ウイルス性肝炎 – Wikipedia

ウイルス性肝炎(ウイルスせいかんえん、英:Viral hepatitis)とは、肝炎ウイルスが原因の肝臓の炎症性疾患のことを指す。

その他、サイトメガロウイルス・EBウイルス・単純ヘルペスウイルス・風疹ウイルス・麻疹ウイルス・パルボウイルスなどのウイルスによって肝炎を起こすことがある。

ほとんどの場合、A型肝炎・B型肝炎・C型肝炎が多く、E型肝炎は発展途上国を中心に流行しているが、その他の肝炎は少ない。

感染[編集]

それぞれ各項目の記述を参照

発症[編集]

A型肝炎は急性肝炎を呈することが多く、B型肝炎・C型肝炎の場合慢性肝炎を生じることが多い。またB型肝炎は劇症肝炎を生じる場合も多い。

治療[編集]

トピックス[編集]

B型肝炎について[編集]

アメリカではB型肝炎の予防接種を受ける事が義務付けられている。垂直感染したB型肝炎ウイルスは感染者肝臓や血液中に長時間とどまり、キャリアとなる。キャリアの10~20%は生涯のどこかの時期に慢性肝炎を発病するので、フォローアップが必要である。これは病気にしか保険適応がない一般医療機関の適応にはならないので、そのような機関としてキャリアクリニックがある(1985年より開設された北海道赤十字血液センター内のキャリアクリニックなど)。

薬害C型肝炎問題[編集]

ミドリ十字社(現・田辺三菱製薬)が製造販売していたフィブリノゲン製剤の投与によるC型肝炎感染(フィブリノゲン問題)も、社会問題になっている(薬害肝炎)。米国では、食品医薬品局(FDA)が、B型肝炎感染の危険性があること及びフィブリノゲン製剤の臨床効果を評価するのは困難であり有効とされる適応症がほとんどないことを理由に、1977年12月、フィブリノゲンと同成分の製剤の製造承認を取り消していた。

日本でも、1979年には、一部の研究者がこうした事実を指摘していた(国立予防衛生研究所血液製剤部長の安田純一著「血液製剤」)。また、ミドリ十字社も、1978年1月に、FDAによるフィブリノゲン製剤の承認取消が掲載された米国連邦広報を入手し、社内で回覧していた。にもかかわらず、旧厚生省が初めて実態調査を指示して自主回収が始まったのは、青森県三沢市における肝炎の集団感染が発覚した1987年からであり、完全に回収されたのは実に10年間以上かかった。

肝炎ウイルス検査[編集]

日本では、厚生労働省や各自治体が「肝炎ウイルス検査」を推進している。

東京都は、ゾウをモチーフにした「かんぞうくん」を、肝炎ウイルス検診事業キャラクターに据えている[1]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]