)8月24日現在の所属車両である[3][4]。なお、当センターの配置車両は全車がワンマン運転に対応している(また、キハ66系気動車は全車機関換装されている)。

  • YC1系気動車
    • 2020年3月のダイヤ改正で投入。
    • 運用区間はキハ66系・キハ200系と同様に佐世保線(佐世保 – 早岐間)・大村線・長崎本線(諫早 – 長崎間)で運用されている。
    • 0番台・1000番台の2両編成1本、100番台・1100番台の2両編成1本、200番台・1200番台の2両編成15本、増結用1100番台4両の計38両が所属している。

かつての所属車両[編集]

  • キハ66系気動車
    • キハ66・67形各0番台の2両編成(1 – 3・6 – 8・12)7本と、100番台の2両編成 (110) 1本の計16両が所属していた。
    • 2020年3月1日時点では、キハ66・67形各0番台の2両編成(1 – 3・5 – 9・11 – 15)13本と、100番台の2両編成 (110) 1本の計28両が所属していた[5]
    • 運用区間は佐世保線(佐世保 – 早岐間)・大村線・長崎本線(諫早 – 長崎間)で快速シーサイドライナーや普通列車として運用されていたが、以前は肥前大浦発長崎行き、長崎発小長井駅までの定期運用も存在した。
    • 有田陶器市開催時は上有田駅までの乗り入れ。
    • 2001年(平成13年)10月に直方気動車区(現・直方運輸センター)から全車が転属した。
    • 100番台の2両は台車交換により、もとの番号からプラス100が付与されたものである。
    • 2015年(平成27年)春にキハ66 4+キハ67 4が運用離脱し、2016年(平成28年)2月に廃車された。
    • 2020年3月のダイヤ改正でYC1系が投入されたことに伴い、キハ66・67形各0番台の2両編成9・13 – 15が運用離脱し、8月には5・11が運用離脱。これらの6本12両は、2020年6月から2021年1月にかけて廃車された[3]
    • 2021年6月30日をもって運用終了。その後、川尻電留場と八代へ疎開回送された。
  • キハ200系気動車

乗務員区所[編集]

長崎乗務センター[編集]

長崎乗務センター(ながさきじょうむセンター)は、長崎県長崎市の長崎本線長崎駅付近にある、九州旅客鉄道(JR九州)長崎支社管轄の運転士・車掌の乗務員基地であり、元々は同支社長崎鉄道事業部の管轄であった。

運転士乗務範囲[編集]

車掌乗務範囲[編集]

  • 鹿児島本線(博多 – 鳥栖間)
  • 長崎本線(全線)
  • 佐世保線(全線)
  • 大村線(全線)

佐世保運輸センター[編集]

佐世保運輸センター(させぼうんゆセンター)は、長崎県佐世保市の早岐駅構内にある、九州旅客鉄道(JR九州)長崎支社長崎鉄道事業部管轄の乗務員基地であり、元々は同支社長崎鉄道事業部の管轄であった。

乗務範囲[編集]

  • 鹿児島本線(博多 – 鳥栖間、優等列車に限る)
  • 長崎本線(鳥栖 – 肥前山口間、諫早 – 長崎間)
  • 佐世保線(全線)
  • 大村線(全線)

設備管理区所(保線・信号・電力設備)[編集]

  • 長崎工務センター
  • 諫早工務センター
  • 佐世保工務センター
  1. ^ “JR7社14年のあゆみ”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 9. (2001年4月2日) 
  2. ^ 佐世保車両センターが完成-長崎新聞
  3. ^ a b 交友社『鉄道ファン』2021年7月号 「JR旅客会社の車両配置表」
  4. ^ ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2021夏 交通新聞社、2021年、p.226。ISBN 9784330025216。
  5. ^ a b 交友社『鉄道ファン』2020年7月号 「JR旅客会社の車両配置表」
  6. ^ “ありがとう“キハ200形・キハ220形” 大村線ラストランについて” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 九州旅客鉄道, (2021年3月1日), オリジナルの2021年3月1日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20210301063853/https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2021/03/01/20210301kiha200hp.pdf 2021年3月1日閲覧。 

関連項目[編集]