日能研 – Wikipedia

株式会社日能研(にちのうけん)は、神奈川県横浜市に本部を置く進学塾。

主な業務は中学受験学習指導。「シカクいアタマをマルくする」という広告や、「Nかばん」(銀色(反射材)の「N」マークが印刷された青のバッグ)が特徴。キャッチフレーズは、「応援します 輝く目を持つ子どもたち」である。

 以下、「~前期」「~後期」など日能研独自の表記がみられる。

  • 前期・・・2月~7月
  • 後期・・・9月~1月

学習システムなど[編集]

ステージ制[編集]

  • ステージI – 3年生全て
  • ステージII – 4年生前期
  • ステージIII – 4年生後期~5年生前期
  • ステージIV – 5年生後期~6年生前期
  • ステージV – 6年生後期~11月

なお、6年生12月から1月は、冬期講習と「合格力ファイナル」になるので、ステージに分類されない。小学校休業中には春期講習、夏期講習、冬期講習(6年生は「合格力ファイナル」)が実施され、問題演習と解説中心の授業が行われる。中学入試に必要な学習内容はステージIVまでに履修し、6年生の12月になるとテスト形式になる。

授業スタイル[編集]

予習は奨励されない。(復習はしたほうが良い)理由は、

  • 授業中の集中力を増す
  • 新しい知識を得る喜びを得ることで、学習意欲を増す
  • 非効率的な学習になることを防ぐ
  • 勘違い・思い込みを防ぐ

などである。授業は復習や生徒との「対話」を重視する。家庭学習の量は教室により異なる。また、6年生後期になるとテキストの一部が予習として出されるクラスもある。

MY NICHINOKEN[編集]

2003年度より、インターネットを利用した 「MY NICHINOKEN」という会員サービスを始め、テストの結果速報や学校情報などを提供している。それらはテストの翌日・翌々日に更新され、結果を見ることができる。その他さまざまなコンテンツの多くはこのサービスを使う。さらに、栄冠ポイントという貯めればノート等と交換できるものもある。又、中学受験に役立つ情報などもあり、入試の解答速報も見ることができる。

テストのシステム[編集]

日能研全国公開模試[編集]

1979年から始まった日能研主催の「日能研全国公開模試」は、首都圏中学受験の三大模試の一つに数えられており、志望校への合格可能性、併願傾向をさぐるうえで貴重なデータを提供している。その他、「この問題ができれば偏差値が○○アップする」などの具体的なアドバイスに加え、類似問題の掲示なども行う。6年生の9月-12月に実施される「合格判定テスト」は1か月に一度(12月は二度)行われる。また、その際に難関校問題研究講座が桜蔭・開成をはじめとする難関校受験生のために開かれる。又、この模試は外部からの受験者も受け付けているほか、各中学校・高等学校・大学校などに校舎を借りて実施することもある。これは、入試本番の雰囲気に慣れておくためのものである。そして、6年後期に三回、ファイナル256という、自分の志望校にあった型のテスト形式のテストも行われる地域もある。

学習力育成テスト[編集]

4・5年生では1週おきに、6年生ではほぼ毎週「学習力育成テスト」という復習テストが実施され、学んだ内容の定着が図られる。6年後期からは、「学習力育成テスト」から「合格力育成テスト」という名前に変わる。また、「合格力実践テスト」が追加され、志望校への合格を図っている。

小学6年生を迎える年になると日特「日能研入試問題研究特別講座」)が始まり、生徒たちは中学の入試問題を演習形式で解いていく。前期日特は小学5年生の2月から小学6年生の7月までの期間、後期日特は小学6年生の9月から1月までの期間、実施される。

前期日特は「マスター選抜日特」(日能研偏差値65以上)、「マスター日特」、「アドバンス日特」(応用・標準クラス)、「公立中高一貫校対策講座」、後期日特は「難関校日特」、「上位校日特」、「公立中高一貫校対策講座」、「合格力完成日特」があり、生徒たちのそれぞれの上位志望校に合わせて別々のカリキュラムが組まれている。また、上位校日特や、その他の日特の種別もある。後期日特は、すべての教室では行われず、主要な教室で行われている。前期日特・後期日特はいずれも午前・午後に渡って開催されるが(授業時間は8時45分~12時30分、13時00~16時45分)、一方がテスト、一方が日特授業というスケジュールである。人数の少ない地域では選抜日特以外にはクラス分けはなく、上位クラスから下位クラスまで合同授業となる。

(3年生はランダムで4・5・6年生が成績順)

テストの成績に応じて席の場所が変わる。

クラス編成[編集]

  • 習熟度別クラス編成をとっている。1クラスは10人~35人程度と幅広く、各地区の教室・クラスにより異なっている。テスト後の初授業の時に席替えがある。 (毎回変わる)
  • クラス替えは、1年間に5〜6回ほどある。受験校に合わせ、学び方の違う数種のクラスを用意している教室もある。
  • 入塾希望者は小学2年生の後期から、小学6年生の前期まで入塾可能である。また小学1・2年生には「ユーリカ!きっず」という入塾準備もある。入塾希望者は受講や受験し、入塾の可否、クラスなどが決められる。通塾生以外も講習のみは受講できる。
  • 数は教室によって大きく異なる。
  • 2つのクラスに大きく組み分けされる。「Aクラス」は標準のクラス 、「Mクラス」は応用のクラスとなっている。さらに、一部の地区では特別クラスが特設されている。東海地区では、「Zクラス」という発展クラスがあり、一番規模が大きい千種校にある。関東地方では、「TMクラス」(トップ・オブ・マスタークラス)という選抜のクラスがある。(TMクラスは、関東地方で5校しか無く、その地域の中でもトップレベルの講師達が教えている。)「TMクラス」の入塾条件は、公開模試で、300位以内に入っていること。偏差値は、4年生だと、65以上ないと厳しいと言われている。また、灘中など難関校向けの特進コースも設置されているが関西順位で100位以内である必要があると言われている。

安全対策・防犯[編集]

Nバッグ・Nブザー[編集]

Nバッグの「N」字部分には反射材を採用、ライトが当たると浮き上がって見え、運転者の注意を喚起する。Nブザーはバッグの肩ひもに装着できる防犯ブザーである。緊急時の操作のしやすさに配慮しているこのNバッグは4年生から入塾する生徒に配布される(例外あり)。Nバッグの着用は自由となっている。 

Nセキュリティ[編集]

警察OBだけで組織する日能研の防犯組織である。活動は幅広く、教室と最寄駅間の通塾ウォッチや、機会を見つけては子どもたちに自己防衛とは何かを説いたり、保護者の防犯相談にも乗ったりする。

キッズセキュリティ[編集]

2008年度より、東急セキュリティの協力により「キッズセキュリティ」システムを導入している。PASMO・SUIKAを利用した入退室見守りシステムで、入退室情報を保護者の携帯電話 に瞬時に通知する(例外あり)。又、日能研生にはNパス・Nサインが配られ、入退室時にタッチすると登録したメールに届くシステムもある。これは、日能研特製のノートを購入する機能も持つ。

又、2020年夏より、親用の特別会員カードが導入された。

日能研ユースリーダーズ・スカラシップ

  • 日能研では特待生制度を導入している。
  • 毎年、外部生・内部生の中から選ばれる。テストの成績や学習態度、志望校で選考され、選抜されると授業・テスト・期間講習・一部の特別講座・教材等の費用が全額免除される。
  • 有効期間は4年生の場合1年間、5・6年生の場合半年間である。
  • ただし2020年度後期の選考は、テストがほぼ自宅受験であったことを踏まえ、各校舎からの推薦となっている。

運営[編集]

労働組合[編集]

近畿地方には、労働組合が存在している。2000年に過労死を出した会社の体質を変えるためのもの。

ディスカバリークラブ[編集]

2005年度より、幼稚園用の「ディスカバリークラブ」という体験型勉強会および保護者向け講習会を開講。

その他[編集]

  • 合格後も英語入門教室・数学入門教室も存在する。
  • 毎日小学生新聞で、入試問題の解説・アドバイスを連載している。
  • 「ピアサポーター」と呼ばれる大学生(おもに日能研OB)のスタッフを雇っている。家庭学習の確認や、送り迎えのサポートをしている。
  • フジテレビ系列のクイズバラエティ番組『平成教育委員会』にて、解答解説者として問題や模範回答の監修、一般小学生正答率の集計などを行っている。
  • NPB12球団ジュニアトーナメントでは2015年大会で特別協賛。
  • 家庭学習の提出や小テストをしたりすると、栄冠シールと言う点数券をもらう。ためると、ノートや文房具などに交換できる。
  • テストなどの成績に合わせて栄冠ポイントというポイントがweb上でたまる。ためるとノートや文房具などに交換できる。

外部リンク[編集]