Month: May 2019

ホームレス中学生 – Wikipedia

この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。出典検索?: “ホームレス中学生” – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2011年9月) 『ホームレス中学生』(ホームレスちゅうがくせい)は、お笑いコンビ・麒麟の田村裕による自叙伝。2007年8月31日にワニブックスより刊行。自身の幼少時代から、相方の川島明との出会いまでを描いた自伝。 『人志松本のすべらない話』に田村が出演した際、自身の悲惨な生い立ちを語って爆笑を取ったのを見たワニブックスの編集部が田村に依頼したのが本作執筆の契機である。しかし、この時は田村が文章を書ける能力があるのか疑わしかったため、相方の川島が代筆する予定であった事を後年になって川島自らが明かしている[1]。しかし最終的には川島が固辞したため田村が執筆する事となった[1]。 表紙は、田村が公園で生活していた時期に食べたことのある段ボールをモチーフにしている。2008年10月時点で225万部を売り上げており、ワニブックス史上最高の売り上げを記録した。この人気を受けて急遽メディアミックス化。漫画・映画・ドラマが制作された。 コミックスは2008年1月17日に発売され、韓国や台湾でも出版されることが決定した。同年4月24日には続刊が発売された。よしもとファンダンゴとウェブドゥジャパンによって、携帯電話向け「麒麟・田村の貧乏脱出超作戦」も配信されている。 本作は新潟経営大学経営情報学部の国語試験で、約1万字の本文から要点を記述させたり筆者の意図を読み取らせるなど、計6問を出題された。問題として使われたのは、主人公の田村が高校に入学してからの部分である。同大学では「具体的な文章表現や作品に流れる倫理感など(題材として)まったく問題ない」と田村の文章力に太鼓判を押した。 また、田村の兄である田村研一が著した『ホームレス大学生』がワニブックスより2008年10月10日に発売された。初版は3万部を予定している。本作もドラマ化されている。 前述の通り、本作は大ベストセラーとなったが、田村は2021年1月に受けた週刊女性PRIME内のインタビューにて「(自身の)芸能生活という点では必要のなかったドーピングだったかなと。コンビでジワジワ頑張っていたところ、『ホームレス中学生』というドーピングによって、一気に実力以上の場所に行ってしまい、その反動で僕は落ちてしまったので。あれがなければ芸人としてまた違った結果になったのかなという気もします。」と皮肉にも本作の大ヒットがその後の芸人人生を大きく変えてしまったとして、現在(2021年時点)では本作の出版を後悔している事を明らかにしている[2]。しかしその一方で、その間にも文句を言わずに支えてくれた川島に感謝しているとも語った。 2008年10月25日に東宝の配給により公開。上映時間116分。興行収入6.2億円。 なお、同日にまったく別の作品である『ホームレスが中学生』(城定秀夫監督)が上映開始された。 製作権は東宝が獲得していて、2008年6月に公開予定だったが、製作スケジュールの都合により急遽10月25日公開に変更された。 キャスト[編集]

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君と世界が終わる日に – Wikipedia

『君と世界が終わる日に』(きみとせかいがおわるひに)は、日本テレビとHuluによる共同制作のドラマ。2021年1月17日から3月21日まで毎週日曜22時30分 – 23時25分にSeason1を日本テレビ系列『日曜ドラマ』にて放送、同年3月21日から4月25日までSeason2、次作となるSeason3は2022年2月25日に第一話公開がされる。竹内涼真は、本作が日本テレビ系列の連続ドラマ初主演となる[1][2]。 略称は「きみセカ」[3]。 ドラマシリーズの単位は「season」(シーズン)と呼称している。本項での「S」はseasonを表し「-」以降の数字は話数を表す。 地上波ゴールデンタイム初のゾンビアクションドラマ[4]。日本テレビと動画配信サービスHuluの共同制作ドラマとしてSeason1(全10話)が2021年1月より日本テレビ系列の地上波で放送された後、Season2(全6話)が3月よりHuluで配信された。Season2の最終話にてSeason3の制作が発表された[5]。 プロモーション[編集] 2020年12月1日時点では、大半が塗り潰されたニュース原稿を各所の火災から煙が上がる光景に被せた不穏なティザービジュアルが解禁されていたが、内容がゾンビアクションドラマであることはまだ伏せられていた[3]。2021年1月8日には制作発表会見がリモートで開催され、竹内ら主要俳優陣が登壇した[6]。 あらすじ[編集] Season1[編集] 自動車整備工の青年間宮響は高校時代から交際して現在同棲中の研修医である恋人小笠原来美にプロポーズしようと準備していたある日、トンネル崩落事故に巻き込まれてしまう。4日後、崩落したトンネルから命からがら響が脱出すると外の世界は一変しており、交通網は崩壊して街中に血痕が残され、ラジオからは緊急避難指示が繰り返し流れていた。唯一取り残され、三浦半島全域が警戒区域として封鎖されたことに気付いた響は、絶望的な状況の中で来美を探し始める。 Season2[編集] 絶望的な状況を乗り切り、この世界で唯一安全と思われる場所、「希望の家」に到達する響たち。そこには、様々な問題を包含しつつも、高度な生活水準を維持するコミュニティがあった。 来美がある症状に陥り、響との関係に重大な変化が生じる。解決に奔走する響と、新たな感情を持つようになった来美。二人の関係の変化と、取り巻く人々の様々な人間関係を軸に、謎の男とその一味が、希望の家の人々に危機をもたらす。 それぞれの選択、絆、犠牲をもって語られるSeason2は、響と生き残った仲間を、次のステージへと向かわせる。 Season3[編集] キャスト(Season1)[編集] キャスト節はあらすじの序盤以降を長々と書く場所ではありません。詳細はあらすじ節に組み込むか、Template:エピソードリスト/r0を用いてそちらへお書き下さい。 主要人物[編集] 間宮響(まみや

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大沢真知子 – Wikipedia

この記事には参考文献や外部リンクの一覧が含まれていますが、脚注による参照が不十分であるため、情報源が依然不明確です。適切な位置に脚注を追加して、記事の信頼性向上にご協力ください。(2020年8月) 大沢 真知子(おおさわ まちこ、1952年11月6日 – )は、日本女子大学人間社会学部現代社会学科教授。専門は、労働経済学。 目次 1 経歴 2 略歴 3 主な活動 4 テレビ出演 5 著書 6 脚注 東京都出身。

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コリンダ・グラバル=キタロヴィッチ – Wikipedia

コリンダ・グラバル=キタロヴィッチKolinda Grabar-Kitarović コリンダ・グラバル=キタロヴィッチ(2017) クロアチア第4代 大統領 任期 2015年2月18日 – 2020年2月18日 首相 ゾラン・ミラノヴィッチティホミル・オレシュコヴィッチ(英語版)アンドレイ・プレンコビッチ クロアチア外務・欧州担当大臣 任期 2005年2月17日 – 2008年1月12日 首相 イーヴォ・サナデル クロアチア欧州統合大臣 任期

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選択的プロゲステロン受容体修飾薬 – Wikipedia

選択的プロゲステロン受容体修飾薬(Selective progesterone receptor modulator;SPRM)とは、プロゲステロンなどの黄体ホルモンの生物学的標的であるプロゲステロン受容体に作用する薬剤の事である。このような物質が完全な受容体作動薬(例:プロゲステロン、プロゲスチン)や完全な遮断薬(例:アグレプリストン(英語版))と異なる特徴は、その作用が組織毎に異なる事である。このように作用が混在している為、組織特異的に刺激や抑制を受ける事になり、合成PR調節剤[1]候補の開発から望ましくない副作用を切り離せる可能性が高まっている[1]。 プロゲステロン受容体[編集] 受容体[編集] プロゲステロン受容体の立体構造 プロゲステロン受容体(PR)は、リガンド依存性核内受容体ファミリーに属するタンパク質である[2]。PRには、AとBという2つの主要なアイソフォームと、あまり一般的ではない幾つかのスプライスバリアントが同定されており、これらはすべて同じ8エクソンの遺伝子によってコードされている[3][4][5][6]。他のステロイド核内受容体と同様に、完全長のタンパク質(アイソフォームB)は、4つの機能領域に分けられる。即ち、可変N末端領域に続いて、高度に保存されたDNA結合ドメイン、可変ヒンジ領域、中程度に保存されたリガンド結合ドメインである[3][4]。AF2ドメインと呼ばれるリガンド結合部位は、エクソン4~8で発現しており、253アミノ酸に相当し、その構造はSPRMの開発においては重要な関心事項である[7]。AF2ドメインは、10個のαへリックス(H1, H3~H12)が4枚のβシートと絡み合って3層の束状構造を形成している。H12は、ヘリックス10と11からなる凝縮した連続ユニットで、補助活性化因子の結合過程に関与している事が示唆されている[8]。PRのリガンド結合ドメインは、2つの異なる立体配座の間で平衡を保っている。一つ目は、作動的な構造で、補助活性化因子タンパク質の結合を促し、その結果、遺伝子の転写が促進される。もう一つは遮断的な構造で、これは逆に補助抑制因子の結合を促し、結果的に遺伝子発現を抑制する[8]。プロゲステロンの様な完全作動薬は、すべての組織で作動薬としての特性を示し、立体配座の均衡を作動型の方向に強くシフトさせる[8]。逆に、アグレプリストン(英語版)の様な完全遮断薬は、遮断型の方向に平衡を強くシフトさせる。最後に、補助活性化因子と補助抑制因子の濃度の全体的な比率は、細胞の種類によって異なる可能性がある[8]。 Gタンパク質共役受容体[編集] 2000年に入ってから、プロゲステロンの活性は転写因子だけでなく、膜結合型のGタンパク質共役受容体(7TMPR(英語版))によっても媒介されることが明らかになった。この受容体が活性化されると、アデニル酸シクラーゼが阻害され、細胞内のセカンドメッセンジャーであるcAMPの生合成が減少する[7]。 受容体応答後の機序[編集] 1990年代以降、女性の生殖器系において、2つの主要な受容体アイソマーであるAとBが機能的に異なる事が明らかになってきた。この2つのアイソマーの発現プロファイルを調べたところ、月経周期を通じて異なる時期に異なる組織で発現している事が判明した[9]。PR-Bは、卵胞期には卵巣支質(英語版)と腺上皮で発現が増加し、黄体期には両組織で発現が減少することがわかっている。一方、PR-Aは、卵胞期には両組織で発現が増加し、黄体期後期には間質組織で持続している[9]。これ迄の研究で、PR-Bの活性化は乳腺の成長・発達に重要であるのに対し、PR-Aは正常な生殖機能や排卵に重要な役割を果たしている事が判っている。また、in vitro の研究では、同一の条件下で、PR-Bはレポーター遺伝子のより強い転写活性化因子として働き、PR-AはPR-Bや他のステロイド受容体を転写抑制することが明らかになっている[7]。この様に異性体間で機能が異なるのには、様々な理由が考えられる[10]。まず、PR-Aは、PR-Bに比べてN末端のアミノ酸が164個不足しており、上流セグメントの欠損によりAF-3の活性化機能が奪われ、2つの活性化機能しか持たない事が挙げられる[11]。また、機序の研究では、異性体間で補酵素の会合に違いがある事が判明している。この様な機能的な違いに着目し、SPRMの開発では、受容体の片方のアイソフォームを選択的に標的とする薬剤が模索されている[7][10][11]。 SPRMと受容体結合部位との相互作用[編集] プロゲステロン受容体のヘリックス-3はヘリックス-12を安定化させる ミフェプリストンのPRへの遮断薬型結合によるヘリックス-12とヘリックス-3の相互作用の不安定化 リガンドとプロゲステロン受容体(PR)の相互作用 プロゲステロン骨格の番号

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倉島竹二郎 – Wikipedia

倉島 竹二郎(くらしま たけじろう、1902年11月9日 – 1986年9月27日)は、日本の作家、囲碁将棋観戦記者。日本文芸家協会会員、棋道懇談会会員、将棋盤側クラブ会長。 京都府京都市生まれ。祇園町にあった弥栄尋常小学校でのクラスメートに、後の嵐寛寿郎がいた[1]。 1929年慶應義塾大学文学部国文科卒、『三田文学』に作品を発表。1935年、東京日日新聞社(のちの毎日新聞社)入社。記者として囲碁将棋の観戦記者となった。 1938年応召。1943年に退社。終戦後、作家生活に入ったが、毎日新聞社の要請で再度、観戦記者となる。将棋六段、囲碁五段、連珠五段、麻雀三段の腕前だった。囲碁では文壇本因坊になっている[2]。 倉島本人によると、最初に将棋の観戦記を執筆したのは1932年、『国民新聞』紙上においてだという[3]。当時のペンネームは棋狂子[4]。対局風景の描写、という手法を徹底させたのは倉島が最初であるという[5]。後にNHK杯テレビ将棋トーナメントの聞き手を務めた[6]。 なお、現在、ジャンルを越えて利用されている「宿命のライバル」という言葉は、倉島が、木村義雄と金子金五郎との十番勝負を、「オール読物」に記事を書いた際に、「宿命の競争者(ライバル)」という表現を倉島が用いたのが最初であると書いている[7]。 『少年通信兵』 佐藤観次郎共著 東亜書院(陸軍少年兵叢書)  1944 『将棋太平記』 日東出版社 1949 『小説関根名人 勝負に生きる男』 大日本雄弁会講談社 1956

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特殊潜航艇によるシドニー港攻撃 – Wikipedia

この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。出典検索?: “特殊潜航艇によるシドニー港攻撃” – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2015年9月) 特殊潜航艇によるシドニー港攻撃(とくしゅせんこうていによるシドニーこうこうげき)とは、太平洋戦争中の1942年5月31日に、オーストラリアのシドニーの沖合いで母艦の潜水艦を発進した日本海軍の特殊潜航艇3隻が、シドニー港に停泊中の連合軍艦船に対して行った攻撃である。 同時に行われたインド洋のマダガスカルの戦いと連動した攻撃で、連合国の主要国であったイギリス連邦間の通商破壊を目的とした。 特殊潜航艇のうち1隻はアメリカ海軍の重巡洋艦「シカゴ」を魚雷により攻撃したが、魚雷は目標をそれてオーストラリア海軍の宿泊艦「クッタブル(HMAS Kuttabul)」を沈没させ、その隣にいたオランダ海軍の潜水艦「K IX(K IX)」を撃破し、クッタブルの乗船者19人が死亡した。特殊潜航艇はシドニー湾の南方40キロメートルの地点で母艦に回収される予定だったが、3隻とも帰還できなかった。 英国海軍から派遣されていたシドニー地区司令官ジェラード・ミュアヘッド=グールド(英語版)提督は、戦死した特殊潜航艇の乗組員のために海軍葬を行い、戦死した兵士の遺骨はシドニーに拘禁中だった日本公使河相達夫に手渡され、1942年10月に日英交換船で河相公使とともに日本に戻った。 また、1969年、海上自衛隊練習艦隊がシドニーに寄港した際には、オーストラリアの元海軍技師から沈没した特殊潜航艇の乗組員の遺品(武運長久の鉢巻き、お守り代わりとされるキューピー人形、水量計など6点)が託され、日本に持ち帰った[5]。 攻撃部隊[編集] 攻撃に参加した潜水艦は伊21、伊22、伊24、伊27、伊29の5隻で、伊22、伊24、伊27の3隻が特殊潜航艇甲標的を搭載した[注釈 1]。

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セッション (映画) – Wikipedia

『セッション』(原題: Whiplash)[4]は、2014年にアメリカ合衆国で製作されたドラマ映画である。監督・脚本はデイミアン・チャゼル、主演はマイルズ・テラーが務めた。第87回アカデミー賞で5部門にノミネートされ、J・K・シモンズの助演男優賞を含む3部門で受賞した。 原題の〈Whiplash〉は「ムチ打ち症」の意味で、ジャズの有名曲の題名であり、作中で何度か演奏される練習曲の一つ。また、首に大きな負荷がかかるドラマーの職業病でもある。 あらすじ[編集] 19歳のアンドリュー・ニーマンは、バディ・リッチのような「偉大な」ジャズドラマーになることに憧れ、アメリカ最高峰の音楽学校、シェイファー音楽院へ通っていた。アンドリューを男手ひとつで育てている父ジムも、良き理解者としてアンドリューを支えてくれている。ある日アンドリューが教室で1人ドラムを叩いていると、学院最高の指導者と名高いテレンス・フレッチャーと出会う。後日、アンドリューが学ぶ初等クラスをフレッチャーが訪れ、自身が指揮するシェイファー最上位クラスであるスタジオ・バンドチームにアンドリューを引き抜くのだった。迎えた練習初日、フレッチャーは開始早々バンドメンバーに罵詈雑言を浴びせはじめ、1人を退場させる。フレッチャーは一流のミュージシャンを輩出するのに取り憑かれ、要求するレベルの演奏ができない生徒に対し、人格否定や侮辱を含めた罵声や怒号も厭わない狂気の鬼指導者だったのだ。その矛先はさっそくアンドリューにも向けられ、ほんのわずかにテンポがずれているという理由で椅子を投げつけられてしまう。さらに他のメンバーの目の前で頬を引っ叩かれ、屈辱的な言葉を浴びせられると、アンドリューは泣きながらうつむくほかになかった。しかしアンドリューはこの悔しさをバネに、文字通り血のにじむような猛特訓を開始するのであった。 まもなくバンドはコンテストに出場、アンドリューは主奏ドラマーであるタナーの楽譜めくり係として参加していたが、タナーから預かった楽譜をなくしてしまう。暗譜をしていないタナーが演奏できない事態の中、アンドリューは自ら「自分は暗譜しているから叩かせてくれ」とフレッチャーに直訴。そしてアンドリューは上々の演奏を見せバンドがコンテストに優勝すると、フレッチャーは翌日から主奏ドラマーにアンドリューを指名するのであった。これを誇りに思うアンドリューだったが、音楽界に理解の無い親戚達からはその価値を軽視されてしまう。さらにフレッチャーがアンドリューの初等クラス時代のライバル、コノリーを呼び寄せ、コノリーを今後の主奏ドラマーの第1候補に指名すると、アンドリューは「ドラム以外の事を考える時間は無い」として、恋人ニコルとも一方的に別れ、病的なまでの執着でドラムの練習に没頭するようになっていくのだった。 重要なコンペティションを控えたある日、フレッチャーは過去に教え子だったショーン・ケイシーが自動車事故で亡くなったことをバンドのメンバーに語る。ショーンを悼んで涙を流すフレッチャーだったが、しかしリハーサルが始まればその指導は苛烈さを更に増し、ドラマーの3人に対し極端に早いテンポでの演奏を要求、そのしごきは数時間にも及び、全員が手から出血してもなお続けられた。そして夜中まで続いた死闘の末、フレッチャーはその指導に最後まで喰らい付いたアンドリューを主奏者に指名するのであった。 ところが迎えたコンペティション当日、アンドリューの乗ったバスが会場へ向かう途中で故障、慌ててレンタカーショップに飛び込むが、会場に到着後、ドラムスティックをレンタカーショップに忘れたことに気づく。罵倒とともにコノリーとの交代を指示するフレッチャーに対し、アンドリューは10分でスティックを取って戻る事を条件に演奏の権利を主張。しかし大急ぎでスティックを回収して再び会場に向かう最中、トラックと交通事故を起こしてしまう。アンドリューは血まみれになりながらも開演ギリギリに駆け付けると、スタンバイしていたコノリーを押しのけ席に着く。しかし怪我の影響で満足な演奏は出来ず、ついにはスティックを落としてしまうと、フレッチャーは曲の途中で演奏をストップさせアンドリューに「お前は終わりだ」と宣告。この言葉に激昂したアンドリューはフレッチャーに殴りかかり、会場から退去させられてしまうのだった。 この騒動を受けてアンドリューはシェイファー音楽院を退学処分となり、プロのドラマーになる夢が潰える大きな挫折を迎える。そして他の大学に転校するとともに、ドラムの事を忘れようと、自宅のドラムセットや目標だったバディ・リッチのポスターも片付けてしまうのであった。一方、父親ジムがショーン・ケイシーの代理人を務める弁護士と接触する。弁護士は二人に、ケイシーの死因は事故ではなく自殺である事と、その原因がフレッチャーの行き過ぎた厳しい指導により精神的に追い詰められ発症した鬱病である事を伝える。そしてケイシーの両親は経済的な問題から訴訟は起こせないが、今後も同じような被害者を出さないために、フレッチャーの指導内容を匿名で証言して欲しいと持ち掛けてくるのであった。アンドリューはフレッチャーの資質を認めていたことから、当初はフレッチャーを庇う態度を示したが、弁護士や父から説得されこれを受け入れる事になる。 数か月後の夏、アンドリューは無気力な日々を送っていた。しかしたまたま通りがかったジャズクラブでフレッチャーがピアノの演奏者として出演しているのを知り入店すると、観客の中にアンドリューを見つけたフレッチャーに声をかけられ、席を共にする。フレッチャーは、誰かの密告でシェイファー音楽院をクビになった事を告げるとともに、「自分が生徒を罵るのは、彼らにジャズ界の伝説になってほしいと願うからだ。自分の使命は偉大なミュージシャンを育てる事。チャーリー・パーカーはジョー・ジョーンズにシンバルを投げつけられたが、それによって彼の克己心に火をつけ、一流に至った」と信念を語る。そして別れ際、週末に控えたカーネギー・ホールでのJVC音楽祭に出場する自身が指揮するバンドにおいて、現行のドラマーの質が十分ではないので代役を務めてくれないかとアンドリューに持ちかける。フレッチャーのジャズに対する並々ならぬ情熱に触れた事、今まで上から命令しかしてこなかったフレッチャーが頭を下げてきた事、そして演奏曲目がシェイファー時代のレパートリーと同様である事もあり、アンドリューはその誘いを受ける決心をする。そして退学以来、ずっと気になっていたニコルに電話をかけ、一方的に別れを告げた振る舞いを詫びるとともに、出場するフェスティバルを観に来ないかと誘いを入れる。しかしニコルにはすでに新しい恋人がおり、復縁は叶わなかった。 JVC音楽祭は多くのスカウトマン達も集っており、その目に留まればブルーノートとの契約など大きなチャンスがある一方、ヘマをすれば今後二度とチャンスはなくなるほど重要なステージだ。アンドリューは強い意気込みと緊張のなか本番を迎えるが、フレッチャーが観客に紹介しはじめた曲目は、事前に伝えられていた物とは違う曲であった。焦るアンドリューが周りを見回すと、自分以外はその曲の譜面を準備している。フレッチャーは自分がシェイファー音楽院を追放された要因となった匿名での証言が、アンドリューのものだと見抜いており、その報復にこの場を用意していたのだった。知らない曲に合わせきれず、上手く演奏できないまま曲を終えるアンドリュー。スカウトや大衆の前で失態を晒してしまい大きなショックを受け、フレッチャーに「お前には才能がない」と切り捨てられ、ステージを追われてしまう。しかし一旦はステージを降りたアンドリューだったが、意を決して舞台に引き返すと、フレッチャーの次の曲紹介を無視してキャラバンを激しく叩き始める。アンドリューの凄まじい気迫のドラム独奏は、指揮者であるフレッチャーから主導権すら奪い、他のバンドメンバーもその気迫に押されキャラバンを演奏しはじめる。初めはためらいながら指揮を取るフレッチャーだったが、アンドリューの鬼気迫る魂の籠ったドラミングを前に、やがて歓びの表情を浮かべるのだった。 キャスト[編集] ※括弧内は日本語吹替 デイミアン・チャゼルは高校時代に、競争の激しいジャズバンドに所属し、本当に怖い思いをしたという。テレンス・フレッチャーというキャラクターにはその経験が反映されている。その上でバディ・リッチのようなバンドリーダーを参考に練り上げたキャラクターだとチャゼルは語っている[5]。 チャゼルの書いた85頁の脚本が2012年のブラックリスト(映画化されていない素晴らしい脚本を載せたリスト)に載ったことで、一気に注目が集まった[6]。ライト・オブ・ウェイ・フィルムズとブラムハウス・プロダクションズがチャゼルの脚本を映画化するためにタッグを組んだ。映画製作のための資金を十分に確保するために、チャゼルは脚本の15ページ分を短編映画化した。そのさい、ドラマーをジョニー・シモンズ、教師をJ・K・シモンズが演じた[7]。出来上がった18分の短編映画は第29回サンダンス映画祭に出品され、絶賛された。そのため、投資家たちから多くの資金を獲得することができた。長編映画製作に当たってボールド・フィルムズから330万ドルの資金提供を受けている[6]。 2013年8月、マイルズ・テラーがアンドリュー・ニーマンを演じ、J・K・シモンズがテレンス・フレッチャーを演じることが確定した[8]。主要撮影は9月から開始され、カリフォルニア州ロサンゼルスを中心に撮影が行われた。ロケ地として、ホテル・バークレー、オルフェウム・シアター、パレス・シアターが選ばれた[9][10]。テラーはジャズドラマーを演じるため、2か月間、一日に3~4時間ジャズドラムの練習を続け、撮影で自ら演奏しており、作中の手からの出血はマイルズ本人のものである[11]。また、劇中で交通事故に遭ってしまうシーンがあるがマイルズ本人も2007年に命を落とす可能性もあった交通事故に遭っている[12]。 2014年1月に開催されたサンダンス映画祭での上映以降、批評家からの賛辞がやまず、特にJ・K・シモンズによる鬼気迫る演技は、「これぞ熟練の演技」などと非常に高く評価される。 後にアカデミー助演男優賞受賞など賞を多数、受賞している[13][14]。 映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには241件のレビューがあり、批評家支持率は95%、平均点は10点満点で8.6点となっている。サイト側による批評家の意見の要約は「力強く、目が覚めるような作品だ。演技も素晴らしい。『セッション』は新鋭の監督デイミアン・チャゼルの労作にして、J・K・シモンズとマイルズ・テラーの演技が光る一本である。」となっている[15]。また、Metacriticには49件のレビューがあり、加重平均値は88/100になっている[16]。

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叢書文化の現在 – Wikipedia

叢書文化の現在(そうしょぶんかのげんざい)は大江健三郎、中村雄二郎、山口昌男が編集代表をつとめて、1980年から1982年に岩波書店から刊行された論集である。 1970年代半ばから1980年前後にかけて、構造主義・ポスト構造主義の日本への受容にともない、その影響を受けた思潮が、雑誌『現代思想』『ユリイカ』などを拠点にして、脱領域的、学際的に展開されて、現代思想ブームを生んだ[1]。 現代思想の論者の一部らは、岩波書店の総合雑誌『世界』のアレンジにより学者や文化人の会合「例の会」(磯崎新、一柳慧、井上ひさし、大江健三郎、大岡信、清水徹、鈴木忠志、高橋康也、武満徹、東野芳明、中村雄二郎、原広司、山口昌男、吉田喜重、渡邊守章)を組織する。彼らは、協同的に、学問と芸術に架橋して新しい文化のあり方を探る議論を行った。 この会合で議論されていることを書物の形で実現しようとして『叢書文化の現在』が編纂されることになった。大江健三郎、中村雄二郎、山口昌男が編集代表となり、全体の構成を決めて『叢書文化の現在』全一三巻(1980~82年)としてまとめられた[2]。 これは1980年代半ばの浅田彰・中沢新一のブレイクによるニューアカデミズムのブームの時代には、雑誌『へるめす』の刊行へと発展した[3]。 全13巻で、以下の構成である。 1.言葉と世界 2.身体の宇宙性 3.見える家と見えない家 4.中心と周縁 小説の周縁(大江健三郎)/創造的環境とはなにか 中心は周縁 周縁は中心(大岡信)/上海と八月九日(林京子)/獄舎のユートピア(前田愛[要曖昧さ回避])/京都幻像 ある小宇宙(横井清)/周縁がはらむ想像力(吉田喜重) 5.老若の軸・男女の軸 老=若・男=女の対称性(井上ひさし)/元型としての老若男女(河合隼雄)/集団は経験を継承できるか(鈴木忠志)/原理としての〈子供〉から〈女性〉へ(中村雄二郎)/老若男女は学びあえるか(原ひろ子)/逆位の眼差し 人間の同義反復(吉田喜重)/老若男女という問題 その表層と深層(中村雄二郎) 6.生と死の弁証 蟬と筋ジストロフィーの少年へ(安野光雅)/人間の一生

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